76話 誘惑と反省そして重い愛?
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リュートは服屋の女店員ルビアと狭い試着室でなぜか2人きりとなり、なぜかパンツ1枚となっている。
「お客様・・なかなかの逞しいカラダですね・・大きすぎない胸板・・この割れた腹筋・・んふっ」
少しだけ息遣いが荒いルビアに密着されているリュートは、胸がドキドキして黙り込んでいる。
「あの、冒険者ですか?」
「い、いや・・俺は行商人だよ・・」
「ほ、本当ですか?商人と言えば・・お腹が出て暑くもないのに汗を流しジメジメした肌と独特の悪臭を舞い散らしている存在なのに・・お客様からは、甘い香りがします」
「ル・・ルビアさん?」
「ルビア・・」
「はい?」
「今だけは、ルビアと呼んでください」
「・・・・ルビア」
「はぁい」
ルビアは頬を紅潮させニッコリと笑い見つめているだけのため、リュートは彼女の両肩を掴む。
「あん・・ダメですよ、お客様・・お連れ様が2人もいるのに、こんな場所で・・」
言葉では拒否しているルビアだったが、行動は正反対でリュートに抱き付き首に腕を回し壁にリュートを押し付けている。
「ルビア・・試着の方を・・」
「焦らないの・・こんな事スルのお客様が初めて何ですからネ・・」
ルビアにされるがままになるリュートは、首から肩そして胸元から腕を触られると、次に背中から下腹部へとルビアの手は触れていき下半身へと移りルビアは屈んだ姿勢となる。
「ルビア・・」
「・・・・ご馳走さまでした。今から試着する服を持って来ますね」
ルビアは満足そうな表情で試着室から出て行き、密室に1人取り残されたリュートは長い戦いを終えたような倦怠感に包まれ、アイテムボックスからHP回復ポーションを取り出し一気に飲み干した。
「お待たせしました」
数着の正装を手にルビアは試着室に入り、手際良くリュートに服を着させていく。
「苦しいところは、ありますか?」
「ん〜肩周りが少し窮屈かな・・」
「それなら、こちらを・・」
上着を脱いだリュートは、ルビアに渡される上着を着る・・。
「・・こっちの方が良いですね」
「そうですか。これで試着は終わります」
「ありがとう、ルビア」
「いえ、仕事ですから・・」
普段着に着替え終わったリュートは試着室から出て売り場へと戻ると、売り場の隅に置かれているソファにルカとレナが座っていた。
「お待たせ・・遅くなった」
「お疲れ様でした、リュート様」
「2人は、既製品で何とかなりそう?」
「はい。胸元が少し窮屈でしたが、他に合うものがなかったので決めました」
「お姉様・・それは、レナに対する嫌味ですか?」
「レナ・・あなたの持つモノも小さくはないわ・・ただ、私が持つモノが他の方々達より大きかっただけです」
「ぐぬぬ・・褒められたようで、なぜか自慢を聞かされたような・・」
「うふふ・・気のせいよ、レナちゃん」
こんな時だけレナをちゃん付け呼ばわりするルカの勝ち誇った瞳を見たリュートは、少し心が震えたのは秘密だった。
「お客様、代金の方なのですが・・」
「今行きます・・2人はここで待ってて」
「「 はい、わかりました 」」
ルビアに呼ばれたリュートは、ルビアの元へと向かう。
「本日は、ありがとうございました。お支払い金額は、こちらです」
ルビアは金額を言葉に出さず、請求書に書かれた金額をリュートに提示する。
「おぉ〜なかなかですね」
リュートは請求書に書かれた金額をアイテムボックスから金貨47枚を取り出しカウンターに音を出さないように置く。
「か、確認いたします」
一括で支払うとは思っていなかったルビアは、初めて目にする金貨47枚に驚きながら数え始める。
「・・・・たしかに全額を確認しました」
「ありがとう、助かったよ。明日には街を旅立つから」
「そうですか、お役に立てて嬉しいです」
3人の服が入った大きな袋を持ったリュートは、ルビア達に見送られながら服屋を出るとアイテムボックスに服を収納する。
「はぁ・・なんか疲れたな・・」
そう呟いたリュートは溜息をついて通りを歩く。
「主様、これで王都に行けますね」
「だな・・レナのおかげで助かったよ。ありがとな」
「リュート様、1つお聞きしたいことがあるのですが・・」
ルカの抑揚の無い言葉に、リュートの背中に冷や汗が流れる。
「な、何かな?」
「あの、ルビアとい女性と何かありませんでしたか?」
「何も・・何もなかったですよルカさん」
「そうですか・・いえ、ただ試着室に行かれた後に魔力がかなり・・かなり!不安定になっておられましたので・・・・心配しただけです」
「はい・・ごめんなさい」
ルカの優しい圧力に追い詰められ、心が折れたリュートは思わず謝ってしまう。
「・・リュート様?謝罪の言葉を口にしたという事は・・認めるのですね?」
「ち、違うんだルカ・・今のは、その・・心配させたことへの・・な?」
「わかりました。そういう事だったと理解しておきますね」
「は、はい・・ありがとうございます」
心が擦り減ったリュートは、力なく歩いていると後ろを歩いていたレナがリュートに寄り添い歩く。
「主様・・このレナが、癒してあげます」
「レナ・・」
身体を密着させるレナの胸が左腕に当たり柔らかい感触に、リュートは喜んでいると右後ろからチクチクと突き刺さる視線を感じ、ゆっくりと顔を向けるとジト目で見ているルカと視線が重なり思わず顔を背けてレナと並んで歩いたのだった・・・・。




