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高熱の洞窟

 朝礼が始まる。キュウたち団員は、団長の前に集合した。


「皆、今日は良いニュースがある。近々、ドラゴンナイツは遠征に行くことになった」


 キュウたちは驚いた。ドラゴンナイツは、ここらでは有名な騎士団である。その遠征ともなれば、大変なことになるはずだ。


「遠征の目的は、新発見された堕天使のダンジョンを調査することだ。そこで、遠征のメンバーを選抜することにした。メンバーに選ばれるよう、仕事に励んでくれ。もちろん、選ばれなくても気落ちすることはないぞ。気楽に頑張ってくれ」


「はーい」


「了解~」


「わかりました~」


 こうして、キュウたちは仕事を始めることにした。


「やっぱり、進化して強くなった方が選ばれやすくなるよな?難易度の高い駆除任務をこなして、魔石をたくさん食べようぜ!」


 ルークはやる気になっていた。


「せやな。まずは、敵が強い地域にある駆除任務を探すで」


 キュウはそう言うと、討伐依頼書が貼られている掲示板に向かった。ルークもキュウの後についていく。サンセスはそのあとをついていった。


 掲示板には、様々な討伐クエストが書かれている。キュウはそれを見て回った。


「E+ランクのモンスターが多数出現、討伐求む……か。だいたい、シーサーペントくらいの強さってところか?どうする?これをやるか?」


 サンセスはキュウたちの方に振り返る。


「うん。これええんちゃうか。この近くに出現するし。E+ランクの魔石なら、サンセスはんもルークはんも進化できるやろ」


「よし。それじゃあ決まりだ。行くぞ。ついてこい!」


 サンセスが先に歩いていく。その後をキュウたちが追っていく。


***


「思ったよりたくさんおるな……」


 キュウたちは、ドラゴニアタウン南にあるドラドラ高原に到着した。キュウは上を見る。すると、たくさんの飛竜の姿があった。


「あれがE+ランクのワイバーンやな。でも、あんな高いところにいると幻惑攻撃が届かないんや。どないしよ?」


 すると、ワイバーンたちはキュウたちを見つけ、灼熱の火球を吐いてきた。


「わっ!?来た!」


 急いで避難する三人。


「どうする?あんな高いところから一方的に攻撃されちゃ、勝てないぜ?オイラの土呪文じゃ、ぜんぜん届かないしよ」


「メテオフォールを使うしかあらへんな。でも、あんなすごいスピードで飛び回っているワイバーンに、メテオフォールが当たるのか不安なんやけど……。まぁ、やって見るしかないな」


 キュウの必殺技、メテオフォールが炸裂する。黒い巨大な渦が発生し、そこから隕石が落ちてくる。しかし、ワイバーンたちは、それを簡単に回避した。


「やっぱり当たらへん。どうすればええんやろうか……」


 キュウは超高速で飛び回る、空高くにいるワイバーンを倒す方法を考えた。


「せや!サンセスはん、土呪文でウチをワイバーンのいる空まで飛ばしてくれへんか?」


「えっ?お前さんを打ち上げろってことかい?まあ、出来ないことはないが、これは安全に人を運ぶ方法じゃないんだぜ?」


「大丈夫でや。それでお願いします」


「わかった。だが、失敗しても知らないからな!」


「わかりました」


 キュウは返事をした。


「よし、いくぞ!」


 サンセスは腕をワイバーンのいる空に向けた。次の瞬間、キュウの立っていた地面が盛り上がり、勢いよく突き出たことによる衝撃で、キュウは空に打ち上がった。


 そして、射程距離内にワイバーンたちが入ると、即座に技を繰り出した。


「幻惑ッ!」


 ワイバーンたちは混乱し、次々と落下していった。そして、キュウはうまく着地し、地上に叩きつけられて死亡したワイバーンの魔石を回収していった。


「よし!これで任務達成やな!」


 討伐証明の魔石をギルドに提出し、そして報酬として返却してもらったあと、キュウたちは魔石を食べ始めた。すると、ルークとサンセスは光輝いた。


「オイラたち、進化するみたいだぜ」


「ああ、俺も進化できるみたいだ」


 進化したいと言っていた二人が進化できるようになり、嬉しそうだった。


 ルークはゴブリンメイジから進化して、Eランクのゴブリンシャーマンになった。


 サンセスは死霊戦士から進化して、E-ランクのスパルトイになった。


「へへ、やっとEランク帯になったぜ」


「よかったやん、うちも早くCランク帯になりたくなってきたなー。もっと強くなって活躍したいねん」


 すると、団長が現れた。


「ほう。あのワイバーンの群れを駆除したのか。すごいじゃないか!空高く飛んでいるモンスターだから、下手なDランク帯のモンスターよりも、ずっと倒しにくい相手だというのに。頑張っているようだな!この調子で頼むぞ!」


 キュウたちは喜んだ。


 その後、三人は何度も任務をこなし続けて、有名になっていくのだった。


***


「よし、今日は遠征のメンバーを発表するっ!」


 次々と遠征メンバーが発表されていく。そして、ついにキュウたちも呼ばれた。


「うおっしゃぁ!ついに選ばれたでぇ!!」


 すると団長はこう言った。


「向かう場所はとても危険なのだ。まず、新しく発見されたダンジョンの前にベースキャンプを作って、その近くにテントを張る。次に、そこを拠点としつつ探索を行う。敵の強さは未知数。どんなに強いモンスターが出てくるかもわからない状況なのだ。だからこそ、君たちが選ばれた。みんな、気を引き締めるように!」


 遠征メンバーはそれぞれチームを組むことになった。キュウと、ベテランのモミジの二人チームだ。


「アタイ、鬼のモミジってんだ。よろしくっ!」


 二本角を生やした、豪快な女の鬼だ。見た目は美しい女性のようで、身長2メートルほどの、とても頼れる姉御肌の持ち主。


 彼女はC+ランクモンスターで、ギルドの副団長だ。今回の遠征隊のリーダーでもある。


「ウチ、恐狐のキュウ言います。よろしゅうな」


 二人は準備を整えて、遠征に向かうのであった。


***


 遠征メンバーの全員が、目的地に到着した。


「よし、全員着いたな」


 そこは地下洞窟の前だった。しかし、周りすべての地面に煮えたぎる沼が噴き出している。


「なかなか珍しいだろう?堕天使のダンジョンには、このように入ることを拒むような作りになっているものもある。中には、入ろうとしただけで命を落としてしまうようなものもあって、調査が困難とされているところもあるのだ」


「ほえー、そんなところに、なんで遠征に来たん?」


 キュウは質問をする。


「新しく発見されたダンジョンを調査するのも騎士団の務めなのだ。ダンジョンの特性、出現するモンスターの分布、入手できるアイテムの種類、そういったことを把握しておく必要がある。だから、こうして我々が来たわけだ」


 キュウたちは納得する。


「団長、橋を作りました」


 これで沼を越えてダンジョンに入れるようになる。


「では、出発するぞ。くれぐれも無理だけはしないように、慎重に進んでいこう」


 遠征チームはダンジョンの中へと足を踏み入れた。


 ダンジョンの中は高温で、いろんな所から水蒸気が吹き出していた。


「あちぃ、こりゃたまらんで」


「これでは休憩して体力の回復を待つこともできないねぇ。こんな場所じゃ、戦うことさえままならないよ」


 モミジはそう言う。


 キュウたちは暑さと湿気に耐えながら進んでいた。すると、燃えさかる球体が現れた。


「あれはE+ランクモンスターの熱気の塊だ。アタイに任せな!やあっ!」


 モミジは、おもいっきり空気を殴った。すると、凄まじい音と共に衝撃波が吹き荒れる。


ドゴォンッ!


 熱気の塊は消え去り、魔石となった。


 その光景を見たキュウが、興奮して声をあげる。


「すごいやん!モミジはんって強いんやね!」


「アタイは鬼だからね。これくらいはできるさ」


「いやぁ驚いたわあ。これがCランク帯にいるモンスターの強さなんか。強さの次元がまるで違うやん。ウチも早くCランク帯になりたいわぁ!」


「キュウはDランクなんだろう?もう一国を滅ぼせるくらいには強いんじゃないか?それでもまだ上を目指すのかい?」


「うん。もっと強くなりたいねん。それにウチはまだまだ弱い方やもん。ワイバーンだって、一人では勝てへんかったし。もっと強くなって魔王になって、世界を征服する!それがウチの目標や!」


「そりゃあ、とんでもない野望を持っているんだな。でも、世界を相手にするなんて難しいんじゃないか?」


「そんな事ないで。きっと出来る。絶対出来る。ウチはそう誓ったんよ」


 キュウは拳を高くあげて、決意を固めていた。


「そして、ウチには救いたい男の子がおる。その子の為に、ウチは魔王にならないといけない。せやから、強くなるために騎士団へ入団したんよ」


 キュウの言葉を聞いたモミジが質問した。


「その子とは誰なんだ?」


 キュウはその問いに答える。


「魔王ウィルバート。ウチはあの子を救ってあげたいんや。ウチの大事な友達で、復讐に燃えている可哀想な子なんよ……」


「ウィルバートか……。しかし、友達を救う為に魔王になって戦うっていうのか。スケールが大きい話だな。アタイなんかより、ずっと立派だよ。魔王になった暁には是非とも、近衛騎士として仕えさせてくれ。力になってあげるよ」


「ありがとう、モミジはん!」


 キュウは元気よく答えた。こうして、どんどんダンジョンを進んでいく。


「あ、あそこにいるのはD-ランクの溶岩タートルじゃないか。動きはトロいが、その分攻撃力が高い。攻撃に気をつけろ。それと、アイツが通った後は熱いぞ」


 モミジは冷静に対処していた。


「ウチに任せてや。いくでーっ」


 キュウの目が怪しく光る。すると、溶岩タートルは恐怖で動けなくなった。そこに追撃する。


「メテオフォール!」


 黒い渦から隕石が降ってきて溶岩タートルに当たる。


ドッゴーン!!


 大きな音を立てて、巨大な亀が倒れた。魔石へと変化する。


「なかなか強いじゃないか。それに、凄い威力だね」


 モミジが感心している。


「えへ、ありがとう!ウチはこう見えても強なったので」


 キュウは胸を張って言った。


 こうして、どんどん先へと進んでいくと宝箱が見つかった。


「ラッキーや。こんなところで宝箱が見つかるなんて。開けるで~♪」


 ワクワクしながら、宝箱を開けるキュウ。すると、中には赤色に輝く腕輪が入っていた。


 モミジは興奮気味に話す。


「これは……!超貴重な復活の腕輪じゃないか!これを装備すれば、死にかけても一度だけ蘇ることが出来るという代物だ。ただし、1度使うと壊れてしまうけどね。魔王になるなら、こういうアイテムを集めておいた方が良いと思うんだ。良かったら譲ろうか?」


 モミジは親切にそう言ってくれた。キュウは少し戸惑った表情で尋ねる。


「ホンマに良いんですか?大事なもんじゃないんすか?」


「ああ、構わないさ。遠慮せずに持ってってくれ」


「ありがとうございます」


 キュウはお礼を言う。そして、そのアイテムを手に入れた。


「どうやら、このダンジョンはレアなアイテムも出てくるみたいだね。その分、敵が強くて攻略も難しいみたいだけど」


 モミジがそんなことを言う。そして、二人は何度も階段を下りていった。


「ウチらは今、どの辺まで来たんでしょうかね?」


 キュウが尋ねた。


「そうだねぇ。このダンジョンの地図があるわけでもないし、大体の位置しか分からないけど、多分地下5階ってところかな。もう結構深いところまで来てるとは思うよ。ふう……暑くなってきたなぁ……」


 モミジが汗を拭う仕草をする。どうやら階層が深くなるごとに、どんどん暑くなっていくようだ。


「あ、また敵が出てきたね……あれはDランクの炎獅子だ。はぁ……このダンジョンは暑苦しい敵ばかり出るね。でも、アタイは負けない。行くぞ!」


 モミジは勇敢に立ち向かう。そして何度も空気を殴り、衝撃波の嵐を浴びせる。


ドゴォンッ!ドゴォンッ!ドゴォンッ!


 炎獅子は壁まで吹き飛び、衝撃波にめったうちされながらも、何とか耐えている。しかし、長時間はさすがに耐えきなかったのか魔石へと変化した。モミジはそれを拾って呟いた。


「ふぅ……。やっぱりDランクともなれば、一筋縄ではいかないな。アタイの体力もかなり消耗してきた。そろそろ疲れてきたから休める場所を探したいんだけど、こんな高熱の水蒸気が吹き出すダンジョンじゃ、ゆっくり休むことも出来ない。困ったものだよ」


 確かに、暑いだけならまだしも、目の前には常に熱い蒸気が噴き出しているのだ。こんなところに長く留まれば火傷を負いかねないだろう。キュウも不安げに言う。


「これ、戻れへんようになる前に脱出できひんかったら……」


「大丈夫。脱出の玉を持ってきている。困ったらいつでも外に脱出できるよ」


「それを聞いて安心しましたわ。せやったら、もっと下に降りてみましょう」


「分かった」


 こうして、キュウとモミジはさらに下の階に進んでいった。


 しばらく進むと、モミジが立ち止まった。


「ここ……ボス部屋だ……」


 今までのフロアとは造りが全然違う。大きな空間が広がっている。


「今までの登場モンスターから考えて、ダンジョンの危険度はDランクといったところだね。だから、ボスの強さはCランクだと思う。アタイ達二人で倒せる相手だと嬉しいけど……」


 すると、上から灼熱の溶岩がボタっと落ちてきて地面に流れ込んだ。そしてマグマの中から現れたのは、燃えさかる巨大な悪魔だった。


「あれは……イフリートだね。Cランクモンスターで、地上を焼き尽くす魔人として有名だよ。炎で敵を翻弄しながら戦うモンスターで、攻撃力も高い」


 モミジが解説してくれる。


「こ、怖いですね……。これがCランク帯なんですか。ウチにはちょっと厳しいかもしれませんね」


「そうだね。だからこそ、燃えてくるんじゃないか!ここで逃げたら女がすたるってもんだよ。行こう、キュウちゃん!」


 モミジが先陣を切って飛び出す。そして何度も空気の拳を飛ばす。


「おぉりゃあああっ!」


ドゴォンッ!ドゴォンッ!ドゴォンッ!


 だが、イフリートは凄まじいスピードで衝撃波を回避する。そして、灼熱の炎を吐き出してきた。モミジはそれを避けようとしたが、炎がモミジの横腹を掠めた。モミジは少し火傷を負ってしまう。


「痛っ!?フフフ、純粋に強いじゃないか!楽しくなってきたねぇ!」


 モミジはニヤリとする。そして今度は両手を合わせて力を込める。


「はああああぁーっ!」


 モミジがオーラのようなものを発しながら叫ぶと、次の瞬間、衝撃波の嵐が巻き上がった。イフリートは避けようとするが、間に合わず衝撃波に巻き込まれ、そのまま壁に激突した。その衝撃で崩れ落ちた岩々に押しつぶされて、イフリートは怒り狂っている。


「ウチも加勢するで!メテオフォール!」


 イフリートの上空から、大きな隕石が降り注ぐ。しかし、イフリートはその隕石をパンチで打ち砕いた。


「そんな、ウチの攻撃が……」


 イフリートはそのままキュウに襲い掛かる。キュウはすぐに逃げようとしたが、イフリートの動きが速くてついていけない。


「させないよ!すぅーっ!うおおおおおっ!」


 モミジは、大地が揺れ、空気が歪むほどの激しいおたけびを上げた。口から波動がほとばしる。すると、地面のあちこちが爆発し、爆発の波紋が広がっていく。それはイフリートにまで届いて、一瞬だけ動きが鈍った。そこに、モミジが突っ込んで強烈な正拳突きを放つ。


「す、すごい……!」


 キュウが驚いて見ている前で、モミジの攻撃を受けたイフリートは倒れて魔石になった。


「よし、勝ったよ!さすがにCランク相手に無傷とはいかなかったね。キュウちゃん、怪我してない?」


「は、はい。大丈夫です」


「よかった。じゃあお宝部屋へ行こうか」


「え?でも、あの……」


「ん?どうしたの?」


「いえ、何も……」


 キュウが気になったのは、自分がほとんど戦っていないことだった。キュウの実力だと、Cランク帯に通用しなそうな気がしていた。


(もっと強くならないといけない。せやけど、ウチはまだ弱い)


「この奥に宝物があるんだって。行ってみよう!」


 モミジの後を追って、キュウが宝物庫の中に入る。


 そこには、豪華な宝箱があった。早速開ける。


「おお!これは龍脈石じゃないか!龍脈石といえば、魔素が地中深くで結晶化した珍しい魔石の一種だよ!これがあれば、アタイもようやく進化できる!キュウちゃん、これ、アタイが貰ってもいいかい?他の魔石はキュウちゃんに譲るからさ」


「はい、もちろんです。ウチはもう復活の腕輪を貰ったので十分や」


 モミジはキュウにお礼を言うと、龍脈石を食べた。


 キュウも魔石を食べた。すると、二人の体は光輝いた。


「アタイたち、進化するみたいだね」


「うん、そうやね。これでウチらはまた強くなるんや」


 キュウは恐狐から進化して、D+ランクの獄狐になった。見た目は赤と黒の狐だ。


 一方、モミジは鬼から進化して、B-ランクの豪鬼になった。見た目は、あんまり変わってない。


 二人はお互いに進化した姿を眺めている。


「やっとBランク帯になったよ。見た目はそんなに変わってないけど、力があふれてくるようだよ。キュウちゃんは、赤と黒の混ざった狐さんになってる。なかなかカッコいいじゃないか」「ありがとうございます。モミジはんの角が大きくなってる。強そうやな」


「アタイはこれぐらいしか変わらないかなあ。さて、もう帰ろう。ここは暑すぎる」


 こうして、新しいダンジョンの調査を終えたのだった。


***


「なるほど。調査ご苦労だった。では、このダンジョンは高熱の洞窟と名付けよう。さあ、引き上げだ」


 バルタザールは高熱の洞窟と名付けたらしい。


「それじゃあみんな集まってくれ。帰還するぞ」


 こうして、全員無事にギルドへ帰ることができたのだった。そしてキュウは新たな力、〈呪いの監獄〉を手に入れたのだった。


***


 地上を見ていたルシファーは、満足そうにしていた。


「さて、キュウちゃんもD+ランクになったわね。Cランク帯への昇格戦は、とびっきりの絶望を与えましょう。あの子は強いもの、もっと強くなれるかしら。フフッ楽しみねぇ」


 そう言いながら、資料を作成し終わる。


「さあ、始まるわよ。キュウちゃんだけじゃなく、モンスターにとって歴史が大きく変わるときがね。勇者の誕生。それは、人類やモンスターの存亡にかかわる出来事になる。うふふ、面白くなりそうだわ」


 ルシファーは微笑んだ。

面白そう、続きが気になると思っていただけましたら、ページ下部の【☆☆☆☆☆】から評価してくれると嬉しいです!

ブクマ、感想くれたらめっちゃ喜びます!

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