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勉強どころじゃありません。前半

ちょくちょく話を書き進めていたら思わず長くなってしまいました…上手く均等に話を書くことはかなり難しいものですね。

 この魔獣学校では年度末に発表会的なものが行われる。

 それは、今まで覚えてきたことをみんなの前で発表するだけなのだが、進級に関わることである、いわゆる実技テストだ。

 各々がその発表に向けいろいろな取り組みを進めていた。

 魔獣に攻撃の技を覚えさせて、またにうまく当てる練習や、水や風を操りまるでサーカスのような華麗な技を見せる練習などが行われていた。

 その頃ソフィアはかなりの難題に頭を抱えていた。

「クロちゃん!私たちも頑張りましょう!と行きたいところなのだけど、何をやったらいいかしら…」

 そう、闇属性のものにとってはなかなかの難題であった。

 アランのボルは小さな狼のため走り回ったりジャンプをしたりしながら闇炎を出し華麗な見せ技をやっていた。

 他のクラスの子は、鏡渡や変化などと工夫している中、ソフィアのクロちゃんは…

「得意なブラックスモークとジャドウバースト…どう使ったらいいかしら…」

 主に得意なのはこの2つであって、他にも一応基礎勉強として習ったものは少しあるが、その基礎では得点は稼げないらしい。

 そんな頭を抱えていたソフィアにまたもアランが助け舟を

「そしたら、何か一つ簡単なものを覚えたらどうでしょうか、例えば…双影(ドッペル)

「双影?聞いたことないですわね」

「簡単に言うと分身を出す技ですよ、ちなみにボルが覚えているので見せますね」

 アランの掛け声にボルが応え分身をした。

 ソフィアの前にはとてもそっくりなボルがもう1匹出てきて2匹並んだ。

「例えば、ブラックスモークで辺りを見えなくして、その間にドッペルで2匹現れる、こんな感じでどうだろう」

「さすがだわ!アラン!ありがとうそれを使わせていただきますわ!」

 ソフィアはこれとない輝いた眼差しでアランにそう伝え、早速練習を始めた。

「クロちゃん行くわよ!ドッペル!」

 クロちゃんもソフィアの言葉に合わせてドッペルを成功させた。

「さすが私の相棒クロちゃん!もう覚えたのね!」

 簡単な技のためすぐクロちゃんも覚えることができて、やっと本題の発表練習に持ち込むことができそうだった。

「よし!これからもっと練習しましょうね!」

 そんなソフィアにクロちゃんはシャーと鳴き返事をした。


「今日も疲れたわね…あ!アランだわ…アラ…ン」

 今日の練習を終え部屋に戻る途中でアランが1人廊下を曲がる姿が見え、声をかけようとして曲がり角から顔を出すと、さっきまであったアランの姿が消えていた。

 曲がり角からはずっとまっすぐの廊下なためすぐに見えなくなるはずもないが、その廊下は図書室にも繋がっているため、ソフィアはアランがそこにいると思い部屋に入ると

「失礼しまーす…誰もいないわ…奥の方かしら」

 見渡す限りアランの姿はなく、奥の棚の方へ向かうとアランの後ろ姿があった。

「アラン!今日はありがとう、クロちゃんすぐ覚えてくれたの…」

 ソフィアはそうアランに話しかけたが全く振り向かないアランに何かおかしいと悟った。

「アラン…?どうしたの」

 アランがその呼びかけに振り返ると、

「アラン、そうだよアランだよ、でも残念これはまねた姿」

 アランの姿だったのが徐々に見知らぬ男性に変わった。

 ソフィアはその場を早く立ち去らないとと思い走ろうとするも体が動かない。

「あー無理無理、俺かが操れるからさ」

 謎の男性はソフィアの影を踏み動けないようにし、その姿を見て嘲笑っていた。

「何が目的よ!」

「目的はソフィアお前だ、今日の様子を見て1番仲良くしていた奴の姿でおびき寄せ、まんまと引っかかってくれてありがとうな」

「私!?でも私を捕まえてどうするのよ」

「俺が頼まれたのはお前を捕まえて森の中に捨ててくることだけだ、そのあとはお前次第だな」

 そう言い、謎の男性はソフィアを捕え見慣れない森の中にテレポートされた。

「じゃあな、元気でな」

 謎の男性はまたソフィアに向け笑いそのまま姿を消した。

「はぁ、なんてここまでも付いてないのかしら。夜はかなり冷えるわね、学校内にいたから何も羽織ものを持っていないわ…」

 すっかりあたりは暗く、周りを見渡しても光などはない。

 ましてや森の中何かが出てきてもおかしくないであろう場所だ。

「あの人は頼まれたって言ってたかしら。一体誰が…私この学校きてから別に恨み買うようなことしていないのに…」

 ソフィアはとりあえず何かないかと探しながら歩き進めていた。


 その頃アランはソフィアが連れてかれたことなど知らず自分の部屋に戻ろうと廊下を歩いていた。

 するとその先にはなぜかソフィアの魔獣クロちゃんがいた。

 ソフィアは捕まっていたが、クロちゃんは体が小さいため謎の男性にも気づかれず逃れた。

「あれ?君はクロちゃんかい?」

 アランはそう話しかけると、クロちゃんはものすごい勢いで頭を上下に振り、何とか体でソフィアが連れてかれたということを表現しようとしたが、残念ながら伝わってはいなかった。

「ソフィアったら、クロちゃん置いてどこに行ったんだろうね、部屋まで一緒に行こうか」

 アランはクロちゃんを抱えソフィアの部屋まで来た。

「ソフィア、クロちゃん置いて行くなんて可哀想じゃないか」

 そうノックをしてドア越しで話しかけるが返事がない。

「ソフィア?寝ているの?」

 クロちゃんが違う違うと首を振り、アランもようやく異変に気がつき、ボルにソフィアの匂いで探してもらうことにした。

「ボル、ソフィアがいたらすぐ教えてくれ」

 それを聞きボルはすぐさま匂いを嗅ぎ探した。


 よく見えない森をずっと歩いていたら、ぐーっとソフィアのお腹がなった。

「あー、お腹が減ってきたわ…。クロちゃんも気づいたらいなかったし、これならお昼ご飯もう少し食べておくんだったわ…」

 ソフィアは休憩がてら、近くの切り株のようなところに座った。

「はぁ、こんな時携帯があればすぐなのに…魔法は使えるこの世界には何でないのかしら…それにしても何だか森って少し懐かしいのよね…前世の実家はかなりの田舎だったからすぐ町から外れたら森だったわね。よく熊や鹿なんか出てたかしら…ん?熊?え、もしかしてここも出るのかしら!いや、ここなら魔獣とか?早く何かに隠れておかないと!」

 ソフィアは森を懐かしく思い昔のことを思い出していたら、そんな森の中には何かが来るのではないかと思い、急いで隠れないと思い、ほとんど何も見えない森の中探し回ると、目の前には小さな古屋らしきものが見えた。

「あ!とりあえずここにしましょう、この中に入っておけばとりあえずは大丈夫よね、おじゃましまーす。」

 長らく使われていなかったのであろう、扉はかなりギシギシと音を立てて、床もかなりの劣化具合だ。

 天井にはもちろん電気のつかない電球に、蜘蛛の巣もかかっていた。

「かなりのボロボロな古屋だけどまあ仕方ないわよね…とりあえず明るくなるまでここにいましょう。」

 暗闇の中歩いても仕方ないと思ったソフィアはボロボロな古屋で一晩いることにした。


読んでくださりありがとうございました。

また次回作読んでいただいたり

コメント等していただけるととても嬉しいです

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