協力者(2)
急いで書いた為、話が迷走しかけてる……。
なんとか次回でしっかり元の感じに戻したいと思います。
まずアリスは自分の目的を話した。
「恥ずかしい話ではありますが先ほど話したように、今この国の内情はよくありません。富があるものはより富を得られ、貧しいものはより貧しくなる一方です。国とは民があってこそだと私は考えていますが、今権力をもっている多くの者は己のことばかりを考え民がどうなろうと関係ないと考えています。私はそんな状況をどうにかしたいのです」
熱く語るアリスの話はもっともだと玲達は思った。
そもそも玲達は国民が第一と考えられていた日本から来たのだ。アリスが語っている内容がどれだけ正しいのか理解していた。
「民あってこその国、その通りですね。とてもよく共感できます。だからできることなら手伝いたいと思っています。ただ……」
「貴方達にとってのメリットですね」
「……はい。今の話を聞いてこのように自分達のことばかりで申し訳ないとは思っています」
「気にしないで下さい。元はなんの関係も無い貴方達をこちらの世界に呼んでしまったのが原因ですので」
アリスは姿勢を正し、玲達3人の顔を順番に見て話した。
「私は貴方達と協力関係でいたいと思っています」
「協力関係ですか」
「はい。私はこちらに来た方々を見てましたが、心から信用できると思えたのが貴方達3人なのです」
ここで初めて楓と早苗はどこからか見られてたこと知り、今更ながら慌てて周りを見渡した。
「大丈夫ですよ、今ここには私達5人しかいませんし、誰かがこの部屋の近くに来たのであればわかるようになっています。なので安心して下さい」
それを聞き、落ち着いた二人。
玲は最初から見られていたのは知っていたため。特に動揺することもなかった。
「最初は貴方達3人の他にもう二人今回の件をお願いしようと思っていたのですが、まさかあれほど性格が歪んでいるとは思いませんでした」
それを聞き三人は揃って光輝と隼がでてきた。
実際それは間違っていなかった。
「もしかしてそれって光輝さんと隼さんのことでしょうか」
「はい、そうです。彼らのカリスマ性はとても魅力的でしたのでお願いしようと思っていましたが、あの様子を見てしまうと信用はできないですね」
ここで早苗はあることに気がついたのだった。
「もしかしてですが、私達のやり取りをどこかで見てましたか?」
「丁度すぐ傍にいたので、ある程度は知っています」
「それでは……」
「はい、あの揉め事は彼らが適当に言っているだけで、玲さんは何も悪くないことはわかっています」
その言葉で、楓と早苗は心から安心した。
今までのアリスの様子を見て、なんとなくあれは玲が悪くないことをわかってもらえているとは思っていたが、確証があったわけではなかった。
そのため、アリスの口から聞けやっと安心することができた。
楓と早苗の安心した様子をみて、アリスは作戦がうまくいったことにホッとした。
そうアリスは玲が無実であることを知っているということを狙って伝えたのである。
元々楓と早苗の二人は玲のことが心配でここまで着いてきた。
それはアリスもよくわかっていた。
だからその気持ちを利用したのであった。
現状、一人でも多く信用できる協力者が欲しいアリスは多少の罪悪感はあるもののこうするしかなかった。
これのおかげで楓と早苗からの警戒はだいぶ薄れ、多少は信頼を獲得できたのではと感じたアリスだった。
ただ玲は何を考えているのか、どこまでわかっているのかがわからないアリスはどう玲から信頼を得ようかに悩んでいた。
実際はそんなに難しいことではないと知らずにいるのだが……
実は玲はある程度わかっていた。
この国の現状、アリスの目的、そして楓や早苗からの信頼を得ること。
なぜなら玲が元から無意識に身に着けていた魔法はアリスの説明した感覚強化ではなく、存在自体知っているものが少なく、また秘匿され続けていた魔法だった。
それは未来予知だった。
ご視聴ありがとうございました。
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