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37話 ミウの有能性

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 フォレストボア8匹を倒したリュート達は、少し森の奥へと足を踏み入れていた。


「魔物はいるかな〜」


 リュートはまるで友人を探しているような口調で魔物を探している。


「リュートさん、まるで魔物の位置がわかっていそうな感じですね?」


「まぁね・・そろそろ出てくるよ」


 ガサガサッ・・ガサガサ・・


 周囲から草木を掻き分ける音が聞こえ近づき気配を感じ取れるようになったミウは、見えないて魔物に怯え始める。


「リュ、リュートさん・・」


「大丈夫だよ・・そのまま感じ取れる気配を信じて魔眼を発動してみな」


 ミウを落ち着かせるため、リュートは彼女の左手をソッと握った。


「は、はい・・」


(落ち着け、ワタシ・・さっきみたいに魔眼を使えば・・・・見つけた!)


 ミウは魔眼を発動し周囲に視線を向けたことで姿を見せず迫る魔物を捉えることができた。


「フォレストウルフが右に4匹・・左に3匹・・後ろに1匹います!」


 ミウの探索にリュートは笑顔で褒める。


「正解だよミウ!・・左右のウルフをよろしく。俺は背後の1匹を対処するから」


「はい、リュートさん!・・・・風魔法ウインドカッター!」


 ミウは魔法杖を水平に上げて、右から左へと杖を振ると魔法杖の先から半透明な空気の膜が扇状に7発放たれ草木を切り裂きながら茂みへと消えていき、フォレストウルフ達の絶命する短い鳴き声と血飛沫が草木を赤く染めていった。


 ギャンッ!


 背後から聞こえたフォレストウルフの声にミウは振り向くと、リュートの足元に首を切断され絶命したフォレストウルフが転がっていた。


「リュートさん!」


「お疲れさま、ミウ。もう魔眼の使い方がわかってきたかな?」


「はい・・鑑定と索敵・・そして攻撃の仕方がわかってきました」


「良い感じみたいだね・・後は、発動時に輝く魔眼を普段の瞳と同じように扱えるようになったら完璧だね」


「はい・・やはり目立ちますか?・・私には実感がなくて・・」


 少しだけ落ち込むミウに、リュートは歩み寄り彼女の頭を撫でる。


「パーティー編成の後衛職なら、問題無いさ、ソロだと気付かれるから対策を取られるかもだけど。まぁ、そんな状況になる前に、練習して上達させれば良いよ」


「リュートさん・・私、頑張ります!」


 風魔法ウインドカッターでフォレストウルフを討伐したため、討伐部位を切り取ったリュートはミウのためアイテムボックスに収納する。


「ミウの戦い方もわかったことだし、薬草を採取してから街に帰ろう」


「「 はい!! 」」


 森から抜けたリュート達は、馬車へと戻り小移動してから薬草の群生地を見つけ採取を始める。


「ルカ、ミウ・・ここからここまでの薬草を採ったら帰ろう」


「はい、リュート様」


「リュートさん、ここにある全部は採らないのですか?」


「そうだよ。全部採ったら、この場所で次に生えてくる薬草が無くなって困るからね」


「わかりました〜」


 冒険者として経験があるのか、ミウが器用に採取する姿をリュートは横目で見ながら自身も採取していると、ルカがリュートの傍へとやってきた。


「リュート様・・」


「ルカ?」


「ミウさんのことを・・」


「そうだね・・幼馴染達は、責任を感じて冒険者を引退したのに、自分だけ冒険者として力をつけていることに心が揺らいでいるね」


「はい・・」


「これだけは、彼女自身が決めて前に進まないとな・・いい?ルカ」


「はい、リュート様」


 ミウの心の変化に気付いてリュートは、触れないでいたがルカは我慢できずにリュートに聞いてしまう。そして、リュートの方針にルカは従い、これ以降彼女が口にすることはなかった・・。


 そしてリュートが決めた範囲に生えている薬草を採取し終えた分をリュートのアイテムボックスへと収納されていく様子をミウが不思議そうに見て呟く。


「リュートさん、空間魔法が使えるんですね・・」


「俺のスキル欄見ただろ?だから、なんでも使えるのさ」


「おぉ〜たしかにそうでした・・難解なステータスでしたね」


「俺も意味わかんないからな・・もう遅い時間だし、街に帰ろう」


 明るかった空も夕方となり、オレンジ色に染まりかけていた。リュート達は今日のやりたい事を全てやり終えたという満足感を胸に街へと続く街道を馬車で走り続ける。


「ルカ・・今日も御者ありがとな」


「いいえ、私の務めでもありますから」


 リュートは彼女の隣に座り、風に揺れるルカの長い髪に触れている。


「リュート様、そんなに私の髪に触れていると後ろの子が嫉妬の魔法を放ってきそうですよ?」


「嫉妬の魔法?」


 リュートは触れていたルカの髪から手を離し後ろを見ると、なぜか涙目で頬を膨らませているミウの姿があったのだった・・。


「ミ、ミウ?」


 肩まで伸ばした桜色の髪の毛先を触りながら唇を尖らせ、真紅色の瞳を潤ませリュートを見つめるミウと見つめ合うリュートは、苦笑いしながら御者台から荷台へと移動し隣りに座る。


「・・・・リュートさんは、ルカさんばっかりです」


「えっと、ミウ?」


 ミウは、リュートの胸元に顔を埋めてグリグリして鬱憤を晴らしているようだ・・そのミウの行動にリュートは驚きながら頭を撫でることしかできなかった・・。


「リュート様、そろそろ街に着きます」


「わかった」


 未だにミウがリュートの胸元に抱きついている状況に、密かに嫉妬しているルカは感情を表に出さないよう御者を続け街の門へと辿り着いた。


(私もリュート様の傍にいたいのに・・宿に帰ったら私も絶対に・・)


 門兵の点検が終わり馬車預かり所で馬車を預け宿屋へと歩いていると、異様な雰囲気を持つ集団がリュート達の前から近づいて来た。


 その異様さにリュート達は、通りの隅へと移動し様子を窺っていると集団の先頭を歩く人間と視線が重なり、その人物がリュートへと小走りに近づいて来た。


「ちょっと、リュート!どうして、今日は店を開いてなかったのよ!1日中探したじゃない!?」


 異様な雰囲気を纏い近づいて来たのは、ポーションを2本買ってくれた領主の娘のミーシャだった・・・・。


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