表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/26

敗走とトレハン

自分の油断から麒麟を失った時は本当に悲しかったものです。

俺の名はDIO。

調子に乗っているが、これから痛い目に遭う鍛冶屋である。


麒麟に乗り三日目の出来事であった。事故は起こった。結構行き慣れているダンジョン。土エレ(アースエレメント)をプチプチ狩っていた。いつもは混んでいる狩場で獲物の取り合いをするくらいの場所なのだが今日は人が居ないのである。ラッキーなどと思いながらダンジョンを潜行を続ける。一匹、二匹、三匹とどんどん群がって来る。ダメージは多いので包帯を巻きながら戦っていたが回復を優先しようとヒールの呪文を唱えてしまった。呪文詠唱により手が痺れ武器を落とす。今まで武器で敵の攻撃をはらっていたが無手になり攻撃をはらいきれず一息に喰らう。体力がガリガリ削られる。このままでは死ぬと思い戦場からの離脱を試みるも刹那。一瞬動き出すのが遅かった。。


世界は灰色になり死後の世界に突入する。死ぬのは慣れているのが今日は日がまずい。麒麟に乗ったままである。通常なら危険な狩場に行く時は馬に乗り換えから狩に出るのが、慣れたダンジョンと侮って乗り換えずに来てしまった。

ペットは主人が死ぬと主人の骸を守ってその場から動かない習性がある。麒麟はDIOの亡骸を守るため戦い始める。

馬とは違い結構強なと感心していたが多勢には勝てず麒麟も昇天してしまった。。

幽霊姿で「俺の麒麟がぁぁぁ」と叫んでも声には鳴らずダンジョンに響く事も無い。

セラフさんには何て言おう、いや会わせる顔がない。。

兎に角今のダンジョンには蘇生を頼める人もいないので幽霊姿でダンジョンを出て野良ヒラーを探す。彷徨う事10分ようやくヒラーを見つけて蘇生して貰う。生き返りはしたもののダメージを負った体で武器も防具も無い。詰みであった。ダンジョンに戻る途中、見かけた馬をティムし逃げ足は確保したそれでも死んだ場所までは距離がある。何度か装備の回収を試みるもやはり死んだ場所まで辿り着けそうには無かった。

久々の全損でったがそれ以上に麒麟を失った悲しみが大きい。。

「鍛冶屋家業をおろそかにした罰かな」ぼそりと呟く。

色々と諦めた俺は非常用の装備を使いリコールの呪文を唱えて街まで飛んだ。

銀行から必要な資金を下ろし先ずは装備を鍛え直そうと作り始めた。

ほぼ元通りの姿を取り戻すも心には大きな穴が空いていた。もう麒麟が居ない。取り返しのつかない事になってしまった。

ティムでもするか何となく調教スキルを上げたくなり俺は静かに森の中に消えていった。

一人になりたかった。色々と反省する時間が欲しいと移動しながら考えていた。


どれだけ彷徨ったであろうか。気が付けば調教スキルもマスターレベルを超えている。ただ、これでも麒麟をティムするには全然足りないらしい。

更に彷徨い続けると普段は見ない場所でデーモンを見つける。

何故ここにデーモンがと思いつつも「オールキル」と唱え調教済みのペット達をデーモンにぶつける。

俺はペット達を肉壁にして陰からデーモンに殴り掛かるノーダメージでデーモンを狩る事が出来た。ペットに犠牲は出ているがまたティムし直せば良い。何か新しい感触を掴んだ気がする。

少し南下して、はぐれデーモンに出くわした理由が分かる。

トレージャーハンティング宝探しである。高レベルの宝探しにはデーモンなどが湧くらしい。その一匹がはぐれた様だ。

「見学しても良いですか」と俺。

「良いですけど、一緒にトレハンしませんか」とパーティーに誘われる。承諾。俺もトレハンに参加した。

「ここはもう宝掘り出したので次に移動しますね」そう言うとゲートが開かられた。ゲートを抜けると湖畔の野原に出る。そしてゲートからはティマーさんに続きゾロゾロとドラゴンが5匹ほど現れた。凄い光景だ。パーティーの構成は魔法使い兼掘氏(宝探しのプロ)、ティマー1、バード1、魔法使い1、そして俺の5名らしい。

「じゃ掘りますね。DIOさん、少し離れていてください。」そういうと宝箱が地表に浮き上がってくる。次の瞬間4匹のデーモンが湧いた。戦闘はあっけないものだった。バードがデーモン同士をぶつけ合い。5匹の竜がデーモンを次々と駆逐して行く。その後、更にデーモン2体とオーガロード2体が湧くもこれも逐次駆逐されていく。俺の出番は殆どなかった。宝箱から4000ゴールド、モンスターからも回収を終え次に移動。

「次はレベル5行きますね」ゲートが開いた。今度はジャングルに出る。

魔法使いのネネさんが俺にもハイド(隠蔽)の呪文をかけてくれる結構危険らしい。

今度はブラッドエレメント、ポイズンエレメント、リッチロードが湧いた。いずれも初めて見るモンスターだ。

が、先ほどと同じ様に同仕打ちを始め、ドラゴンらに次々と駆逐されていく。

本来ならかなり危険な状況なのだが兎に角、ドラゴンが強い。良い働きをしてくれる。

「意外とあっけないですね」笑も漏れる。

宝箱から5000ゴールド回収し次へ次へと移動していく。

こんな感じに、この日は安全にトレハンを終えた。

この日はモンスターからの回収と合わせて100000ゴールドの収益があったらしい。

殆ど何もしなかったが俺も10000ゴールドと大量の秘薬、ドラゴンとデーモンの特効、詠唱可の武器まで頂いてしまった。

それにしてもドランゴを味方に付けると凄いな調教レベル更に磨くとするか。

当面の目標が決まった瞬間でもある。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ