非日常の中の日常
今回から新しいシリーズ、妖怪達の楽園がスタートします、前回のシリーズを見て無くとも分かるよう
努力していきますね、さて、今回のお話はスタート前のささやかな日常のお話、世界を救う使命を
背負った2人、その2人の短い平穏を描写します
是非ご覧ください!
大切なのは事実じゃ無い、その事実をどう受け止めるか、とある友人の母親の言葉だ、俺はこの言葉が
気に入っている、そんな俺の名前は東河 龍治この世界を退屈だと思ってる高校生だ
ひょんな事から自分を式神だという少女に出会い、主になったせいで、女神様に目を付けられた
女神様は俺達に5つの世界の歪みを正してくれと言われた、そのうちの1つは正しが、それは別のお話
「龍治様、お風呂沸きましたよ」
こいつがさっき説明した式神、本名は無いそうなので俺が青と名付けた、髪の毛はきつね色で短く
胸はあまりない、それに耳と尻尾が生えている、こいつは妖怪で、種族は妖狐だそうだ
「あぁ、分かった」
今は前の旅から一日たち、一旦家に戻っている状態だ、この家の雰囲気も懐かしいもんだ
「それにしても、準備が整うのはいつなんでしょうね」
「さぁな、まぁ、一応女神様だ、問題ないだろう」
少しの間の平和、さて、今はこの平和な時間を楽しむとしようか、1日が経過し、次の日
「さて、準備が出来ましたよ」
「うお!」
「え?何も驚くことは無いでしょう」
朝、目が覚めて、目の前にいきなり女の人が居たら普通は驚く、こいつはそういう所をどうにかして欲しい本当、心臓に悪い、
「それで、青には伝えたのか?」
「いいえ、これからです」
「そうか、なら俺が伝える」
「はぁ、分かりました」
この女の人が女神様、なんというか間抜けだ、名前はアルスと言うらしい、この女神様はいくつもある
世界の狭間に存在して、いくつもの世界を管理しているそうだ、しかし、ひどい歪みを正すのは
難しく、俺達に頼ったらしい、ちなみに別の世界の歪みを正すのに必要な才能があり、それが調和の才能
この才能を俺と青が強く持っていて、それも理由で色んな世界を旅する事になった
「おい、青、起きろ」
「うーん、あと7分」
「普通は5分だと思うが、とにかく起きろ!」バ!
「ああ!私の楽園がぁ!」
「お前の楽園ずいぶん小さいな」
こいつはスイッチが入ってるときと、入ってないときで性格がかなり違う、だがこんな青を見たのは
久しぶりな気がする
「うぅ、妖怪使いが荒いですね」
「普段なら起きてる時間だろ?」
「だって、この布団だと安心するんですよ」
「俺のお古の布団のどこに安心する要素があるんだよ」
「え?この布団龍治様のなんですか?」
「あぁ」
「なるほど、だから安心できる匂いを感じたんですね」
そういえばこいつは妖狐だっけ、狐は犬科だし、鼻が良いのか、いや、そこまで良くなかった気がする
「とにかくアルスの準備が出来たんだ、さっさと行くぞ」
「そうなんですか!?分かりました、行きましょう!」
これから向かう世界は妖怪の世界、こいつの故郷だ
「準備完了しました!」
「それでは行きましょうか」
俺達は光の中に入っていった
「これから向かう場所は妖怪の世界です」
妖怪の世界はさっきまでいた俺が住む世界、科学世界と同じ世界だった、しかし遙か昔に妖怪と人間は
決別、その結果人間は人間だけ、妖怪は妖怪だけの世界に別れた、そんな2つの世界に最近異変があった
それは妖怪の世界と科学世界、本来交わるはずの無い2つの世界が交わってしまった、その際に青が
俺が住む世界、科学世界に入り込み、俺と出会った、こんな所だ
「この世界は分かってるとは思いますが危険です」
「そうなのか?」
「ええ、なのであなたに特殊な力を授けますね」
「あ、前は無かったじゃないか」
「えっと、その、前は忘れてました」
本当にこの女神は大丈夫なんだろうか、普通にそのミスで俺が死んでもおかしくなかったんだが
まぁ、いいか、今生きてるんだし
「それでは授ける能力を発表しますね」
「おぉ、龍治様が更に強く・・・」
「その力は、周囲の空間を固める力です!」
「・・・は?」
「説明しますね」
周囲の空間を固める力は周囲の空間を瞬時に固め、意図した物を作り出す力、そのイメージが
しっかりした物であればあるほど頑丈な物を作り出すことが出来る、その気になれば家だって作れる
その代わりそれをイメージし続けないといけないため、長いこと固めることは出来ない
更に本人が数までイメージすれば同時に現れるが、それだけ力を使う、中々難しい能力だ。
「分かりました?」
「ああ、要するにイメージだろ?」
「ええ、あとこの能力は妖怪の世界でしか扱えませんので」
「結構限定的な能力だな」
「大丈夫です、その代わりすごく強いので!」
確かにうまく使えば強いだろうな、ただ、力を多く使うのか、ちょっとしんどそうだな
「あ、でも流石に人間は作れませんよ」
「あぁ、分かってる、もし作れたら恐ろしすぎる」
「そうですね、それでは行ってきてください!」
「ああ」
「頑張ります!」
俺達は妖怪の世界に飛んだ、この世界はどんな感じなんだろうな、人間が居ない、妖怪だけの世界
そんな世界はどんな風に変化してるのか、それに、この世界の歪みの原因はなんなのか、やっぱり
新しい事を始めるときは緊張するな
次回はすぐさま妖怪の世界、人間を拒絶した世界、あるいは人間が拒絶した世界、そんな世界に進む
1人の人間、彼は妖怪だけの世界で、何を壊し、何を作るのか
次回もお楽しみに!
今回からはブックマーク30を目指して行きます、もし行かなかった場合は退屈な世界とのお別れを
シリーズを打ち切る!それ位の覚悟で頑張ります