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OOO ~Original Objective Online~ 改訂版  作者: 1048
第一章 第一部
8/65

★第一回公式イベント 4

 【ソルジェンテ】の南、約一キロの地点。あの意味不明な場違いなオブジェクトの場所付近。


 その戦場は、僕とアクアが着いた頃には既に荒れ果ていた。数多くの魔法や強力なアーツが放たれた影響で軽く地形が変わるくらいには…


 トリプルオーで死んだ場合、死に戻りとなり神殿に転移して復活するので、この場には一つの死体も無いが、ここが本当の戦場ならゴロゴロと転がっていただろう。それくらいには悲惨な状態だ。


 多分、最前線にいて周りのフォローをしながら一番攻撃を繰り出している高伸長で筋骨粒々のマッチョ赤長髪の大男とその仲間達が、このレイドを起こしたガイアとそのパーティーで、その前に堂々と君臨している巨大な風格の有る魔物がツインテールドラゴンなのだろう。こちらの方は、ツインテールの冠通りに二本の尻尾が特徴的だから一目で分かるよな。それにしても、過去最大にデカイ魔物だ。


 しかし、素人の僕から見ても、ガイア達のパーティーと他のプレイヤー達との連繋が、全くと言っていい程取れて無い気がするんだけど…気のせいなのだろうか?


 レイドバトル開始の連絡から、まだ五分程しか経っていないので、今ここにいるプレイヤー達や死に戻ったであろうプレイヤー達は、たまたま【ソルジェンテ】の近くにいたプレイヤー達なんだろう。僕達二人も含めて…


 『皆さん、これはレイドです。皆さん全員の連繋が生命線になります。皆さん、改めてお願いします。このガイアに協力して下さい』

 赤長髪の大男の背後にいた少し控えめの女性が、その醸し出す穏やかな雰囲気に似合わないながらも叫んだ。


 どうやら、僕はかなり間違えていたらしいな。槍を掲げる薄い緑色の胸部が特徴的なポニーテール女性がガイアらしい。


 しかし、そのガイアから放たれた言葉は誰にも届く事なく、虚しく木霊(こだま)していく。多分、ガイアのパーティーメンバーと思われるプレイヤー以外、誰もが聞く耳を持ってない状況なのだろう。


 各々(おのおの)が好き勝手に暴れている。連繋の「れ」の字も無い状況だからな。これが普通の戦闘なら、自分のレベルによるゴリ押しそれでも良いのだろう。だが、これはトリプルオー公式初のレイドバトル。勿論、僕は未体験の…


 『これは、かなり不味くないか?』


 『見たままだ。かなり不味いだろうよ』

 レイドのボスと言うだけ有ってツインテールの攻撃は、一撃一撃がかなり重いようで、僕達が現場に着いてからも既に何人か倒されている。


 『お~い、ガイアさん。僕達は何をすれば良いんだ?指示をくれ』

 僕は《付与銃》で、ガイアのパーティーと思われるプレイヤーに〈防御力上昇〉の《付与魔法》を掛けながら尋ねた。


 『何で!?何で仲間を撃つの?この状況でPK?そんなの許さないし、させないわよ』

 すぐさま、僕に向かって槍を構えてきた。


 『ちょ、ちょっと待て、落ち着け。よく周りを見ろ。《付与魔法》を銃で掛けただけだ。銃弾は出てるが、ダメージは全く無いし、痛くも痒くもないはずだ』

 もしかしたら、痒くはあるかも知れないけど…


 『えっ!?』

 ガイアは、先程撃たれた仲間の右腕に光り輝く赤い輪を見て、全てを悟ったようだ。


 『す、すみません、今の状況に少し焦って…それに、《付与魔法》が遠距離で使えるとは思ってなくて…』

 流石に、トッププレイヤーだな。理解が早くて助かる。


 『もう良いから、謝らなくても大丈夫だ。それよりも僕達は何をすれば良い?僕はシュン、後衛か遊撃、それと《付与魔法》が得意だ。こっちのアクアは、前衛ならどこでも安心して任せられる。手短に指示をくれ。僕達二人は、ガイアさん、貴方に従う』


 『ありがとうございます。それでは、アクアさんには、あそこにいる赤髪のレジーアと一緒にタンクを、回復は私達の《回復士(ヒーラー)》のマナカが受け持ちます。シュンさんは遊撃と付与をお願いします。それと出来れば戦場落ち着かせるのに協力して下さい』


 『『了解だ』』

 僕達は、別れて各々が指示された持ち場に着く、高難度コースをクリアしたのでMPの半減の(ペナルティ)も終わっているので、《付与銃》を使って自分勝手に戦って死にかけているプレイヤー()一緒に強化していく。


 『〈防御力上昇〉〈防御力上昇〉。前衛、援護するぞ』


 『〈ホーリヒール〉です。回復は私に任せて下さい』

 僕の《付与魔法》に続いて、マナカさんが回復していく。


 僕の〈防御力上昇〉とマナカさんの回復魔法で、崩壊仕掛けていた他のパーティーも徐々に持ち直し始めた。そうなれば、当然、落ち着いて冷静に物事を考える余裕も生まれてくる。


 『皆さん、これはレイドです。連繋、協力が生命線にならます。皆さんのお力を、この不肖ガイアにお貸し下さい』

 今度は、無事にガイアさんの言葉が他のプレイヤー達にも届いたようで、個人での攻撃を止めてガイアさんの指示に耳を貸そうとしたり、拙いながらも誰かの攻撃に続こうと言うプレイヤー達の意思や周りのフォローをしようとするのを感じる事が出来た。


 『ありがとうございます。現在は大変キツイ状況ですが、全員で頑張れば乗り切れると私は信じています。タンクの皆さんでツインテールの攻撃を受け止めて下さい。ダメージの回復はヒーラーの皆さんにお任せします。ダメージディーラーの皆さんは、ツインテールの隙をみて一気に魔法やアーツで攻撃して下さい』


 ここにいるのは、この最終イベントに参加してツインテールと戦い生き残っているプレイヤー達なのだ、かなりのレベルや経験それにみあうスキルを持っている。このガイアさんの一言で、今まで繋がりと言う言葉を感じさせなかった連繋が一気に噛み合いだした。


 僕には、専門用語の多いガイアさんの指示が半分も伝わってないが、僕の役割は別に決まっているので問題は無いだろう。確認した方が良いのかも知れないが…はっきり言って、そんな時間も余裕も無い。あとは自分自身の勘を信じるしかないな。


 『これでも喰らっとけ〈防御力減少〉〈攻撃力減少〉。ガイアさん、今がチャン…』


 『今です。皆さんアーツを、私に続いて下さい。〈乱れ突き〉』

 僕の声よりも先に…ガイアさんの一声で見た事も無い強烈なアーツが一斉に放たれる。まぁ、減少系の《付与魔法》が無駄にならなそうで良かったよ。


 『よし。俺が尻尾の片方斬った、俺が斬ったんだ。皆~勝てるぞ、俺のお陰で勝てるんだ~』

 どこからか、誰かの声が聞こえて、皆の士気が一気に上がる。


 …が、それも一瞬の出来事だった。尻尾を斬られたツインテールが、広範囲に炎を吐き出し、声を上げたプレイヤーを含む二、三人を一瞬で消し去った。文字通り跡形もなく…同時に、こちらの士気も一気に下がる。そして、ツインテールは再度(ふたたび)ブレス()を吐き出しそうになっている。


 『炎注意!タンクの皆さん、ヒーラーの皆さん、お願いします』

 僕は、ガイアさんの一言と同時に、レジーア達壁役になっているプレイヤーに気休め程度の〈魔法防御力上昇〉の《付与魔法》を飛ばす。レジーア達(あそこ)が突破されると僕達全員がヤバイのは、素人(僕の)目にも明らかだ。


 『これで、なんとか耐えて…』

 だが、僕が祈る必要は全く無かった。


 『はい、〈アイスシールド〉、間に合った?』

 吐き出された炎が大きな氷塊に阻まれた。


 ツインテールが吐き出した赤色の炎と青色の氷塊が攻めぎあっている。僕の気のせいだろうか、青の方が圧勝している気もする…


 僕達の大ピンチに、戦場に現れたのは【アイス&ファイア】(赤と青に光る杖)を天に掲げる双子の姉の姿(ジュネ)だった。


 『助かった。ジュネ、ナイスだ』

 ジュネ達も最終イベントに参加しに来たのだろう。それにしても、レイドボスの炎を一切漏らさず遮る魔法って…しかも、シールド系って言うのは僕でも覚えてるくらいの初歩の魔法だよな。僕の姉ながら、一体どんな魔力をしてるんだろう?


 ジュネのパーティーメンバー達も、各々が自分の持ち場を判断して散っていく。ジュネの仲間達が、戦局が崩壊しそうな場所のサポートに回った事で、HPの削られているプレイヤーが、交代で休める時間が生まれ始めた。


 その間にも、他にも増援が到着したようだ。これで、何とかなるかもな。いや、絶対に何とかするんだ。


 『皆さん、ありがとうございます。遅れてきた皆さん、今の攻撃を見ていたかも知れませんが、ツインテールの吐く炎には十分注意して下さい』

 最前線で攻撃と指揮を取り続けるガイアさんから、増援のプレイヤーに注意事項が発せられた。


 『炎だ。炎が来るぞ。皆、避けろ~』

 まるで、モーゼの十戒のように炎の斜線上を中心に半分に割れる。さらには、魔法を遮る為に一歩前に出た前衛の前にも多種のシールド系の魔法壁が出来ていく。こちらはジュネのパーティー達の功績だろう。


 『〈攻撃力減少〉〈魔法攻撃力減少〉〈速度減少〉も喰らっとけ!それと、こいつはオマケだ。〈零距離射撃〉』

 僕は、この隙にツインテールの背後に回り込み、右後ろ脚に向かって出来る限りの一撃を繰り出した。


 『『『『『『黒の職人さん!?』』』』』』

 あのPVPの動画を見た事が有ったのだろう。上手く隠していたであろう正体が一気にバレてしまった。


 『今、そんな事はどうでもいいだろ。〈零距離射撃〉』

 さらに、左手後ろ足にも追い討ちを続けていく。


 しかし、それもここまでらしい。ツインテールが振り向いてこちらを爪で切り裂いてくる。流石に、ここまで目立つと、放って置いてはくれないよな。急いで僕も回避をする為の距離を空け…


 『おっとっと』

 間一髪回避が間に合ったな。確実に、一撃でも貰えば僕は神殿に転移(ワープ)する権利を得れるだろうからな。今は絶対にプレゼントされる訳にはいかない。


 『今の内だ。背後から…


 『〈乱れ突き〉からの〈極突(ごくとつ)〉。皆さん、続いて下さい』


 一斉にアーツを…』

 僕の指示は全く必要ないみたいだな。僕の言葉よりも先にガイアさんはアーツを放っている。多分、視野が広くて頭の回転が早いんだろう。羨ましい限りだよ。


 それに続いてダメージディーラーと呼ばれていたプレイヤー達の強力な魔法やアーツ(一撃)が繰り出される。その攻撃により、残っていたもう片方の尻尾も切り裂かれた。


 『と、翔んだ。おい、翔んだぞ』


 それと同時にツインテールは上空に飛び上がった。そして、今度は上空から斜め下に向けて炎を吐いてくる。しかも、今までと違って放射状に…


 『か、回…』

 回復?回避?どっちの言葉か分からないけど、最後まで言えなかった者を含めて回避や防御が間に合わなかった者達が、一撃……いや、一瞬で消え去っていく。ツインテールが放った逆転の一撃で、僕達に傾きかかっていた形勢が一気に覆った。


 『か、回復最優先です!攻撃よりも回避を優先に、攻撃は離れて魔法かアーツを…』

 ガイアさんは戦局を建て直そうと必死になっていた。


 運良くツインテールの炎から逃れる事の出来た僕は、ツインテールのほぼ真下に移動して射撃を繰り返していた。


 何故、今になって真下かと言うと、二つの尻尾が無くなった事で空を飛んだツインテールの真下にいる方が、斜めに吐き出されるブレスが届かなそうで一番安全そうだったからだ。それに、銃を操る僕としては真下こそがツインテールから距離が一番近いので、理論上は一番ダメージが出るはずだからだ。


 視界の端の方に、マナカさんが杖を振るって回復しながら駆けまわっているのが見えた。とにかく、戦局が落ち着くまではツインテールの注意を惹き付ければならない。それが、今の僕に出来る事だよな。


 ツインテールは、今も少しずつ上昇しながら後退しているので僕との距離も徐々に離れていく。もう数値的なダメージに期待出来ないだろう。


 それでもいい…無駄でも良いんだ…僕は撃つ、撃ち続ける。


 『当たれ〈ボルト〉』


 『喰らいやがれ〈雷光〉』


 『落ちろ〈招雷〉』

 体勢を立て直したプレイヤーが雷属性の魔法やアーツをツインテール目掛けて放っていく。しかし、どの攻撃もツインテールを怯ませるには至らない。僕の射撃を含めて…


 『くそっ、距離が有り過ぎる』

 僕としては、少しは時間を稼いだつもりだけど、皆の回復状況はどうなんだろう?少しは戦況も立て直せているのか?


 だが、現実はそんなに甘くなく、まだ半分以上のプレイヤーが魔法やアイテムでの回復を優先している…せめて、あと二割のプレイヤーに回復して貰いたい。


 その時、地上から放たれた一筋の僕にとっては見慣れた白い閃光がツインテールの炎と羽根を貫いた。


 『シュン、ごめんね。やっぱり戻って来ちゃった』

 アキラが【北白星】で矢を放ち続けながら、僕の方へと近付いてくる。その弓から放たれる一射一射は、正確にツインテールの右側の羽を射抜いていく。


 『助かった。報酬の方は、諦めたのか?』


 僕の方もアキラに近付きながら、アキラの援護射撃をしていく。


 『うん。欲しかったんだけどね…』


 アキラの弓から放たれる属性アーツを纏った白い閃光は、ツインテール羽根をボロボロにしていく。


 『それよりも、やっぱりこの弓凄いね。並じゃないよ』

 十五射目で、ついにツインテールが初めて空中でグラついた。


 『落ちそうです。下にいる皆さん、注意して下さい。落下後には魔法で追い討ちを…』


 ガイアさんも指示を続けている。今となっては、ガイアさんの指示に逆らうプレイヤーは一人もいない。彼女は、他のゲームも含めて一体どれ程の修羅場を経験して来たんだろう?僕には真似する事が出来ない高い統率力だよな。


 『ドラゴン、落とす。〈ウォータプル〉〈グランドアイス〉』

 ジュネが空中に巨大な水の塊を出し、それを急速に凍らせていく。徐々に大きくなっていく氷の塊がツインテールの頭上へと移動していく。


 そこから先は瞬きすら暇すら無かった。ツインテールの脳天目掛けて氷柱(つらら)のように鋭利に尖った氷塊が急降下する…下からの攻撃に集中しているツインテールが気付く事さえ出来てない氷塊を回避出来るはずもない。


 その結果は、クリティカルヒット(直撃)!ツインテールは地上に真っ逆さまに叩きつけられ、今にも死にそうな状態(虫の息)となっている。


 『今です。ここがラストチャンスです。皆さん、余力は残さずにお願いします』


 ガイアさんの鶴の一声で、ここにいる全てのプレイヤーの全力での攻撃が放たれた。ツインテールには悪いが、近くで見ていた僕としては、とても綺麗に思えた。色とりどりの百近い魔法やアーツが一斉に、まるでこのイベント(祭り)の終わりを告げる花火大会のように…


 その花火の最後を締めくくりと言わんばかりにをツインテールドラゴン自らが光の玉となって弾けて消えていった。


 『…終わった?』


 『俺達は勝ったのか?』


 『はい。勝ちました。私達全員の勝利です』


 『『『『『うぉぉぉぉぉぉ~』』』』』

 この戦場を一つにした誰かさんの終戦宣言で、一斉に歓喜の叫びが木霊した。


 実際にダメージは受けて無いけど、僕もボロボロの疲労困憊。かなり疲れたな。銃弾もほとんど残ってないしな。


 『本当にありがとうございました。真っ先に協力してくれた黒の職人さん達がいなければ、どうなっていた事か…想像するのも怖いですね』


 『『『『『『黒の職人さん!?』』』』』』

 全員が一斉に振り返ってくる。これはデジャヴュだろうか?


 『…ガイアさん頼むから、その名で呼ぶのは止めてくれ』


 『分かりました。では私の事もガイアと呼び捨てでお呼び下さい。本当にご協力感謝致します』


 『まぁ、最終イベントを起こしたのがガイアさん…』


 『ガイアです』

 ガイアさんが何かしら名前の呼ばれ方に拘りが有るのか、僕の言葉に割り込んでくる。


 『ガ、ガイア達だからな。協力するのは当たり前だ。そうだ!良かったら、あとで打ち上げをする予定だから、僕達のギルドホームに寄ってくれ』

 小声で話して、ホームの場所を伝えてから、その場を立ち去る。絶対に正体だけはバレてなるものか…



 〔只今、【レイドバトル ツインテールドラゴンの討伐】が終了致しました。只今をもちまして、第一回公式イベントは終了させて頂きます。イベント報酬と最終レイドバトル報酬は、今から一時間後より【シュバルツランド】の広場で発表、配布を始めますので時間の都合がつく皆様はお集まり下さい。なお、レイドバトルの終了をもちまして【ソルジェンテ】のゲートの封印も解除されておりますので、そちらもご利用下さい。多くのプレイヤーの皆様、ご参加ありがとうございました〕



 『終わったな。俺も含めてお疲れ様だ。でも、アキラはクリア報酬諦めて良かったのか?』

 アクアが近付いてきた。お互いのポジションが違った為、途中から生きているのかすれら分からなかったが、どうやら無事だったようだな。


 『お疲れ様。まぁ、今回は仕方ないよ…別のチャンスを待つよ』

 本人は清々しく答える。アキラ本人が納得しているなら問題ないな。


 『お疲れ。さっさと戻って、結果を聞いて打ち上げだな。急ごう』

 周りには、黒の職人さんを一生懸命探しているプレイヤー達もいるので、早くこの場から逃げ去りたいと言うのが僕の本音だが、アクア達には内緒だ。


 『フフッ、そうだね』


 『今日のところは、そう言う事にしておいてやるよ』

 まぁ、この二人にはバレバレなんだろうけど…





 僕達がゲートで転移して行くと、特設ステージと大きなモニターが用意されている広場には既に多くのプレイヤーが集まっていた。


 『かなりいるな。それで、ドーム達は見付かりそうか?』


 『前もって連絡は出来てるし、場所も伝えてるから大丈夫だろ。最悪は【noir】のホームで合流出来る』

 ドームとレナは時間的に最終日は参加出来なかったが、打ち上げの参加は決まっていた。


 『ドームは目立つからね』


 雑談して発表を待つ。なんとか、発表間際にドームとレナの二人とも合流出来た。


 〔皆様、大変ながらくお待たせ致しました。これよりイベントの結果を発表致しましす。最初に、すごろくのクリア報酬についてですが、事前の告知とは異なりますがイベント終了時に申請が間に合わなかった分もプレゼント致します。第一回の公式イベントと言う事で、今回のみの運営側からのスペシャルプレゼントとさせて頂きます。後程、申請して下さい〕

 完全に報酬を諦めていたアキラが嬉しそうにしている。このイベント期間、アキラは最初から最後まで運が良かったよな。


 〔次に、イベントの活躍度と貢献度により運営から選ばして頂きました二十のパーティー様の発表に移らして頂きます。こちらの掲示板をご覧下さい〕


 一気に二十パーティーが選考理由と共に表示される。その中には当然ガイア達もいた。まぁ、唯一の最高難度コース攻略パーティーだ。当然だろう。逆に選ばれなかった方が不思議だからな。


 変わったところで、イベント開始から初回クリアまでに三回ふりだしに戻るを出した、デイズと言うパーティーもいた。逆に、初回クリアまでに三回もふりだしに戻るとかの離れ業を繰り出しているのは、ある意味でガイア達よりも凄いのかも知れないよな。よく心が折れなかったものだ。


 『よっし、俺達も選ばれたぞ。初回クリアまでの最多ダイス(不名誉な記録)だそうだ』

 アクア達は、初回クリアまでに三回ふりだしに戻ったデイズ達よりも…最初に中難度コースを選んだにも関わらず、最初に高難度コースを選んだパーティーよりもダイスを振ったらしい。一体、合計何マス戻る事になったんだろうな。選ばれて喜んでいるアクアはともかく、それを見て苦笑いをしているドーム達が気の毒過ぎて内容までは聞く事は出来ないけど…『御愁傷様です』この言葉を送らせて貰おう。


 『残念。私達は、選ばれなかったね…』

 確かに選ばれてないな。


 僕達には、これと言った大きな活躍はない。まぁ、最後のアキラの活躍を評価されれば、あるいは…とも思っていたけど、それも無かったようだな。まぁ、ちょっと残念では有るけど、それなりに今回のイベントを楽しめたから良いかな。


 〔二十パーティー様への報酬は、タブレットに表示しております。パーティーメンバーの皆様でご検討の上、ご申請下さい。イベント報酬の受け取りは、この発表後に広場で行います。本日より一週間の期間限定ですので期間内にお受け取り下さい〕

 今日は人が多そうだからな。受け取りは後日でも良いかもな。


 〔続きまして、ツインテールドラゴン討伐報酬ですが、この発表終了後に、討伐時に皆様が獲得するはずだったドロップ素材及びドロップ武器を討伐に参加された皆様全員に解放させて頂きます。お一人様一つの数量限定となりますが、どれも貴重な物になりますのでご期待下さい〕

 ドロップ武器って何?と言うか、討伐時にツインテールドラゴンのドロップが無かったのは、この為の布石か…微妙に芸が細かいな。会場にいる全てのプレイヤー達(ツインテールドラゴンに倒されたプレイヤー含む)のテンションが上がったのが伝わってくる。


 〔最後になりましたが、七月一日よりヘッドギアの追加販売が再開致します。それにともない、第二陣として追加プレイヤー様が十五万人程度増加する予定になっております。ますます、賑やかになるOOOの世界を、これからもよろしくお願い致します。つきましては、これまでのOOOへの貢献を称えてMVPを運営側から選ばして頂きました。通称(二つ名)名【黒の職人さん】、プレイヤー名シュン様です〕


 『…はい!?』

 何故?僕が選ばれた?今、名前までバラさなかったか?いや、そんな事は今はどうでも良い。取り敢えず、ダッシュだ。


 僕はステージとは逆方向へ…ホームを目指して逃げ出した…が逃げれない。


 『何故だ?アクア。ジュネ、どこから現れた。この裏切り者ども』


 『そう言うな。絶対に、こっちの方が面白そうだろ』

 一瞬で左腕を捕まれる。ステータスの関係上、一度捕まれば僕の力では抜け出す事は皆無に近い。


 『左に、同じ』

 既に、右腕もがっちり捕まれている。ジュネ、お前はさっきまで近くには居なかったはずだ。一体どこから湧いて出た。そして、その《魔術師》に似合わない妙なパワーは何だ?


 どこからか、複数のスポットライトが僕を目掛けて当てられている。


 〔この選考内容は言わなくても、皆様の方がご存知かも知れませんが【冒険者の鞄店(仮)】でのご活躍です。皆様のお手元に有るほとんどの鞄が彼のオリジナル作品です。シュン様、一言頂けますか?〕

 仕方が無い…と言うか、既に手遅れで何かしら話さないと収拾がつきそうもないだろう…かなり不本意だけどな。皆の視線が突き刺さるようで僕には辛いよな。まぁ、出来るだけ穏便に済ませる方向へと持っていくのが良い(ベスト)だろうな。


 『えっ~と、只今ご紹介されました【冒険者の鞄店(仮)】のシュンです。あの時は、皆様のご協力で多くのプレイヤーを助ける事が出来て本当に良かったと思っています。ありがとうございました。しかし、あれは僕一人の力で出来た事ではありません。手伝ってくれた仲間達と多くのプレイヤーの皆様の協力や好意に助けられた出来た結果です。それなので、選んで頂いて申し訳ありませんが、僕一人だけが頂く事は出来ませんのでMVPは辞退させて頂きます』

 一礼してスポットライトの光から外れる。皆が、呆気に取られて驚いている内に、さっさと退散しよう。こう言う場合は、戦闘と同じで不意打ちが一番安全だからな。


 『いやいや、どう考えても黒の職人さん以外にMVPはいないだろ』


 『俺達は、アンタに感謝してるぞ』

 誰かの声で一斉に拍手が起きる。一体誰だ?そんな事を言うのは…あぁ、もう完全に逃げれないみたいだな。


 〔素晴らしいスピーチありがとうございました。本人は辞退されましたが、プレイヤーの皆様が辞退を許さないようですね。もちろん運営側も許しませんけどね。プレゼントは、シュン様のホームに直接贈らせて頂きます。以上で第一回公式イベントを終了致します〕

 やっぱり、逃げれなかったな。運営は本当に意地が悪い。ついでにいらない称号まで貰ってしまったな。



new称号

〈初代MVP〉

運営に認められた者への称号

取得条件/オリジナル


〈黒の職人さん〉

多くのプレイヤーに認められた者への名前

取得条件/オリジナル※二つ名称号



 …これは、先が思いやられるな。こうなったら打ち上げで少しでもストレス発散させて貰おうかな。


 『じゃあ、先にホームに行ってて、私は報酬の申請してから戻るから』

 アキラに促されて、アクア達とホームに移動する。





 『皆、楽しんでいってくれ。今回は本当にお疲れ様でした。乾杯はアキラが戻ってきてからな』

 料理アイテムをテーブルに全て出して、箸や食器等も渡していく。飲み物も有るが、当然アルコールは無い。ジュースやお茶、紅茶だ。


 『ただいま。もう皆来てるんだね』

 皆とはアクア、ドーム、レナ、ジュネのパーティー六人と僕とアキラの鞄事件の気心が知れた十一人である。


 『アキラ、乾杯の合図をお願い』

 アキラに絞りたて生オレンジジュースのグラスを渡した。


 『じゃあ、僭越ながら…イベントお疲れ様でした。乾杯!』


 『『『『『乾杯!』』』』』

 この乾杯で、やっとイベントが終わった気がするな。


 料理に箸を進めていく。うん、美味い。それに、どんなに食べても太らない…最高だ。その点は女の子達も満足そうだ。


 特にジュネ、トリプルオーで食べ過ぎと言う概念は無いのだけどな…いくら太らないと言っても食べ過ぎじゃないのか?まぁ、それでも料理が足りなくなる事は無いと思うけど…


 『すいませ~ん。シュンさん、いますか?』


 『うん?誰だろう?』

 ホームの入口から聞こえてくるみたいだけど…


 『…いっぱいだな』

 そこには、ガイア達六人に一緒にツインテールと戦った何人かのプレイヤー、ネイルさん達【プレパレート】のメンバー、それにフレイさん、合計三十人以上。流石にこの人数だとリビングは狭いよな。


 『全員が中に入ると狭くなるから。そこを通って裏庭に回ってくれ』

 庭の方を指さす。ガイア達は一瞬、『えっ!?裏庭?』って顔をしたが、一応は黙って指示に従ってくれた。


 『皆、楽しんでいるところ悪い。これを全部庭に運んでくれ。いっぱいお客さんが来た。アキラ、悪いんだけど、一緒に追加の料理作ってくれる?』

 ドームやアクアが庭に料理や飲み物を運び始める。裏庭はすでに知り合い達でいっぱいだ。


 『おぅ、お疲れ。楽しんでくれ』

 客の中では親しいアクアが皆に食器を配って料理を勧めていく。僕の一番親しいジュネはと言うと、食べる箸を止めていない。


 『これだと、また乾杯が必要だな。今度は、ガイアが頼む』


 『私ですか?シュンさんは?』


 『シュンは奥で料理作ってる。それに、MVPのシュンは締めの挨拶だろ』

 そんな事を言いながら、アクアはガイアにグラスを渡した。アクアよ、ちゃんとキッチンまで会話は聞こえているんだぞ。覚えておけよ。


 『では、僭越ながら…皆様、今日は本当にありがとうございました。お疲れ様です。乾杯!』


 『『『『『乾杯!』』』』』


 『酒だ、酒。アクア、酒は無いのか?』

 開口一番にレジーアが叫び、有るはずもない酒を探している。素面(シラフ)でも酔ってそうだよな。だが、皆が楽しんでいる。それが一番大事だ。


 初めてこのホームに入ったプレイヤーは、あまりの規模のデカさにドン引きしているが、そのうち慣れるから諦めろとアクアに言われている。と言うか、普通は二回目には慣れるだろう。


 ガイアのギルドは全員、人間種族で統一されているらしい。ちなみにギルド名は【ワールド】。二十人くらいギルドメンバーがいるらしいが、ホームはここよりもかなり小さいらしい。


 アクアに、このギルド【noir】にはアキラとシュンの二人しかいないと聞いて顔が引きつっている。それは、僕が逆の立場でも驚くので無理も無い話だけどな。


 『遅くなった追加の料理だ。たくさん用意しているけど、足りなければ追加でどんどん作るから、遠慮せずに食べてくれ』

 アキラと一緒に大量の料理を運んでくる。これだけ有れば、しばらくは大丈夫だろう。


 やっと一息がつけるかな。僕は、テラスの段差に腰掛けて紅茶を飲んだ。


 『シュンさん。今日は、お招きありがとうございます。イベントもシュンさんのお陰でなんとかまとまりました。本当にありがとうございます。良かったら、私とフレンド登録して頂けますか?』

 ガイアが隣に座ってきた。


 『フレンド登録は構わないけどな。さん付けで呼ぶのも止めてくれ』

 普段呼ばれ慣れてないからか、さん付けで呼ばれるのは、いつまで経っても慣れない。


 『それでは、シュン様で』

 何故、真っ先にその発想が出てくるんだ?普通に呼び捨てで良いだろ。


 『却下。それも却下だ。普通にシュンで良いから』

 そう言って、ガイアとフレンド登録を交わした。


 『では、いつでもお誘い下さいね。シュン』

 ガイアは、パーティーのメンバーの方へ去っていった。


 『シュン君は、モテモテですね。身長の低い(・・)巨乳(・・)さんがお好きですか?どうせ、私は高伸長で貧乳てすよ~だ』

 ガイアと入れ替わりでアキラが隣にやってくる。しかし、機嫌が悪い。過去最悪クラスに…確かに、ガイアは低身長に似合わず胸が特徴的だ。隣にいるだけで緊張するし、思わず目を奪われそうなくらいの巨乳。だが、問題なのは、そこでは無くて…


 『いやいや、そこは好みの問題だろ。僕も男だから嫌いではないけど…って何を言わすんだ。いや、それよりも僕はモテてないだろ。アクアじゃないんだぞ。彼女がいた事も無いし、さっきのは社交辞令だろ』


 『ふ~ん、そうなんですか?それにしては嬉しそうでしたよ』

 まだ、彼女の機嫌は治らない…ようだ。


 『はい。これ、プレゼント』

 その不機嫌そうなアキラから唐突に一つの銃を渡された。



【魔銃】攻撃力40〈特殊効果:なし〉

※MPを弾丸にして射撃できる/弾丸使用不可



 『えっ!?これって…』


 『高難度の報酬の一つに有ったのを偶然見付けてたんだ』

 顔を赤くして俯いて答える。


 『貰って良いのか?』


 『弓のお礼。報酬リストで見付けたから…シュンみたいに手作りプレゼントでは無いけどね』

 どうやら、アキラの目的の報酬は【魔銃】だったようだ。それも、僕にプレゼントする為の…


 『ありがとう。大切にするよ』

 何故か、顔を赤くして俯いているアキラの頭を撫でながら答える。ますます、アキラの顔が赤くなる。どうやら、照れているだけみたいだな。


 まぁ、プレゼントを渡すのはドキドキするからな。相手が喜んでくれるか不安にもなるからな。それに、何だか機嫌も治っているみたいで良かったよ。


 僕達は、遅くまで打ち上げを楽しんだ。新しい繋がりや出合いも生まれている。レジーアとアクアは、お互いが前衛と言う事も有り気が合ったようだ。まぁ、性格も似ているみたいだけどな。


 アキラもマナカ達といろいろな話で盛り上がっている。職人のフレイさんやネイルさん達には、様々な依頼の話も来ている。どうやら、この打ち上げは交流会としも成功したのかな。


 それと…ジュネ、いい加減に食べるのは止めようよ。いくら姉弟でも、若干…いや、かなり引くよ。


 『すみません。黒の職人さんですよね?私は【ワールド(ガイアのギルド)】で《弓使い》をしているリツと言います。先程、アキラさんに聞いたのですが、あの白い閃光を放つ弓は黒の職人さんの製作(オリジナル)ですよね?良かったら、私にも弓を作って頂けませんか?』


 『まず、黒の職人さんと敬語をやめてくれ、普通にシュンで良いから。弓を作る事はかまわないが、素材が無い…作るには、自分で使って欲しい素材を持ち込んで欲しい。素材を多目に持ち込めば安く製作するから』


 『分かりました。では、後日お持ちします』

 僕にも依頼が来たな。落ち着いたら、しばらくは生産に集中しようかな。第二陣のプレイヤーの為に鞄のストックを作る必要が有るからな。まぁ、前回みたいな事は無いだろうけどな。


 『そう言えば、皆さんはツインテールドラゴンのドロップは何でしたか?それとドロップ武器の方っていますか?』

 そう言えば、そんな話も有ったよな。アクア達も忘れていたようで急いで確認している。


 『…俺はツインテールドラゴンの爪、残念ながら素材だな』


 『私は龍眼って言う素材。シュン…は?』

 まだ、アキラは照れているようだな。


 『え~と…僕は、うん!?【龍殺しの双剣】これがドロップ武器か?…と言うか、ドラゴン自身が落とす龍殺しと付いた武器って、少しおかしくないか?』



【龍殺しの双剣】攻撃力70×2〈特殊効果:龍に2倍/炎反射〉

※二本の竜の牙を鍛え上げた双剣



 『『『………』』』


 『…また、シュン(お前)か…でも、それ装備出来ないんだろ?どうするんだ?』

 アクアが物欲しそうな目で見てくる。まぁ、それはアクアだけでなく、ほとんど皆だけどな。


 『そうだな。僕は使えないし…解体して何か作ろうかな』


 『やめろ。やめてくれ、頼むからそれだけは…』

 アクアの一言に皆が一斉に頷くので、解体は今のところは止めておこうかな。


 『そろそろ、解散するか。今日は集まってくれてありがとう。本当に楽しかったです。またイベントが有ったら、ヨロシクお願いします。ホームのリビングですが、僕とアキラの二人とフレンド登録した人は、出入り自由なんで気軽に寄って下さい。紅茶くらいなら、いつでもご馳走しますよ』

 イベント報酬の確認は、明日にしよう…今日は疲れた。


 僕は、そのままログアウトした。

装備

武器

【デルタシーク】攻撃力30〈特殊効果:なし〉×2丁

【銃弾2】攻撃力+10〈特殊効果:なし〉

【ハンドガン】攻撃力15〈特殊効果:なし〉

【銃弾・毒2】攻撃力+10〈特殊効果:毒Lv2〉

【魔銃】攻撃力40〈特殊効果:なし〉

防具

【ゴーグル】防御力3〈特殊効果:命中補正・微〉

【レザーブレスト】防御力15〈特殊効果:なし〉

【冒険者の服】防御力10〈特殊効果:なし〉

【メタルバングル】攻撃力5/防御力15〈特殊効果:なし〉〈製作ボーナス:軽量化〉

【レザーブーツ】防御力5〈特殊効果:なし〉

【ノワールローブ】防御力15/魔法防御力10〈特殊効果:回避上昇・中〉〈製作ボーナス:速度上昇・中/重量軽減〉

アクセサリー

【ウルフダブルホルスター】防御力5〈特殊効果:速度上昇・微〉〈製作ボーナス:リロード短縮・小〉

【左狼脚ホルスター】防御力2〈特殊効果:回避上昇・微〉〈製作ボーナス:リロード短縮・小〉

【右狼脚ホルスター】防御力2〈特殊効果:回避上昇・微〉〈製作ボーナス:リロード短縮・小〉



《銃士》Lv60※上限

《短銃》Lv60※上限《拳》Lv29《速度強化》Lv46《回避強化》Lv42《風魔法》Lv43《魔力回復補助》Lv46《付与魔法》Lv50《付与銃》Lv21《錬金》Lv14《探索》Lv50※上限


サブ

《調合》Lv14《鍛冶》Lv17《家事》Lv35《革職人》Lv34《木工》Lv12《料理》Lv18《鞄職人》Lv40《細工》Lv10


new魔法

〈防御力減少〉

習得条件/《付与魔法》スキルLv45


〈魔法防御力減少〉

習得条件/《付与魔法》スキルLv45


〈回避減少〉

習得条件/《付与魔法》スキルLv45


SP 42


称号

〈もたざる者〉〈トラウマを乗り越えし者リターンズ〉〈略奪愛?〉〈大商人〉〈大富豪〉〈自然の摂理に逆らう者〉〈初代MVP〉〈黒の職人さん〉

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