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私の震災の記憶  作者: めぴこ
4/4

それから

二日目以降、駆け足です。

 二日目以降は、日射しのある日中に家に戻って後片付け。夕方寒くなるになる前に避難所に行きました。

 避難所では近くのお店から食事が届けられ、毎日温かい料理が食べられました。ありがたいことこのうえなかったです。


 また、震災から日を置かずに、近くのコンビニが営業してくれました。みな並んでしまいには大行列。それでも必要なものが買えました。こちらもありがたかったです。


 震災の翌日か翌々日か。後片付け中に、止んでいたサイレンが鳴り響いて、慌てて避難所に戻ったこともありました。建物の屋上まで逃げたのですが、結局それは誤報でした。

 

 

 日の出とともに起き、日の入りとともに寝る。避難所では実に規則正しい生活を送りました。

 ある時は、自衛隊の方々がお湯を沸かして下さり、髪を洗うことができました。ただし、シャンプーがその場になかったものですから、近くにあったハンドソープを使いました。髪がギシギシになりましたが、洗えてさっぱりしました。


 ライフラインついては、水がちょろちょろながらも震災当日から使えていたので問題ありませんでした。

 ですが、ガスや電気は沿岸部で被害が大きかったので、なかなか目処が立たず。お風呂は、震災十日後以降、一か月くらい親戚の家を転々としてお湯をもらっていました。内陸にあるお風呂にもいきました。

 とはいえ、毎日お湯がもらえるわけではありません。普段はカセットコンロでお湯を沸かし、タオルを濡らして体を拭いていました。

 ちなみに、親戚の家に行く際に橋を渡ったのですが、海近くにあった家が川を遡上し、四キロほど離れた上流まで運ばれていました。家はしばらく放置され、いつの間にか撤去されていました。


 電話が普通にかけられるようなったのはいつだったでしょうか。

 震災から数日後、友人から安否を気遣うメールが届き、心配をかけてしまったなと申し訳なく思いました。


 電気が復旧したのは意外と早く、彼岸近くの夜でした。避難所の前の家で明かりが灯る光景を見た時はどれだけ嬉しかったことか……。

 暖もとれるようになり、部屋も片付いたことから、三月の終わりに避難所を引き払いました。



 四月、いつまでも休んではいられません。みなそれぞれの生活に戻りました。もちろん私もです。

 しかし、あの大きな地震は震災で終わりではありませんでした。

 後片付けをほとんど終え、明日で終わりそうだなと思った日の夜のことです。家族四人が茶の間で寝ていたところ、激しい揺れに襲われました。再び震度6の揺れです。その時も大津波警報が発令されたのですが、避難はせず、警報もすぐに解除されました。

 それは幸いでしたけれど、恐れていた事態に襲われました。そう、後片付けです! またも部屋は散乱。心は完全に折れ、以降はゆっくりと後片付けをしました。


 二度目の大地震のあと、十日ほどして。ようやくガスが復旧しました。

 ガスが通った日は、日中からお風呂に入りました。今までどれだけ恵まれた環境だったのかを思い知りました。




 のちに知ったことですが、私たちがいた避難所よりも東にあった避難所では、多くの方が亡くなったそうです。助かった方は私たちがいる避難所に避難していたとか。

 壊滅した地区は何年かかけて更地になり、あの時の痕跡は残っておりません。今までの暮らしも景色も一瞬にしてなくなったのだな、と痛感しました。

 


 震災から五年が経っても鼻をつくヘドロの臭いはなくなりませんでした。夏に窓を開けるのをためらうほどの臭いでした。臭いがしなくなったのは七年くらい経ってからだと思います。



 私の経験はだいたいこんなところです。今後、何かあった際の参考にしていただけると嬉しいです。



 最後に、震災ではたくさんの方々にお世話になりました。ただただ感謝でいっぱいです。

 また、散らばった記憶を書き留めただけのこの文章を最後までお読みくださった方々に、お礼を申し上げます。ありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
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