一篇の詩ができるまで
今日も言葉に灯りがともった
世話しない日常の中で
誰かの発した言葉や見せた仕草が
私の中で色濃く縁取られた時
言葉に灯りがともり
一篇の詩が生まれる
日常とはどのようなことも
かけがえのないもの
何気ないものでも
時が経って、ふっと思い出した時
涙が溢れることがある
時の速さにめまいをおぼえるほど
今という、幻手前のものが
愛しく思える
夢を見られなくなった私は
代わりに今を見て感じたものを
詩に託している
走り書き、殴り書きから
一語一語吟味したものまで
拙い表現、荒削りな流れで
それでも書きたいのだ!
と、偉そうに胸を張りながら