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75話 リュートの焦り

アクセスありがとうございます。


 リュートが起きる時間帯になると、まるちどぉーるのルカとレナはタイマーが作動したかのように目を覚まし起動し活動休止状態から活動状態へと移行するはずだった・・。


「「 なっ・・ 」」


 2人同時に小さな声を上げて、抗うことができないまま純白の光に包まれながら休止状態へと強制移行させられ瞳を閉じて動けなくなった・・。


 

「「 はっ!! 」」


 何らかの妨害から解放された2人は、再び同時に活動状態へと移行し起き上がりリュートを探すとソファで寝ている姿を見つけ安堵の溜息をついた。


「・・リュート様」


「ルカお姉様、さっきのはいったい・・」


「わかりません・・ですが、私達にとっては非常に脅威な存在で、しかも対抗手段がありません」


「そんな・・」


 ルカとレナは抗うことができなかった現象に対する対抗手段が見つけれないため、表情が暗くなり俯いているとリュートが目を覚まし立ち上がっている2人を見た。


「おはよ・・ルカ、レナ」


「お、おはようございます。リュート様」


「主様、おはよう・・です」


「どうした?そんな暗い顔をして・・」


 2人の暗い表情にリュートは、遠慮する事なく聞くとルカが答える。


「はい、先ほど起きようとした直後に白い光に包まれ何者かの邪魔が入り強制的に休止状態へと戻されてしまったのです」


「白い光?」


「はい、白い光です」


 ルカがリュートの顔を申し訳なさそうに見ながら告げていると、リュートは膝の上にある聖剣に視線を向けて苦笑いする。


「リュート様、その貴族様からの荷物を出してどうされたのですか?」


「えっ?・・あぁ、ちょっと気になったことがあってねアイテムボックスから出したんだ。きっとルカ達が動けなくなったのコイツの影響だよ」


「その剣がですか?」


 ルカが驚き、リュートは聖剣を右手に持ちアイテムボックスへと収納する。


「この聖剣には、秘められた能力が隠されているみたいなんだ。まぁ、俺は勇者じゃないからわからないけど」


 リュートは、白髪の少女と会話したことをルカとレナには伏せて、謎の能力があることだけを伝え、朝食を食べに行こうと話題を変えて部屋を出ると後を追うようにルカとレナも部屋を出る事になった。


「おはようございます」


「おはようございますラフネさん。朝食を3人分お願いします」


「はい。少しお待ちくださいね」


 リュートと会話を交わすのは、受付や面会の時に部屋へ呼びにきた女従業員のラフネだ。アンジュとマリンが帰った後に彼女の方から名前をリュートに教えていたのだ。


 しばらくして、トレーに3人分の皿を運んで来たラフネは、テーブルにスープの入った底の深い皿を置いてパンが3つ乗った皿をそれぞれリュート達の前に置いた後に果実水入りのコップを静かに置いた。


「どうぞ、ごゆっくり」


「「「 ありがとう 」」」


 のんびりと朝食を食べ終えた3人は、明日にはタジリンを出発し王都へと向かうため買い出しに行く事に決めて、宿屋を出て街を散策していると少年と歩くミウの姿があった。


「ルカ、レナ・・邪魔したら悪いから、あの店に入るよ」


「「 えっ?? 」」


 リュートはルカとレナの手を握り、近くの商店へと入りミウに気付かれる前に姿を隠した。


「リュート様?何があったのですか?」


 小声でリュートの突然の行動の意図を聞くルカに、陳列された商品を見ながら答える。


「ミウがね、彼氏とデート中だったんだ」


「ミウちゃんがですか?」


「そうだよ。だから俺達と出会ったら、ミウが気まずくなるだろ?」


「あ、主様・・ちょっと覗いてきても?」


「レナ、ダメだよ。ソッとしておくのが良いんだから」


「くぅ〜残念です」


 レナは悔しがりながら、店内から見えるはずもないミウの姿を窓越しに探している。


 偶然入った商店の売り場の一角に宝石が売ってある事に気付いたリュートは、サギエルの馬車から貰った宝石を思い出しながら売られている宝石を見て名前を覚えている。


「あの、お客様?」


「あっ・・ごめんなさい。綺麗な宝石なんで、つい見惚れてしまいました・・あはは、失礼しました〜」


 購入目的ではなく、宝石名を覚えるため夢中で見ていたリュートは店員に声をかけられたため、慌てて宝石売り場から離れた。


(だいたいの宝石は覚えたぞ・・それにしても、宝石ってかなり高額だったな・・まぁ、時間も潰せたし店をでるか)


 もうミウは自分達から離れたと判断したリュートは、何も買わずに店を出て再び通りを歩いていると、レナふと何かに気付いたかのようにリュートに聞いた。


「主様・・」


「なんかあった?」


「例の届ける荷物って誰に届けるのですか?」


「大きな荷物は王都にある騎士団寮で、例のアレは王家に届けるよ」


「王家・・ですか。王家って事は、偉い人ですよね?面会する時に綺麗な服は必要ですか?」


「・・・・・そうだった!!」


 リュートはレナの素朴な疑問に何も準備していない事に気が付き、反射的に大声を人通りがある大通りで発してしまい視線を集めてしまった。


「やべ・・行くよ」


 逃げるように歩き去るリュートは、周囲を見渡しながらとある商店へを探し歩き助けを求めるかのように飛び込んだ。


「いらしゃいませー!」


「あの、3人分の正装を・・正装を!」


「お、落ち着いてくださいお客様・・正装を3人分ですね」


「は、はい・・お願いします。大至急で・・」


 来店して来たリュートを対応した服屋の若い女従業員は、焦っているリュートを落ち着かせ要望を聞く。


「既製品ならすぐに準備できますが、仕立てからになると7日程かかりますが・・」


「と、とりあえず既製品を試着させてください」


「は、はい。ご案内しますね・・ルーニー!アルン!2人を試着室に案内して」


「「 はいっ!! ルビアさん 」」


 ルビアの指示に素早く反応した女従業員のルーニーとアルンは、ルカとレナを連れて女性用試着室がある場所へと案内し、その場に残ったリュートはルビアに連れられて男性用試着室へと連れて行かれたのだった・・・・。

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