16話 店内の攻防②
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また、そのうち投稿します。
店先で声を荒げていた2人を店内に入れたリュートは扉を閉めると、先に入ったリーナとシェルファが奥のソファへと向かう。
前を歩くリーナは、リュートの暗黙の指定席である場所へと座り遅れて来たシェルファは小さく舌打ちをしながら対面に座る。
「「 ・・・・・・ 」」
互いに無言の2人は、一触即発の雰囲気を出しテーブルの上でバチバチと火花散らしている光景にリュートがため息をつく。
「ハァ・・なんでお前ら2人は、いがみ合ってんだ?」
「「 リュートは、黙ってて!(ください!) 」
「おぅ・・」
睨み付けられたリュートは、思わず後退りカウンターへと避難する。
(なんか意味わかんねーけど、やべぇな・・とりあえず飲み物でも・・)
カウンター下にある棚からコップを2つ出し、近くにあった瓶を手に取り薄緑色の液体を注ぎ持って行く。
「はい、これでも飲んでさ・・うちの特製品だから」
睨み合う2人は、視線を動かすことなく器用にテーブルに置かれたコップを手に取り競い合うよう一気に飲み干す。
ゴクッ・・ゴクッ・・ゴクッ・・・・
ゴンッ!!
ほぼ同時にコップをテーブルに叩きつけるように置いた直後に、リーナとシェルファの体が薄緑色の光に数秒包まれ光は消えると、2人は同時に目を見開く。
クワァッ!
ガタガタン!!
突然、テーブルに足をぶつけながら立ち上がるリーナとシェルファは互いの手を掴みマウントを勝ち取ろうと始める。
「イギギギ・・こんな、しつこくリュートさんに付き纏うあなたは、いったいなんですか?」
「ぐぬぬぬぬ・・・・いきなり住み着いた、あんたには関係ないでしょ!?」
突然豹変する2人を少し離れた場所で見守るリュートは、テーブルの上で倒れたままのコップに自然と視線がいき、手にとってゆっくりと匂いを嗅いだ。
「あっ・・コレ、HP極増回復専用ポーションだ」
一般的に売られている体力回復ポーションには、疲労回復作用があるのが誰もが知っている効能だ。さらに回復作用を格段に上げつつ興奮作用を付与したリュートのオリジナルHP回復ポーションを飲んだ2人はさらなる興奮状態に陥っている。
「しゃーないな・・・・許せ、2人とも・・」
トットン!
リーナとシェルファに強めの首トンを喰らわせ、一瞬で2人の意識を刈り取りソファに沈ませる。
「よっと・・」
ソファに力なく沈み込んだ2人の背中を叩き込み、意識を強制的に始動させた。
「うぐぇ・・」
女らしからぬ声を漏らす2人の声を聞かなかったことにして、リュートは見上げるシェルファに問いかける。
「それで・・シェルファは、どうして店に来たんだ?その格好ならギルドからの帰りだろ?」
「・・・・はっ!」
意識がハッキリしてきたシェルファは、我に返りリュートの質問に答える。
「リュート!昼のあのことは許して欲しいの。だから、ポーションの納品を続けてください」
「・・・・」
シェルファからの謝罪とポーションの納品の話に、リュートは顔を背けすぐに答えることはなかった。




