騎士とネクロ
強さと引き換えに孤独になるか。
俺の名はDIO。
伝説の鍛冶屋である。ふっ。
修行は終わったがバルクをこなさいと鍛冶屋の新装備が手に入らないらしい。
武器の耐久力を戻せる粉などは是非とも入手したいところだ。
色々と仕様が変わり気が付かないうちに騎士魔法とネクロマンシーが流行り始めていた。
戦士が抱えるの数々の問題を騎士魔法が解決してくれるようだ。
特に騎士の移動は悩みのタネだったが騎士専用の移動魔法が用意されており、回復や解毒、蘇生も騎士魔法で出来るようになっている。余談だがこれにより包帯スキルの需要が落ち始めている感じだ。
他にも相手の防御が弱い点を突いたり、魔物に聖なるダメージを与えたりなども出来るらしい。当然、魔法を唱えた際に手が痺れ武器を落とすと言った弊害も無いようだ。
ネクロマンシーの使う呪文はモンスターの死体を操ったりできるが、人気があるのは変身できる点だ。変身すると体力が回復したり、マナが回復したり、吸血鬼になるとダメージを吸収して自身の回復に利用したりできる。
どうやらバンパイヤ(吸血鬼)になる事が最終的な目的らしい。
このネクロ呪文も武器を落とす心配がない。
影の大迷宮へ行った時この2つのスキルを持った戦士さんと話をする機会があった。
ネクパラと呼ばれている彼のスキル構成は騎士、ネクロ、剣術、解剖、戦術、盾、魔法抵抗と言った感じで純粋な戦士時代は騎士魔法とネクロマンシーの代わりに包帯とフォカースを入れていたそうだ。
大ボスと戦っている様子はこうだった。
真っ先に駆け出し大ボスにぶつかる。特効付きの刀をボスに何度も突き刺す。ボスから熱い一撃を喰らうがバンパイヤ化した肉体はボスへ入れたダメージを回復に回してくれるので耐え凌げる感じだ。
盾スキルも定期的にボスの攻撃を弾くので良い仕事をしてくれる。
ワンテンポ遅れて他のプレーヤー達もボスへ向かってくる。ここからは競争だ。一番多くボスにダメージを与えた者にパワースクロールやアンティーク装備が与えられるから。
戦闘の中盤では時折雑魚も群がってくるので聖なる風の呪文も入れ薙ぎ払う。
こう言った戦士さんをいるのでボス戦は安心して戦えるのかも知れない。
兎に角ボス部屋での戦士は忙しい様子だ。ただ、ネクパラの戦いは孤独らしい。昔は仲間達と包帯巻きながら強敵に挑んでいたが自己回復出来るようになってから包帯の巻あいのようなスキンシップが無くなったと少し寂しそうに語っていた。




