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堕天使のダンジョン

 子供たちは授業を受けていた。


「今日はダンジョンについて学んでいきましょう。ダンジョンとは、モンスタースポナーが多数存在する魔物の巣窟のことを指します。モンスタニア村の西の森や、暗闇の森、ネンドロ山がそうですね。これらは天然もののダンジョンと呼ばれており、特に変わった特徴はありません。しかし、世界の管理者である神が作り出したと言われている『堕天使のダンジョン』と呼ばれる場所では、豊富にあるダンジョン資源や、不思議な物理法則が働くといった特徴があります」


「先生、不思議というのは?」


「例えば、魔素で作られたトラップが出現する、資源が入った宝箱が出現するなど様々です。中には、魔物がひしめくモンスターハウスと呼ばれる部屋が出現する可能性のある、危険なダンジョンも存在します。モンスターハウスについては、また別の授業で習います。楽しみにしておいてくださいね」


「はーい!」


「堕天使のダンジョンは、ある日突然、世界のどこかに現れます。なぜこんなものが存在しているのかは、専門家の間でも意見が分かれています。神様の暇潰し説、慈愛の施し説、人間のために作られた説など、様々な議論がなされていますが、今のところ、どれもこれも信憑性はありません」


「へぇ~、そうなんだ~」


「そして、この堕天使のダンジョンには、必ず最下層にボス部屋が存在します。高濃度の魔素を体内に秘めており、そのダンジョンのモンスター分布と比べて強さの次元が大きく異なる、圧倒的な強さを誇るモンスターが現れます。そして、もしボスを撃破できれば豪華な資源が獲得できるお宝部屋への扉が開くのです」


「すごい!!でも、どうしてそんなことが起きるの?」


「実は、詳しいことはわかっていないんです。しかし、神がそう決めたから説というものが、最も有力視されていますよ」


「ふぅん、そういうものなんだ」


「はい、では次に、ダンジョンの危険度について説明します。これは、そのダンジョンのモンスター分布の中で、最も高いランクのモンスターに合わせて決められます。例えば、昼間はFランクのクレイゴーレムしか出現しないネンドロ山でも、夕方以降はEランクのマウンテンベアが出現し始めるため、ネンドロ山の危険度はEランクとされています。そして、もしボスが出現する堕天使のダンジョンの場合、必ず危険度から三段階上のモンスターがボスとして出現します。なのでもし、ネンドロ山が堕天使のダンジョンなら、あそこのボスはDランクモンスターということになりますね。そのため、危険度がSSランク帯の堕天使のダンジョンは存在しないとされています。これで授業を終わります」


 そして放課後。


「ウチな、目標ができたんや。めっちゃ強うなって、村のみんなを守る騎士になるって決めてん。だから、進化するために修行するねん」


 キュウはそう言った。


「へへ、お前さん、騎士になるのか。オイラも騎士になろうかな?人気者になれそうだしさ」


 スケルトンのサンセスもそう言ってくれた。


「へぇー、騎士か。なんかカッコいいよな。でも、どうやったらなれるんだ?」


 ゴブリンのルークはそう言った。


「さぁ?わからんわ。まあ、とりあえず強くなるしかないと思うで」


「僕知ってるよ。ドラゴニアタウンっていう都会にある騎士団『ドラゴンナイツ』に入ればいいんだよ」


 ドラゴンパピーのラインハルトがそう教えてくれた。


「おお!それええんちゃう?じゃあ、ウチの目標はドラゴンナイトやな!」


「俺は、もっと強くなりたいな。強くなれば、村を襲う悪い奴らも倒せるかもしれないからな」


「僕は魔法を極めようと思ってるんだ。いつか、世界最強の魔法使いになってみせる!」


 三人はそれぞれ、自分の夢を語った。そこにウィルバートがやって来て言った。


「ほう、キュウやサンセスは騎士になりたいのか?ならば、俺様と一緒に鍛えてみるか?」


「ホンマ!?お願いしたいわ!」


「俺も俺も!」


「僕も僕も!!」


 こうして、四人はウィルバートと共に、剣と魔法の鍛錬に励むことになった。


「あら?楽しそうなことやってるのね。私も入れてよ」


 そこにシンシアもやって来た。


「もちろんやで!シンシアはどんな夢があるん?」


「私は、村のお医者さんになりたくなったの。怪我をした人を治してあげたいと思ったのよ」


「そっか……。ウチは、みんなの役に立つ立派な騎士になろ思てる。もう誰も傷つけへんために……」


「さて、修行の日は次の休みの日にするぞ。やはり、ダンジョンを攻略するのが一番の修行となるだろう。俺様がダンジョンの攻略方法を教えてやる」


 ウィルバートがそう言うと、他の生徒達から歓声が上がった。


***


「ほら、ここが修行をするための堕天使のダンジョン『川の洞窟』だ」


 ウィルバートたちは、川の上流にある洞窟に来ていた。


「先生に聞いて事前に調べていたんだ。ここは危険度F+ランクのダンジョンで、修行するには丁度いいと思ってな」


「へぇー、なんか洞窟なのに明るいところなんだね」


 ラインハルトは明るい洞窟を不思議がっている。


「ああ、ダンジョンの特性だ。ここに出現するモンスターはスキルを持たないカスばかりでな。よって、スキルで攻撃できるお前たちにはうってつけのダンジョンってわけだ」


「へへっ、スキルで倒すなんて簡単だよな。オイラに任せてくれよ」


 サンセスはやる気満々である。


「よし、いよいよ出発だな。行くぞ」


 ウィルバートの指示通りに進んでいく。


「お、早速モンスターが現れたぞ。あれは……F-ランクのおばけナメクジか?」


 ルークが前を見て呟く。


「へへ、ナメクジごときに負けないぜ」


 サンセスはそう言いながら、片腕を上げた。次の瞬間、地面が盛り上がって鋭利なトゲとなり、ナメクジを次々と貫いた。


「あれ?死んだのか?これが『腕を上げた』ってやつか。なーんつって」


 サンセスは自分で言って笑った。


「すげぇー!サンセスくん、カッコいい!!」


 ラインハルトは興奮している。


「ほー、土呪文か。無詠唱なんて才能やな」


「なかなか『ホネのあるやつ』だろ?スケルトンなだけに。なーんつって」


 またサンセスは一人で笑い出した。


「おいサンセス、一人だけ目立とうとするんじゃねぇよ!」


「そうだよ。僕だって活躍したいんだ!」


 ルークとラインハルトは文句を言う。


「へへ、悪かったな。次はお前さんたちがやりなよ。オイラ、見てるからさ」


 サンセスがそう言うと、二人は顔を見合わせた後、武器を構えた。


「ところで、ここにはどんなモンスターが出現するんだ?」


 ルークはウィルバートに質問する。


「ここには主に虫系のモンスターが出現するらしい。おばけナメクジやナイフカマキリなどが生息しているようだな」


 そして、少し広い部屋に出た。そこには宝箱が置かれている。


「あっ!お宝だ!」


 ラインハルトは嬉しそうに叫んだ。


「このダンジョンには、お宝がいろんなところに置かれているんだ。ありがたく回収させてもらおう」


 ウィルバートはそう言いながら、宝箱を開ける。


「これは、魔法の巻物!?こんなものまであるなんて凄いな」


 その言葉を聞いたサンセスは驚く。


「そんな高価なものが入っていたのか?店に売ってる巻物の値段は大抵安くても6000Gから8000Gくらいだろ?」


「ああ。さて、これがいったい何の巻物か鑑定するか。……ほう、どうやらこれはヒールの巻物のようだ。シンシア、お前医者になりたいとか言ってたな。読むか?」


 ウィルバートはシンシアに手渡す。


「はい。読ませてもらいますわ」


 シンシアは受け取って読み、魔法を覚えた。巻物は粉々に崩れ去った。


「ありがとうございます。覚えましたわ」


「よかったな」


 ウィルバートは微笑んで返した。


「よし、先に進むぞ」


 再び歩き出す。すると、前から大きな羽音と共に、巨大なトンボのモンスターが現れた。


「こいつはFランクの突撃ヤンマだ。気をつけろよ」


 ウィルバートが注意を促す。


「僕に任せて!」


 ラインハルトは火球を口から吐きだす。


「グギャァアアーッ!!」


 突撃ヤンマは炎に包まれ、苦しみの叫び声を上げる。


「よし、いい感じだ。先に進むぞ」


 さらに奥へ進む。今度は階段が見えてきた。「やったぁ、やっと地下に行けるね」


「油断は禁物ですわ。慎重に行きましょう」


 シンシアは皆に注意した。一行は階段を下っていく。


「おっ、早速モンスターが現れたぜ」


 ルークが戦うようだ。


「あれはF+ランクのナイフカマキリだな。こいつの特徴はスピードで相手を翻弄して、一気に切りつけて来ることだ。気をつけて攻撃しろよ」


 ルークはうなずいて答える。


「じゃあオイラは後ろから見ておくから、頑張れよ」


「ああ、しっかり見とけよ!くらいやがれーっ!ウインドカッター!」


 こん棒の先から風の刃が発生し、カマキリの首を飛ばした。


「ルークはん、見かけによらず魔法を使えたんやな。うち驚いたわ」


 キュウが言う。


「俺は天才だからな。そんじょそこらのゴブリンとは違うぜ。へへっ」


 ドヤ顔で言うルーク。


「ここにいる全員スキル持ちって言ったろう?みんな、暗闇の森から一人で木の実を取ってくる試練を乗りこえた奴らなんだぞ」


 ウィルバートが説明を加える。


「なるほどなぁ。それなら確かに強そうやな。うち、負けへんで」


 キュウは拳を前に突き出す。


「俺たちだって負けないぞ。行くぞ!」


 ルークは意気込む。そして歩き出したその時。ルークは何かを見つけた。


「あっ、宝箱があるぞ!開けようぜ!」


 中身は小さな青い玉だった。


「これは不思議な玉というアイテムだな。使い捨てだが、強力なスキルを発動できるマジックアイテムだ。鑑定してみよう……ほう、これは『脱出の玉』のようだ。これは使えるかも知れんな」


 ウィルバートはその玉を大切にしまった。


「ほら、さっさと行こうぜ」


「わかった、分かった」


 一行は階段を再び下る。こうして、立ちはだかるモンスターを蹴散らしつつ最下層まで降り立った。


「ここは地底湖か?」


 ウィルバートはそう呟く。そこは大きく開けた空間になっていて、ほとんどが湖となっている。


 すると突然、湖から細長く巨大な体を持つモンスターが現れた。


「あれはシーサーペントだ!E+ランクのボスがくるぞっ!」


 シーサーペントはいきなり、燃え盛る火炎を吐き出した。一行に襲いかかる。


 すぐにキュウが立ちふさがり、炎を防いだ。


「ウチが守るって決めたんや!仲間を失いとうないねん!」


 シーサーペントは炎が効かないとわかると、巨大な尻尾をくねらせて凪ぎ払ってきた。


「危ない!」


 ラインハルトが叫ぶ。キュウはなんとか直撃を避けたが、その衝撃波により吹き飛ばされてしまった。


「きゃあぁぁぁ!!」


 更に畳み掛けるように、尻尾を持ち上げて叩き潰そうとしてきた。


「させるもんかい!」


 キュウはすぐに体勢を立て直すと、両手両足で着地した。そのまま尻尾にクレーターパンチを放つ。


ドーン!!


 凄まじい音と共に地面が大きく揺れ動く。キュウの攻撃によってバランスが崩れたシーサーペントは湖に潜った。


「なんて頑丈なんや!?クレーターパンチで粉微塵にならないやて!?」


ザブーン!


 再び湖から現れ、今度は身の毛もよだつような激しい雄叫びを上げてきた。口から衝撃波がほとばしる。


「うわあああっ」


 一行は壁まで吹き飛ばされる。その結果、サンセスとルーク、ラインハルトは壁に打ち付けられた衝撃で気絶した。


 キュウは何とか踏み止まっている。


「そんな……またウチはみんなを守れへんのか……?ウチは弱いんか……?もっと強くならなアカン……せめて、あの化け物の動きを止めるくらいには……」


 キュウの目つきが変わる。


「ウチの必殺技はクレーターパンチだけやないっ!呪苻・キツネノタタリ!狐怒らせたらどうなるか、教えちゃろか!」


 呪符を取り出したキュウは呪文を唱える。呪符は宙に浮かぶ。するとそこから黒い煙が出て、シーサーペントに向かっていった。


 すると、シーサーペントは苦しみだした。激痛が走るようだ。


「これで終わりじゃあらへんで!幻影!」


 シーサーペントは幻に包まれた。どこに敵がいるのか分からなくなっているようだ。そのせいで、メチャクチャに暴れている。


「よし、隙だらけだ!コウモリブラスター!」


 ウィルバートは大量のコウモリから闇のレーザーを次々と発射する。シーサーペントは避けることが出来ず、次々と被弾していく。シーサーペントは苦しんでいる。


「今のうちに畳み掛けるぞ!」


 ウィルバートの掛け声とともに総攻撃が始まる。


 レーザービームと狐火の連続攻撃により、シーサーペントは徐々に弱っていく。そしてついにシーサーペントは湖の中に逃げ込んだ。


「逃がさへん!呪符・ミズノタタリ!」


 なんと、地底湖がドス黒く染まっていく。呪いで汚染されたのだ。その影響なのか、水面からブクブクと泡が出てきた。それはどんどん大きくなっていく。たまらず、シーサーペントは地上に顔を出した。


「今や!クレーターパンチ!」


 キュウの破壊の一撃がシーサーペントの顔にヒットし、シーサーペントは魔石になって死んだ。


「勝った……!みんなやったで!」


「シンシア、みんなの治療を頼む」


「任せて!」


 一行に回復呪文がかけられ、怪我は全て回復した。


「うーん、気絶しちまったか」


「へへ……負けちまったぜ」


「うう……僕、何もできなかったよ」


 三人は目を覚ました。


「みんな目ぇ覚めたなぁ。それにしても、あの強さの魔物はおかしいで」


「ふっ、あんなのを強さの次元が違うというんだ。キュウ、お前だって、俺様たちと比べたら、あんなバケモノと互角に渡り合えている時点で強さの次元が違うんだぞ」


「そっか。ウチもみんなを守りきれるよう、強くなるために頑張ってる。ウチもみんなみたいに頑張らないといけんね」


「そうだよ。一緒に強くなっていこうよ」


「ああ、俺らも全力で応援してやるよ」


「さあ、あの扉の向こうに行くぞ。ボスを倒したご褒美の、お宝部屋だ」


 五人は勢いよく駆け出した。


「ほう。ずいぶんと豪華な見た目の宝箱だな。これがお宝部屋の宝箱か」


 ウィルバートが感心しながら箱を開ける。


「どうやら、中身は魔石らしいな。よし、宝の分配について話し合うぞ。まず、戦闘で活躍した奴らに魔石を渡そう。キュウは一番活躍したから、たくさんあげてもいいだろう?」


「ありがとう、ウィル。遠慮なく受け取るで!」


 こうして魔石の配布が始まった。そして、全員の姿が光輝いた。


「おお!俺達全員進化するみたいだぜ!」


「俺様もまた、強くなるのか。ふっ」


「僕、どんな風に変わるかな?楽しみだよ」


「ウチ、もっと役立てるようになりたい」


 キュウは呪狐から進化して、Eランクの霊狐になった。全体的に白っぽくなった姿になっている。


 ウィルバートはヴァンパイアデビルから進化して、F+ランクのカースヴァンパイアになった。銀髪と紫の目が特徴的だ。


 シンシアはエルフから進化して、Fランクのエルフメイジになった。白い肌に、金髪と碧眼が特徴だ。


 サンセスはスケルトンから進化して、Fランクのレッドスケルトンになった。赤っぽいだけの骨だけだが、意外にも力持ちだ。


 ルークはゴブリンから進化して、Fランクのゴブリンソードマンになった。少し筋肉質になった程度の変化しかない。


 ラインハルトはドラゴンパピーから進化して、Fランクのファイアリザードとなった。全体的に赤い鱗に覆われた。


「キュウはなんか、前よりも白くない?」


「そうかもしれへんけど、あんまり変わらない気が……」


「俺様は……うん。いい感じじゃないか?」


「オイラは赤くなっただけみたいだ」


「ちゃんと見た目が変わったの、僕だけみたいだね」


「私はまだ成長途中なのかな」


 六人は修行を終えて帰宅した。


***


「トンきちはん!ウチな!シーサーペントを倒したんやで!」


「おお!あのシーサーペントを倒したべか。もうキュウはオラよりも強いべ」


 トンきちは自分のことのように喜んでいる。


「キュウは騎士団に入りたいんだっぺな?応援するべ」


「ありがとぉ。トン吉はん」


 二人は笑いあった。こうして、キュウは新たな力、〈霊化〉を得た。


***


 ルシファーはキュウたちの様子を見て満足そうだ。


「どうやら、うまくいったみたいね。でも、同じランク帯のモンスターくらいなら、スキルが強くて普通に倒せちゃうのね。もっと心が折れるような絶望を与えて、そこから乗り越えて貰わないと、私の見込んだ主人公としては相応しくないわ。うふふ、キュウちゃん。これから貴女にとって最大級の葛藤が始まるわよ……。さぁ、試練を乗り越えてみなさい!!」


 ルシファーは妖しい笑みを浮かべた。


***


 ここはジメハタウンの冒険者ギルド。


「ギルド長、どうやら、アベルさんが例の依頼を失敗したようです。彼はDランク冒険者でしたが、彼のパーティーメンバーからジメハタウン北にある、モンスターの集落へ行ったきり、行方不明になったと報告を受けています」


「うむ、そうか。あのアベルが失敗するとはな……。Dランク冒険者にも荷が重いのか。ならば、依頼の難易度をCランクに引き上げておけ。報酬も上乗せするんだ。しかし、このあたりは田舎も田舎。そもそもCランク冒険者がいなかったはずだ。これは王都に救援要請を出さねばならないな。すぐに手配しろ」


「わかりました」


 サブマスターは部屋を出ていった。


「全く……アベルめ!お前に何があったと言うのだ?あいつは、盗賊団を壊滅させたり、ダンジョンを攻略できるほどの実力があるはずなのに……」


 ギルド長は頭を抱えた。


***


 ここはブレイブバニア王国。


「王様、ジメハタウンの冒険者ギルドから救援要請が出ております」


「ほう、救援要請とな?珍しいのう」


「なんでも、農村が全滅した事件の犯人を追っていた、アベルというDランク冒険者の男が、ジメハタウン北にあるモンスターの集落で殺害されたそうです。そのため、難易度がCランクに引き上げられた依頼があるそうで……」


「それは大変じゃの。そのような事件、放置するわけにもいかんしのう。よし、王国の精鋭騎士団を派遣させよう。そのアベルとかいう男もきっと無念だったであろう」


「ありがとうございます。では、早速出発の準備に取り掛かります」


「うむ。よろしく頼むぞ」


 こうして、王都から救援部隊が派遣されることになったのだった。

面白そう、続きが気になると思っていただけましたら、ページ下部の【☆☆☆☆☆】から評価してくれると嬉しいです!

ブクマ、感想くれたらめっちゃ喜びます!

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