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ワノクニ侵略

「へへ……なるほどな。だからウィルバートが村から出ていったのか」


 ウィルバートの事情を知ったサンセスは納得する。


「……お前さん、本当に人間と和解できると思っているのかい?ギルやソフィアみたいに、一部の人間と仲良くするくらいはできるかもしれない。だけど、全ての人と仲良くなるのは難しいと思うぜ?」


 サンセスはキュウのことを心配しているのだ。キュウの境遇を考えれば当然だろう。


 キュウだって分かっているはずなのだ。だが、それでも彼女は諦めない。


「もちろん、ウチだって分かってます。でも、だからこそ努力しなきゃいけないんや。まずは手始めに、この村が襲われないようにワノクニを侵略する。それが、一番分かりやすい目標や。そのためにはまず、ウチが強くならなくちゃダメなんや。もう二度とウィルはんみたいな被害者が出ないよう強くなってみせる。そしていつか必ず……復讐に囚われたウィルはんを救ってみせる!」


 キュウの目には覚悟があった。その目はまっすぐで曇りがない。


 それを見たサンセスは何も言わず、後ろを向いた。


「へへ……そうか。お前さんの覚悟はよく分かったぜ。オイラ、感動した。応援するぜ。一緒に頑張ろうじゃねえか。なっ。オイラたちは仲間だ。いつでも頼ってくれ。協力するぜ」


 こうしてキュウとサンセスの絆はさらに深まったのだった。


***


 ここはワノクニの城。


「なんだと!?ブレイブバニアがモノノケに落とされただと!?それはまことか!?」


 ノブナガの問いに、忍者の黒影が答える。


「はい……。どうやら、ブレイブバニア北にあるモンスターの村に住むという、狐人と吸血鬼なるモノノケに敗北したとのことです」


「ぬぅ……。なぜ負けたのだ?」


「調査したところ、狐人も吸血鬼も、妖術を使ってくるうえに強力な幻惑や睡眠の術を使うようで、それで混乱させられたり眠らされたりで、まともに戦えなかったらしいのです」


「幻惑や睡眠の術まで使うのか……」


「はい。おそらく相当な強敵でございましょう。さらに狐人は冒険者ギルドの情報によりますと、D-ランクの魔狐ではないかと言われております」


「D-ランクだと?それはブレイブバニアでのモノノケの階級のことだったな」


「一国を滅ぼした強さから見て、最低でも鬼級……あるいは竜級の強さはあると思われます」


「鬼級か竜級のモノノケが二体もいるということか……」


「これは大問題であるぞ。このまま放置しておけば、いずれワノクニにも攻めてくるに違いない。……むむむ、すぐに大名や武将たちを召集せよ!ワシが自ら出陣するぞ!!」


 ワノクニの危機を知ったノブナガはすぐに行動を開始した。


***


「一人で戦うなんて無茶よ!」


 ソフィアは心配していた。


「ソフィアはん。ウチ、この村を守りたいんや。そのためにはどうしても戦うことが必要なんよ。だから、お願いや。行かせて下さい!」


 キュウは必死で頼み込む。


「……わかったわ。なら、アタシも行く。死にかけのアタシを助けてくれた貴女を死なせるわけにはいかないもの。絶対に守ってみせるわ」


 ソフィアの言葉を聞いて、キュウの顔がパッと明るくなった。


「ソフィアはんが一緒に着いてきてくれるなんて心強うございます。どうかよろしくお願いします」


 そう言って二人は握手を交わした。


「ねえ、僕たちも連れていってよ……!」


 突然、二人の前に四人の子供たちが現われた。


ラインハルト、ルーク、サンセス、シンシアだ。どうやらキュウを心配してきたようだ。


「みんな……!でも、危ないで?」


「キュウ一人じゃ大変だろ?それに俺だって騎士になるんだ!強くなって村を守りたいからさ!」


 ルークの瞳に迷いはなかった。


「へへ……オイラのこと、頼ってくれって言っただろ?怖じ気づいて、村の中で震えて待ってるわけにはいかないぜ」


「うん……。キュウちゃん、私たちも一緒に連れていってください。お願いします……」


「僕は偉大な魔法使いになるんだ!そして、みんなのために役に立ちたいんだよ!だから、僕も村を守るために戦う!」


 子供たちの目を見て、キュウは心を打たれた。


(ああ……なんてええん子たちやろう……!)


 キュウは目尻に涙を浮かべていた。


「さあ、オイラたちと一緒に行こうぜ?ウィルバートを救いたいんだろ?だったら、ワノクニなんかに負けてちゃダメだぜ」


 サンセスはそう言うと拳を前に突き出した。


「せやね。ありがとう。皆、頼りにしてるで」


 キュウたちはこうして、共に戦いに行くこととなった。


***


 次の日、キュウたちは東の国へ向かった。ワノクニの国境付近に近づくにつれて、敵モンスターがだんだんと強くなる。


「あれは……武者幽霊だな。Eランクのモンスターだ」


 ソフィアが指差す先には、鎧を着た幽霊の怪物がいた。青白い顔をしてこちらに向かってくる。数は五体ほどいた。


「へへっ、オイラが相手をするぜ」


 サンセスは腕を振り下ろした。すると、まるでハエトリグサが虫を食べるように地面が割れて盛り上がり、武者幽霊たちを押し潰して倒した。


「あれ?もう終わりなのか?腕を下げただけなのに、『腕を上げた』みたいだな。なーんつって」


 サンセスが冗談っぽく笑う。他の四人は呆気に取られている。


 シンシアとキュウはお互いの顔を見合わせて、微笑み合う。


「こりゃすごいやんか……サンセスはんは天才なんと違う?」


「へへ……オイラ、なかなかのやり手だろ?」


 褒められて照れ臭そうな表情を見せるサンセス。


「それにしても、サンセスさんのその技はどこで習ったんですか?」


 キュウが質問する。


「これか?これはな、スキルを鍛えたんだよ。毎日練習してるんだ。今では〈土呪文Ⅲ〉にまで成長したんだぜ」


「〈土呪文Ⅲ〉!?それは、凄いやん……!」


 キュウは目を丸くした。


「オイラは、まだまだFランクだけど、お前さんの足を引っ張らないと誓うぜ。オイラを連れてくだけで『骨が折れる』ことにはならないってわけだ。なーんつって」


 またサンセスがおちゃらけた口調で話す。そして、キュウたちの旅は続く。


 東へ向かう途中で、山の中へと入る。そこは草木が生い茂っていて歩きにくかった。


「私に任せて!草葉の精霊さん、どうか道を開けてくださいっ……!」


 シンシアが祈りを捧げると、木々がザワザワと揺れ動く。やがて草葉で隠されていた一本の道が現れる。


「これで道は安全よ。さあ行きましょう」


「おお!シンシアはん、やるやんか。ありがたいですわぁ」


 キュウたちはシンシアに感謝の言葉を伝えた。


 するとシンシアは頬を赤く染める。それからしばらく歩いていると、突然、何かの音が聞こえてきた。ノブナガだ。


「やや!?こんなところにモノノケがおるではないか!むむ!?人間と一緒……?どういうことだ?」


 そこには、お殿様と大名たちがいた。ノブナガはキュウの元へと駆け寄ってきた。


「貴公らは何者じゃ!?なぜモノノケと人間が一緒に歩いておるのだ?」


 するとキュウが説明をする。


「ウチらはワノクニを侵略しに行くんよ。村を守るためにや」


 それを聞いてノブナガが目を大きく見開く。


「ワノクニを侵略だとぉ!?さては貴様、ブレイブバニアを落としたという狐人か!?そのまがまがしい見た目といい、貴様が魔狐か!?」


「せやで。ウチが魔狐のキュウ言います。よろしゅうな」


「このモノノケめぇえ!!」


 そう言うと、ノブナガは剣を振りかざしてキュウに飛びかかる。しかしキュウはその攻撃を避ける。


「なにしよるん?危ないやんか」


 ノブナガは驚く。


「ほう、ワシの一撃を避けるとは……さすがはマサムネを倒したモノノケよ……ならば、これはどうだ?秘技・龍滅之剣ッ!」


「はぁっ!?ちょい待ちい!」


 キュウに襲いかかろうとするノブナガ。


「危ないッ!影縫之矢ッ!」


 ラインハルトはとっさに、闇のエネルギーを撃ち出した。それはノブナガの影に命中する。


「ぐぅ……こしゃくなマネをしよって……」


 ノブナガの動きが止まる。それを見逃さない。キュウは、すばやく接近し、腹に重たい一撃を食らわせる。


ドゴッ!


 ノブナガが腹を押さえる。キュウはそのまま追撃を行う。


ドゴォ!!


 地面を強く蹴って高く飛び上がり、かかとおとしでトドメをさす。


「殿様ーッ!?なんてことだ!?」


 武将の一人が叫ぶ。キュウは地面に着地する。するとノブナガが膝をつく。


「ぐぬう……見事だ。魔狐のキュウ……!しかし、なぜ手加減などするのだ……?お主の力なら、ワシを殺せたはずだぞ……?」


 キュウが首を横に振る。


「アンタら人間は、話の通じん野生モンスターとは違う。ウチらと同じ生き物や。だから殺す気になれへんかった」


「キュウよ……。お前はいったい何を言っておるのだ……?モノノケと我らが同じだとでもいうのか?」


「せやで。アンタらだって心はあるはずやろ。言葉もしゃべれるし、人間にもいろいろいるみたいにモンスターの中にもいろんな奴がいる」


「……なるほど。ワシら人間も、モノノケも同じか……。面白いことを言うではないか……。だがキュウよ、もし、お前が本当に、あのマサムネを倒し、ブレイブバニアを落としたと言うのであれば、ワシは本気で戦わねばならぬ」


 ノブナガが眉間にシワを寄せる。


「モノノケは悪しき存在じゃ!そして、ワシらが生きる世界を脅かしている!」


 キュウが目をつむる。


「……ウチらは何もせんで。そっちが勝手に攻めてくるだけや。ウチらはそれが嫌で、村を守るために戦うだけなんや。ワノクニに、村を襲わせないよう、約束させたいだけなんや!」


「ふん。狐の言うことなぞ信じられんな。そもそも、貴様のようなモノノケが、人間と対等に交渉できると思っているのか?」


 キュウが目を開く。


「確かにそうかもしれんな。ウチの言葉を信じてもらうには、戦いしかないようや。それには勝った方が、正しいってことになる。せやから、とっとと降参してくれへんか?あんさん、ワノクニのお殿様なんやろ?これ以上やったら、死人が出てしまうで。それとも、このまま続けるつもりなんか?」


「無論だ。モノノケがワシの国を襲うというのなら、この命をかけて止めてみせる!」


「ウチらだって、ウチらの村を襲ういうんなら、この命かけて止めたるで!」


「いいだろう。ならば、どちらかの命が消えるまで、決着をつけるのみ!!」


 キュウは拳を構える。


「望むところや!」


 こうして、ノブナガとキュウの戦いが始まり、その決着はキュウが勝つこととなる。


「ぐふっ……なんという強さ……ワシは、ここまでなのか……!?」


 キュウが腕を組み、見下ろすように見る。


「ウチの強さに驚いたみたいやな。さぁ、大人しく負けを認めるんや。そして、ウチらの村を襲わへんと誓うんや!そうせんのやったら、ウチらは、ワノクニを侵略せなアカンようになる」


「く……うぅ……」


 ノブナガは苦しそうな顔をしている。


「まだ迷ってるんか?ウチらを見逃せと言うてるんや!」


「う、ぐぬ……ッ!!ワシはどうしたら良いのかわからぬ……。しかし、ここでお前に負けることはできん……!」


 キュウは歯噛みする。


「どうしてそこまで意地になるんや……?もう勝てんのに……!」


 キュウは不思議そうにノブナガを見る。


「お前こそ……何故そこまでワシにとどめも差さずに話をする……!?ワシらを滅ぼすために戦っているんじゃないのか……?」


 キュウは少し黙った後答える。


「ウチらモンスターにも心があるし、生活もある……。人間と同じように心ある者同士が争っても悲しいだけや。ウチは人間もモンスターも仲良くできる世の中にしたいと考えとる。そして、それは不可能やないと思うとるんや」


「……。そんなことは無理だ。ワシら人間は、お主たちのようなモノノケとは違う。人間の世界を作るためには、どうしても邪魔になる存在なんだ!」


 すると、サンセスがうつむきながら言う。


「へへ……もう良いだろ?キュウ。人間とモンスターは言葉が通じても、話は通じないのが普通なんだ。ソフィアみたいなのが変わり者なんだぜ」


「……そうかも知れへんな」


「……まあ、アタシは変わり者かもしれないけどさ……だけど、そんなに間違ってはないと思う。だから、もうこんなバカげたことをやめてくれないか?」


「ソフィアはん……」


「ぐうっ……なぜだ?なぜ貴様はモノノケなどと一緒におるのだ?洗脳でもされたか?」


「いや、違うよ。キュウがモンスターとか人間とかに囚われず自由でいられるから、アタシは人間とモンスターの間に壁なんてないと知ったんだ。それでね、アタシはモンスターの村に住むことにしたんだ。みんな、優しいモンスターばかりだよ。共存できたんだ」


 ノブナガは叫んだ。


「馬鹿げている!人はモノノケよりも賢い生き物だと、ずっと言われてきた。そして、モノノケと人間の争いはずっと続いてきた!今さら仲良くなどできるかっ!」


 サンセスは悲しげな表情をする。


「そうだよな……お前さんたちは今までそういう風に考えてきて、お互いに分かり合おうとしてこなかったもんな。だから、こうやって争いが起きる」


 キュウが言う。


「アンタらがワザワザ戦いを仕掛けてこんかったら、ワノクニには来ぃひんで良かったんやで。なんで戦争を起こそうとするんや」


「そんなの、モノノケがいたら討伐するのが当たり前だろうが!」


 サンセスがキュウに話しかける。


「おいキュウ、これ以上会話しても無駄だぜ。コイツは救いようのない人間だ。話し合いでは解決しない。もう諦めようぜ」


「……そやったら、殺すしかないみたいやな。せめて、苦しまないようにしたってあげるわ」


「くっ!モノノケなぞに殺されるくらいなら、自分で命を断つわっ!ぐふっ……」


 ノブナガは切腹した。


「そ、そんな……ノブナガ様が切腹を……!」


 大名たちが呆然とする。


「これがワノクニの人間のやり方なんだ。アタシにはよくわからないけど、人間っていうのは自分の国を守るのが最優先で、他国を攻めるのは悪い事だって思っているのかも知れない。だから自分の国に攻撃してくる奴らを殺していく。国はそういう仕組みになっているんだよ。でもね、それは間違いだと思った。人間はただ、怖いからという理由でも戦争を起こすんだ。人間同士で殺し合い、お互いを滅ぼすために争うこともある」


 ソフィアはそう呟く。


「へへ……人間ってのは、ずいぶんと臆病なんだな。……まあいいや。さあ、ワノクニを侵略しに行こうぜ?」


 キュウは言った。


「……ワノクニに来てわかったことがあんねん。ウチが魔王になったとしても、人間がモンスターを殺す理由は無くならないかもしれへん。せやけどな、少しでも平和にしたいんや。だから、ウチは戦うで……!」


 するとノブナガは、かすれた声でこう言った。


「魔王になって……どうする気だ?」


「ウチはな……人間さんに助けられたことがあるんや。そこで会話して思うた。人間とモンスターは共存できるんじゃないかって。せやから、ウチは魔王になって、人間とモンスターを和解させたいんや。殺し合いの歴史を変えるためにな。不可能なんて言わんでや。ウチは世界を変えるんや!」


 するとノブナガは笑った。


「はっはっは……人間と和解させるだと?なんて馬鹿げた話だ。……しかし、その目を見ると嘘じゃないことが分かる。それに、貴様にはそれを実現する力が宿りつつあるようだな……。面白い……ワシを倒した力……を……見せて……み……ろ……」


 ノブナガは息を引き取った。そしてキュウたちは光輝いた。


「へへ……どうやらオイラたち、進化するみたいだぜ?」


 サンセスがニヤリと笑う。キュウが光に包まれながら、こう言った。


「この世界に、モンスターと人間が安心して暮らせる場所を作りたいんや。それが、魔王になるということなんや。ウチ、必ず魔王になる。そして、こんな悲しいだけの戦いを終わらせるんや」


 そして、キュウは魔狐から進化して、Dランクの恐狐になった。


 ルークはホブゴブリンから進化して、E-ランクのゴブリンメイジになった。


 シンシアはエルフメイジから進化して、F+ランクのフォレストエルフになった。


 サンセスはレッドスケルトンから進化して、F+ランクの死霊戦士になった。


 ラインハルトはファイアリザードから進化して、F+ランクのアイスリザードになった。


「さて、アンタたち、このお殿様の仲間やな?」


 キュウは大名たちにそう言った。すると、大名が言う。


「いかにも。ノブナガさまの命により、拙者たちもこの戦に参戦したのでござる」


「ウチら、ワノクニを侵略させて貰うわ。お殿様倒したんやから降参してくれへんか?ウチらが倒すの見て、分かったはずやんか。もう勝てへんよ?」


 すると大名たちは、うろたえた。


「確かに……しかし、拙者たちは降伏せぬ。拙者たちにも意地があるのでござろう!」


「へへ……武士道に精神を乗っ取られたような男たちだな。負けると分かっていても、こういうヤツらは退かないんだ。これがサムライの覚悟ってヤツなんだろうな。さあ、相手をしてやろうぜ!」


 こうして、戦いが始まり、そして終わった。


***


 キュウたちはワノクニに来ていた。そこは平和で、争いの無い土地だった。そんな土地に彼女たちは攻め込み、ノブナガの城にいた大老に会った。


「ウチ、恐狐のキュウ言います。よろしゅうな」


「な……モノノケじゃ!であえ!であえ!」


「ムダや。もう、あんさんしか動ける人間はおらへん」


 キュウは静かに、そして背筋が凍るような声でそう言った。


「ぐ……」


 大老はその声を聞いて、キュウがただならぬ存在であることに気付いたようだ。そして彼女は大老に近づくとこう囁いた。


「もう二度とウチらの村に攻め込まんといてや。それがあんさんらへの要求。飲んで貰うで」


 すると、大老はキュウの瞳を見て怯え、何も言わずにコクリとうなずき了承した。キュウたちがワノクニを出る時、彼らは泣きながら見送っていた。


 こうして、キュウたちは村を救った。そしてキュウは新たな力、〈恐怖の瞳〉を手に入れたのだった。


***


 地上の様子を見ていたルシファーは、満足していた。


「良いわね~。ちょっと最初に想像していた魔王とは違うけれど、なかなか魔王らしいじゃない?まぁ、いいでしょう。後は、私がキュウを導けば……。フフッ、この先も上手く行くはずだわ」


 そして新しく資料を作成する。


「さてと、次のイベントは……これね!うふふ、たまには試練だけじゃなく、ご褒美があっても良いわよね~♪それに、こんな楽しい事を考えるのが、私の仕事だし!」


 こうして新たな計画が始動しはじめた。

面白そう、続きが気になると思っていただけましたら、ページ下部の【☆☆☆☆☆】から評価してくれると嬉しいです!

ブクマ、感想くれたらめっちゃ喜びます!

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