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OOO ~Original Objective Online~ 改訂版  作者: 1048
第一章 第五部
50/65

一人旅 4

ゼニスとアクア以外の六人はタイムアウト(失格)となり、僕達は徒歩で【ペンタグラス】に戻り、広場へと足を進めている。まぁ、アクアだけはリタイアした上に一人(ソロ)で行動している。皆を残して、一人だけ転送で移動したのだから………


〔『主よ、あれを転送と呼んでは流石に可哀想なのじゃ』〕


〔『………自業自得』〕

まぁ、どっちとも取れるかな。僕としては、後者だけど………


取り敢えず、結果の確認だけは最低限必要だな。あれだけの苦労と手間を皆にお願いしたからには、最低条件である遠征権(クリア)だけは達成していて欲しいからな。


それにしても、この格好は街中では目立つみたいだな。すれ違う度に振り向かれたり、二度見はまだしも三度見をされたりするからな。その中には多分、モニターでさっきのレースを見ていたプレイヤーもいるんだろな。まぁ、今だけ(・・)は目立つ方が僕の目的達成には丁度良いので、この黒いローブを脱ぐ気は無いんだけど。


時間的に、ログインしているプレイヤーの数は、少ないはずなんだけど………アメリカサーバーは本当に人が多いな。それだけ、アメリカサーバーのプレイヤー人口そのものが多いと言う事なんだよな。


『シュン、結果が出てるみたいだよ。え~と、ゼニスは………』

さて、ゼニスはどうなったかな?タイミング的には新記録も狙えるてると思うんだけどな。


《バイリンガル》でドーピングしている言葉とは違い、結果を表示している掲示板は英語表記になっているので、人の名前となると慣れない僕には探し難く、すぐには見付からない。まぁ、それは隣にいるアキラも同じみたいだけど………


『二人共、どこを見ているんだ?もっと上だ、上。ゼニスはランキングの一位だぞ』

ドームが、いち早く発見して教えてくれる。


『『おぉ~~!!』』

確かに、ゼニスの名前とパートナー()の名前が一番上に輝くように表示されている。その横には時間(タイム)共に〔New Record〕と書いて有る。


あんなに目立っていて真っ先に発見出来そうな部分を完全に見逃していたな………と言うか、タイムアウトになった僕の名前も一応載るんだな。ペア競技なので当たり前と言われれば、そうなのかも知れないけど………完全に失念していたな。こうなってくると、グレタフやモニターの前のプレイヤー達に名前を隠した(偽った)事が逆に恥ずかしくなるよな。


現時点では二位以下と三分以上の差が有る。イベント終了までに数日残っているがけど、この記録だと上位入賞も出来るかもな。これなら、当人(ゼニス)も喜んでいる事だろう。まぁ、まだゼニスには最後の一仕事(見せ場)が残っているんだけどな。


『すまない。俺とレナは、そろそろログアウトさせて貰うが良いか?』


『あぁ、本当にすまない。今日は急に誘ったのに協力してくれて助かったよ。ドーム、レナ、本当にありがとうな。逆に困った事が有ったら、いつでも呼んでくれ。絶対に駆けつけるからな』


『そんなに、気にしないで下さい。私達も十分楽しみましたから。それでは、また』

本当に二人がいてくれて助かったからな。二人共本当に良い人だ。この恩は必ず返さなければならない。取り敢えず、報酬も兼ねて自家製茶葉の完成品第一号はレナとドームに決定だな。お茶菓子も添えて………





『よぉ~シュン、何をしてたんだ?かなり(・・・)遅かったな』

お前と比べれば、誰しもが遅くなる事だろうな。誰も瞬間移動(死に戻り)の速度は勝てないのだからな。


『アクア、さっきは悪かったな』


『あぁ、気にするな。軽い罪、そうだな………一週間毎日ポテトサラダの刑で許してやるぞ』


『えっ!!それだけで良いのか?』

説教を含めて、その程度なら安い物だな。ポテサラは、僕も好きだから作るのも苦にならない。それに、弁当のおかず(一品)にも丁度良いし、一回で大量に作れば数日はもつからな。


『あぁ、渓谷での件(・・・・・)は、それで十分だぞ。説教(ムチャぶり)別腹(デザート)だからな』

やはり、そんなに甘くは無かったか。一応は、覚悟を決めておこうかな。


『シュン兄ちゃん、お帰り。本当に、本当にありがとう。見て、これが遠征権』

シュンと呼べと言ったはずなのだけど………カゲロウと同じで言う事(お願い)を聞かない系か?


今までアクアと一緒だったのかな?まぁ、ゴールしてから結構な時間も経っているし不思議では無いか。ただ、嬉しそうに見せてくれている遠征権が………


『あの~、その、何だ、こんな事を言っては気を悪くするかも知れないけど、その紙切れが遠征権なのか?』

僕は、遠征権と聞いた時にパスポートのような物を想像していたからな。見せられた物が、判子が突いてある紙切れ一枚と言うのは拍子抜けしてしまう。英語で色々と書いて有るようだが、半分くらいしか内容も理解出来てないからな。


『シュン兄ちゃん!!そのリアクションは何?これは、物凄くレアアイテムなんだよ』

いくらレアアイテムと言われても、納得出来ないものは出来ないんだよな。


〔『………それは、素材じゃないから』〕

確かに、それは大いに有るのかも知れないな。あの紙切れが何かしらの素材だとしたら、ただの紙切れにしか見えなくても僕は喜んでいたに違いない。


『悪かったな。僕への報酬は明日にしてもらえるか?このあと(・・・・)だと、流石にお互い(・・・)が疲れるからな。特に、ゼニスがな』


『???えっ、あっ、うん。でも、アタシだったら今日でも大丈夫だよ』


〔『アクア、アキラ、フレイ、カゲロウ、聞こえてる?僕は、これからゼニスとPVPをやるから、どんな結果になっても絶対に手を出さないで欲しい』〕


〔『シュン、どうしたの急に?』〕


〔『何か有ったのか?』〕


〔『主よ、本当にやるのかのう?』〕


〔『うん。ここまでやる事が、最初から僕の計画(プラン)だからな。今のままだと、ゼニスの評価は今までと大きく変わらないと思うんだ。グレタフ(最低)を圧倒した(魔王)を倒して、初めてゼニスが英雄(ヒーロー)になる。ここは、アメリカサーバーなんだから、一人くらい本物の英雄が居ないと締まらないだろ?蜘蛛の人やコウモリの人、鉄の人、超人みたいに………』〕

それに、僕達のホームが日本サーバーである事には変わらない。僕達がいなくなって、またゼニスが一人ぼっちになるのは絶対に避けたいからな。


〔『シュンらしいね。了解。私は、手を出さないよ』〕


〔『なるほどな。最初から、ここで負ける事(・・・・・・・)までが計画だったか。いくら怒っていても、グレタフを挑発してまでケンカを売るのは、シュンらしくは無いと思ってたんだよ。これで、納得出来たぞ』〕


〔『ウチも、了解や。見させて貰うわ』〕


〔『ギルマスは、相変わらずお人好しが過ぎるな』〕

これに関しては、自分でも自覚が有るからな。否定する事が出来ないんだよな。まぁ、実際は僕がここで倒される事で、僕にも少なくないメリットも有るんだけど………それは、流石に皆には秘密だけどな。


〔『ありがとう。皆も、適当なところで観戦を切り上げて船で待っていてくれ』〕

あとは、アクアに個人的なお願いをメールしておくかな。





『じゃあ、ゼニス。そろそろ真の勝者を決めようか。僕とPVPで戦って、このイベントの真の勝者を決めないとな。今からが真の最終対決(ファイナル)だ』


『えっ、何?一体どういう事?アタシは嫌だよ。アタシとシュン兄ちゃんで、そんな事をする必要は無いよね?』

まぁ、これだけでは、普通伝わらないだろな。勿論、聞かれても話す気は無いけどな。


『問答無用だ。僕は、やりたくもないイベントを手伝ったんだ。僕の趣味にも本気で相手をして貰うからな』

僕はゼニス相手にPVPの申請をだす。当然、今回は観戦可能、録画可能にして有る。


PVPに関する細かい設定は、申請を出した方に決定権が有る。以前に、この機能を知っていれば、黒の職人さん()があんなに目立つ事は無かったのだけどな。


『イヤだ。アタシは絶対にイヤだ』


『まぁ、僕の趣味は歓喜の表情を一瞬にして絶望に変える事だからな。だから、付き合えよ。それに、ゼニスに拒否権は無いと思うぞ。拒否したとしても、戦って負けたとしても、遠征権を永久に消滅させるからな』


『嘘。そんな事、で、出来る訳が無いよ』

勿論、他人が所持しているレアアイテムに対して、勝手にそんな事は出来ない。しかし、ゼニスやモニターでイベントを見ていた人達は、僕が魔法を消滅させたり、プレイヤーの腕を千切るのを目の当たりにしているからな。完全に否定出来ないはずだ。少しの疑惑が有れば、疑うのには十分だからな。それに………


『き、消えた。アタシの遠征権が消えた』

《朧》を使えば、手に持っているアイテムを消えたように見せる事だけは可能だからな。消えて見えるだけなので、アイテム欄を確認すればバレバレなのだけど、表情を見る限りそんな余裕は無さそうだな。


『もう、遠征権を手に入れるには、僕と戦って勝つしか方法は無いぞ。返して欲しければ、お前も全力で来い。それで、やっと僕の目的が達成される。わざわざ、こんな面倒な事に時間を割いたんだ。僕の趣味にも付き合えよ』

自分で言っておいて何だけど、最低だよな。


最初は拒否していたゼニスも、僕が引かない事やアイテムが消失した事で観念したのか、僕とゼニスを残し隔離された空間が辺りを包んでいく。


久しぶりのPVP………今日は、もう弾の出ないグレタフ殺しの【火縄銃】を右手に、左手には攻撃力の低い【水鉄砲(オモチャ)】を持つ。《朧》を使って、【水鉄砲】の見た目を【アルファガン】に見せれば、僕の狙う効果は倍増するはずだからな。


当然、【白竜】と【黒竜】は装備を外して鞄の中に入れておくので、竜の力での超回復も無い。


始めから完全に(100%)僕の負けだけが決まっている八百長試合(出来レース)。あとは………僕の演技力だけが問題だ。まぁ、それがたった一つにして最大の問題だけどな。





PVP Go Fight!!


『シュン兄ちゃん、教えて。何で………こんな事をするの?』

まだ、納得出来て無い様子だな。それとも、何かしらを疑っているのか?僕は演技でも、ゼニスが演技じゃ困るんだよ………


〔『………大根役者』〕

それは黒に言われるまでもない、僕が一番理解しているのだからな………と言うか、よく大根役者と言う言葉を知ってたな。


『まだ、分からないのか?人間のどんな表情が一番美しい(美味しい)か知ってるか?喜びから絶望に叩き落とされた表情。つまり、今のゼニス(お前)の表情だ』

ダメ押しとして、これくらいは言っておけば、何処かの魔王くらいに見えるだろうけど、自分で軽く自己嫌悪するよな。かなり凹む………


〔『………大魔王』〕


〔『うっ………』〕

自分で思うのも大概だけど、黒にも言われるとマジで凹むな。と言うか、グレタフはよくこんな言葉を平気で言えるよ。


〔『主よ、ある意味で自業自得なのじゃ。しかし、本当に演技しているのかの?思わず疑ってしまうくらい表情が絶妙なのじゃ』〕

えっ!?それって褒められてる?微妙に貶されてないかな?


〔『………多分ギリギリで褒めてる』〕

黒に至っては、かなり嘘くさいけど………一応は、褒め言葉として信じておくか。それと、話は変わるけど、鞄に入れていても白達と《心話》が出来るのは便利だな。


『ゆ、許さない。絶対に許さない。アタシは、シュン兄ちゃ………シュンを信じてたのに』

おっ!!やっと、やる気になったみたいだな。


『まぁ、簡単に人を信じると最後に痛い目に遭うって言う、良い例だな』


〔『白、黒、PVP開始二分間だけは、《探索》でサポートを頼む。それ以降は何もしなくて良いからな』〕

さて、死へのカウントダウン………スタートだな。


『〈ランド〉、〈イグル〉、〈ジロン〉お願い。行け!!A連携』

へ~、使役魔物(サポーター)の三体同時使役も可能なのか。やっぱり、どう考えてもアメリカサーバー(ここ)での《訓練士(ゼニス)》の評価が低過ぎるよな。


〔『主よ、あまり考えている余裕は無さそうじゃ。右・右・左・上の順番じゃ』〕

みたいだな。〈ランド〉と〈アルマジロン(ジロン)〉と自分の操る鞭で、僕を地上()に集中させておいて、〈イグル〉での上空()からの攻撃か、流石にソロ歴が長いだけあって、戦闘に慣れているな。


〔『………ハズレ』〕


〔『すまんのじゃ。主よ、上のあとで左からの体当りが、本命のようじゃ』〕

〈ジロン〉の動きは見た事が無いから、僕の演技を本物に見せ続ける為には、少し観察させて貰わなければならないかな。


白の指示を受けて、余裕を持ってゼニスの攻撃を回避していく。勿論、弾の出ない【火縄銃】での攻撃も忘れない。時折、マガジンを入れ替えている風にも見せているので、(モニター)で見ている人にも、弾が全く出ていない事は分からないだろうな。弾が出ていなくても、ノズルフラッシュと発射音だけは有るのだから。


『チッ!!それなら、これはどうだ!!〈ダンシングウィップ〉』

鞭のアーツでの連続攻撃。ただし、今まで違って直線的な攻撃では無いし、近距離から中距離にかけての範囲攻撃なので少し回避し難くな。遊撃に向いている本当に良い武器だな。


さぁ、モニターを見ているプレイヤー達、良く目に焼き付けろよ。これが、ゼニスだ。お前達がイジメていた《訓練士》のゼニスの力だ。





僕は、白達の協力も得て、二分の間ゼニスの攻撃を紙一重で完封した。その間にも、ゼニスはバリエーションに富んだ攻撃を繰り出してきている。僕も白達の協力が無かったら、紙一重(・・・)で回避するのは無理だっただろう。


そして、白達の協力が無くなった二分以降は、少しずつ攻撃を僕自身にかすらせている。ギリギリのところで回避が出来なかった風を装って………


『ちっ!!次は、これだ。〈奥義(ファイナルアーツ)魔物大行進(モンスターパレード)〉、〈奥義スターウィップ〉』

《調教》と《鞭》の連続奥義か………これを回避して、他の普通の攻撃を喰らうと不自然になるよな。時間は、開始から3分少々か………あとで動画を再生して見る時間的にも丁度良いかな。


まぁ、本音を言うと、白達抜きで連続奥義を回避出来る気がしないだけなのだがな。


『がはっ!!………ぎひっ、ぐふっ!!………げへっ、ごほっ!!』

左足に〈ランド〉が噛み付き、右腕を〈イグル〉が脚の爪で握り潰し、鳩尾には〈ジロン〉が体当たりしてくる。これが連続で繰り返される。そこに………


『がぁぁぁっ!!』

トドメの一撃と言わんばかりの鞭での一撃。ゼニスから鞭は威力が低いと聞いていたが、全然痛いよな。こんなの喰らうなら、その前の攻撃を喰らえば良か………


僕の意識は消えていく。気付いた時は、目の前に「You lost!!」の文字が浮かび上がっていた。


さっきのは、滅茶苦茶痛かったよな。二度と喰らうのはゴメンだな。それに、PVP開始前よりも周りからの視線が痛いな。反対にゼニスへの視線が暖かい物に変わっている。


〔『主よ、まずまず成功のようじゃ』〕


〔『そうみたいだな。そして、次が最後の演出だ』〕

昨日、念の為に密かに練習しておいたからな。この最後の演出には少しだけ自信が有る。


〔『………あと少し、頑張る』〕


『アタシの勝ち。さっさと遠征権を返して、そして二度とアタシに近付くな』

本当に自業自得なのだけど、ゼニスからの視線が痛いのは辛いよな。まぁ、これからは一人でも大丈夫だろうな。周りの雰囲気を見ると一人じゃなくなるかも知れないけどな。まぁ、あとはゼニス次第だからな。頑張れよ。


ゼニスの手の中に、消えて見えていた遠征権が徐々に現れてくる。反対に、僕の身体の方は、光の屑になって足下から徐々に消えていく。《朧》を使った最後の演出だ。英雄(ヒーロー)の前では、悪役(ヒール)は消え去るべきだからな。


………その間、僅か十秒。


〔『主よ、見事だったのじゃ』〕

練習通りに出来て良かったかな。最後の思い出として、ゼニスの驚く顔も見れたからな。


周囲には、既に仲間達の姿は無い。消えた(この)まま、船まで戻らして貰おうか。





『お疲れさま。迫真の演技だったよね。私も、知らなかったら騙されてたと思うよ。それと、ゼニスの事………辛かったよね。大丈夫?』


『シュン、あんまり無茶しすぎたらアカンで。あれは友達を無くすから程々にしときよ。それと、分かってたんやけど、自分が消えた瞬間は少し焦ったんやで。ほんまに身体は大丈夫なんか?』


『ありがとな。僕は大丈夫だ。まぁ、これからは、ゼニスがトリプルオーを楽しめて頑張れるなら、それで良いんじゃないか?』

気持ちだけを残せれば良いからな。


『おっ!!ギルマス、帰ってたのか?あれは最高の見せ物(ショータイム)だったぞ。是非、ヒナタにも見せてやりたかったぞ』


『確かにな。アカデミー賞ものじゃないか。俺としては笑いを堪えるのに必死だったぞ。あんな面白いものは、なかなか見る機会が無いからな。さっき言ってた説教の件はもう良いぞ。それと、カゲロウ、それの辺りは大丈夫だ。さっきのPVPは動画で撮影してあるからな。あとで適当な情報サイトにアップしとくから、ヒナタにも教えてやれ』

この二人(こいつら)は、言いたい放題だな。アレでも、かなり考えた結果なんだぞ。万が一誰も動画を撮らなかった場合を考えて、アクアだけに撮影を頼んだのは失敗だったか?


こっちは、新しい称号も得た事も有り、若干凹み気味なんたぞ。少しは、フレイやアキラみたいに優しさを見せて欲しいものだな。



new称号

〈主演男優賞?〉

多くの人を欺いた者への称号

取得条件/多くの人を欺く※アメリカサーバー限定



『アクア、それはちょっと酷くないかな?シュンは、ゼニスのこれから(未来)の事を思って、せっかく仲良くなったゼニスにわざと嫌われたんだよ』


『アキラ、そうは言うがな。この動画の撮影を含めた一連の指示は全てシュンからだぞ』


『『えっ!?』』

アキラだけでなく、フレイまでもが驚いている。まぁ、アキラ達には事前に伝えてなかったから仕方が無い事だけどな。この場合は、全く動じずに笑い続けていられるカゲロウの方を褒めるべきなのかも知れないな。


『まぁ、念の為に保険をかけてただけなんだけどな』


『保険やと?まだ、何かの悪巧みが続いとるんか?』


『フレイ、悪巧みは人聞きが悪いと思うな。ゼニスの活躍を見てたプレイヤーが動画を撮ってなかったら、アクアに動画をアップして貰う予定だっただけだ。こう言う動画の編集センスだけは、信頼出来るからな』

格闘ゲームの世界ランカーだけあって、動画のコマ割りとかカメラワークには煩いからな。アップされる頃には、ちゃんと見れる映像になっているだろう。過剰な演出が加わって………


『シュン、ほんまにそれだけか?自分の事やから、もう一つか二つくらいは悪巧み()が有りそうやで』

やっぱり、フレイは鋭いな。黙っているのも限界だろうな。まぁ、あれだけ協力して貰ったからには、話せと言われれば話すんだけどな。


『皆には参ったな。今回は降参、降参だ。多分、グレタフと戦った動画はイベント中の出来事だから、自動で編集されてサイトにアップされてると思うだよ。でも、あれだけだと、また僕の存在だけが悪目立ちするだろ?だから、あの動画で相殺出来たらなって思ったんだ………あわよくば、黒の職人さん動画の人気低減を狙ったんだ』


『そう言う事だったんだ。最初に全部教えてくれてたら良かったのに』


『今日は、色々と時間が無かったからな』

それに、ゼニス()を欺くのは味方からって言うからな。それくらいのリアリティーは必要だろう。


『シュン、今日の報酬(お駄賃)として、明日はイベントの途中で通った崖とその周辺にある山道の採掘に付き合って貰うで。ケイトには、ウチから連絡しくとくわ』

あの場所は、僕も気になっていたからな。反対する必要は無いな。ただ、このままの姿だと目立つから、見た目だけは変更する必要が有りそうだけど。


『了解だ。ただ、先に城に寄って用事を済ませてからになるけどな。それが、終わったら連絡するな』





翌日は、ログイン早々に城での用事を済ませている。城の周りの堀は《朧》を使って姿を隠しながら、堂々と空中を歩いて渡った。装備もローブマントや銃を外しているので、街中で歩いていても僕が例の動画の黒の職人(大魔王)だと気付くプレイヤーも居なかった。まぁ、見た目が全く違うからな。


勿論、例の動画と言うのは蒼真が一晩を費やして編集をした僕とゼニスのPVP動画の事だ。「大魔王VS英雄 ~奇跡の大逆転~」と言うタイトルまで名付けられている。蒼真が一晩を費やしただけの事は有って、かなり見やすくてゼニスの活躍が分かり易い動画になっていた。まぁ、その会もあってか、動画の再生回数は僕がログインするまでの半日で、百万回の大台を越えているのだから………


城の中では、特に変わったイベントが起きる事も無く、手短に書類の受け渡しが終わっている。このクエストの達成率が五分の一と表示されたのを見た時は、若干だけど先が思いやられる気分になったのはご愛嬌と言った感じだけどな。


さて、次に目指すのは南アメリカ的な【アクアパレス】だな。地図的な位置からすると、ここから南東の方角だろう。距離としては近くないし、【アクアパレス】の街自体が海に直接面してはいないので、大変な道程になるのは間違い無いだろう。行程としては、この大陸の端までは陸地沿いに南下して、【アクアパレス】近くの川を船で進んでいけそうな感じかな。


まぁ、その川に橋が架かっていて船で通れなかったら、その時はその時で違う方法論を考えるしかない。行き当たりばったりな計画なのだが、直接行くまでは詳しい地形が分からないので、そこは仕方が無いんだよな。王様も依頼を出すのなら、せめて詳細な地図の一つでも提供(プレゼント)して欲しかったところだ。


【ペンタグラス】が、塀に囲まれた五角形(名前の通り)の街だったので、【アクアパレス】にも期待してしまうよな。僕は、初めてその名前を聞いた時は、無意識の内に思わず水の都ヴェネチアを想像してしまったぐらいだからな。


まぁ、ヴェネチアはヨーロッパに有る街なので、流石にそっくりと言う事は無いと思うけど、今から楽しみで仕方が無い。


それと、来月一日からの公式イベント、十一月の祭(ハロウィン)は参加しないにしても、今月末に開催するカゲロウのクエスト(鬼ごっこ)までに、せめてアクアパレスまでは行っておきたいんだよな。


予定が読めない船旅なので、時間の猶予は少なくなるだろうな。とは言え、本来なら急いで進むような旅でもないのも事実だからな。今日だけは目一杯採掘を楽しむ予定だ。旅先でのちょっとした楽しみが無いと、旅をする僕と白達のテンションの維持も難しくなるのだから。





僕が、フレイとケイトと待ち合わせをした時間までには、まだ少しばかりの時間が有る。城の方(予定)が順調に進んだので、予定よりも早いのは分かっていながら、フレイ達に連絡してみると、まだ準備が出来てなかったからだ。まぁ、フレイ達が遅刻している訳ではないから全く問題は無いんだけど。


『主よ、今がチャンスなのじゃ』


『………街の散策で時間を潰す』


『ご当地の美味しい物を探すのじゃ』

まぁ、確かに【ペンタグラス】に着いてから、ゆっくり街の中を見て回れていないからな。時間に余裕も有るし………


『そうするか。ただし、会話は《心話》で頼むぞ』

【ペンタグラス】を、二日間歩いてみて分かっている事も有る。この街には、全くファミリアを持つプレイヤーがいない。まだ、ファミリア系のイベントが実装されていないだけか、持っていても隠しているだけだと思うけど………そんな街の中で、ただでさえ目立つファミリア(白と黒)を連れていたら、目立ちどころの話過では無いからな。


まぁ、【シュバルツランド】でも、ファミリアを持つプレイヤーは多くないし、まして、竜のファミリアは、僕以外に見た事が無いから、余計にな。


〔『了解なのじゃ。ワシらも雪へのおみやげを買うのじゃ』〕

そのお土産を買うお金は、どこから出るのだろうか?まぁ、僕も雪ちゃん達へのおみやげは買う予定だったから、別に良いんだけどな。珍しい食べ物系とかでも喜びそうだし。


大きめの露店を中心に見て回った事で分かった事が有る。売られている物が【シュバルツランド】と【ペンタグラス】では全然違っていたのだ。売っている物の性能的には、あまり差が無いようだけど、形状と名前が大きく違っている。生産系のスキル所持者としては、かなり興味深いよな。


ただ、プレイヤーメイドのアイテムや装備品を売る露店が一向に見当たらない。各工房には、作業をしている人がそれなりにいるので、ギルドホーム等で売ってるのか?それとも、オーダーメイド(依頼品)オンリーなのか?多分、そんなところだと思うけど、プレイヤーメイド品も見てみたかったよな。もっと時間が有る時に、細かく路地裏とかも探してみようかな。


今後の製作活動の参考に、珍しい形のアイテム類と食料、お菓子、銃関係の物は買って帰る事にした。こうなってくると採掘の方も期待が持てるの嬉しいところだな。





『アカン。また、(ハズレ)や』


『こっちも、ダメでしたです』

僕とフレイに向けてケイトが採掘した銅を見せてくる。


『僕もだな。少し場所変えるか?』

今、採掘している場所はタイムアタックの二番目の難所だった崖の下で、僕がイベント中ずっと気になっていたポイントだ。


この岩の感じや質的には、もっと良い鉱石が出てもおかしくない感じなんだけど………たまに、採掘に成功しても鉄や銅と言った今では存在価値の低い鉱石しか出てこない。


まぁ、鉄や銅が出るだけマシかも知れないけどな。採掘して出て来たほとんどが、小石や石ころ等の価値の無いアイテムなのだから。


『どこに変えますか?です』


『う~ん、次にやるなら崖の上か中腹かな?』

僕は、上を見上げながら答える。


『シュンのあほぅ。崖の上はともかく、中腹で採掘は自殺行為や。ロープ持ちながら片手を放して、崖の途中で採掘出来る訳が無いやろ』


『あぁ、その事か。えっ~と、ここにまだ試作品の段階だけど、浮遊装置付きのマントが有る。空中に浮くだけなら、問題無く作用するはずだぞ。まぁ、あくまでも試作品だから崖登り(上昇)には使えないけどな』

僕も、こんなところで遊びで作った試作品が、役に立つとは思っても見なかったけどな。


『あぁ、あの時に使ってたヤツやな』

フレイの言うあの時とは、多分イベントの三番目の難所だった渓谷を空中に浮かんで渡った時の事だろう。【空気銃】を、使った崖登りはゼニスにしか見せてないからな。まぁ、唯一見ていたゼニスも、僕が何をして何が起きたのかまでは分かって無かったけどな。


『使ってみるか?サイクツしている時に崖から落ちる心配が無くなるから、一石二鳥だぞ』


フレイとケイトに、マントを渡す。ケイトの方は何の事か分かっていなかったが、フレイの練習を見てマントの使い方を理解したみたいだな。


『マスター、宙に浮くのは感覚が変になりますです』


『大丈夫。すぐに慣れるぞ。難しかったら、マントを装備中に固定と言えば音声認識でその場(空中)に停止する事も出来るぞ。でも解除の一声で停止が解除して、真っ逆さまに落下するから、そこだけは気を付けろよ』

試作品として作った物なので、細かい設定を付けて無いからな。まぁ、今回は手頃に使えて丁度良かったかもな。


『なんや、そんな機能も付けとったんかいな。全然、試作品やあらへんやん。使い方によっては十分売れるで。ほな、ウチは先に登って採掘してくるわ』

僕のローブマントの機能は、二人に渡したマント(それ)を上回ってるので、あくまでもそれは試作品なんだけど………まぁ、どっちかと言うと試作品ってよりも実験台って感じの品だけどな。あの時は、自分の装備にいきなり《合成》して、自分の装備を不良品にするのが怖かっただけだからな。


フレイは、一人でさっさと登って行く。下に落ちる心配が無いからか、かなりの速度で登ってるな。僕も行きたいけど、ケイトを一人だけ残す訳にはいかないからな。 


『マスター、私も多分大丈夫になりましたです』

下の方で十分に練習を積んだケイトも、フレイに続いて崖の中腹を目指してロープを登っていく。


僕も、この崖をロープで登るのは初めてだからな。登り始めだけが怖かったのだけど、上にいる二人(フレイとケイト)以上に下に落ちる心配が無いので、結果的にはビビらず(普通に)登る事が出来た。


『シュン、まだ下におるんか?ウチは崖の上部におるけど、上まで来ると結構宝石類が出るで』

コールがくる。フレイの声の背後から採掘している音も聞こえてくるので、なかなか良いポイントを発見したらしい。相変わらず、鉱石に対する嗅覚が良いよな。まったく、羨ましい限りだよ。


『僕とケイトは、まだ登り始めたところだ。フレイが上で掘っているなら、僕ケイトは中腹を掘ってみよ』


『了解や。面白い鉱石が出たら連絡してな』


『あぁ……』

僕の返事を待たずにコールが切れたな。この感じだと新しい宝石が出たかも知れないな。





『マスター、大変な物を掘りましたです』

先に中腹に着いて掘り始めていたケイトが、上から掘り終わった鉱石を見せてくる。手に持っているのは、未鑑定の鉱石だな。鑑定出来ないと言う事はスキルレベル不足か?それよりも………


今、思った事だけど………これって完全に落石注意だよな。ケイトと同じロープを登っていたら、確実に掘った時に出る少量の採掘屑が頭の上に落ちてきたはずだ。僕は、それを想像しただけで体温が下がったのが分かった。


『僕には、分からないな。ケイトは、それが何か分かるのか?』


『私も、名前は分かりませんです。でも、これはもしかしたらもしかするかもなのです』

まぁ、僕とケイトのスキルレベルは似たような感じだからな。やっぱり、ここは【noir】最強のフレイ頼みか?


『ケイト、鞄の共有部分にその鉱石を入れて、フレイにコールしてくれる?僕もこの辺りで採掘始めるから』


『分かりましたです』

今のがレア物だったら、皆で掘った方が良いからな。まぁ、もしレア物だとすると、フレイがすぐにこっちに………


『固定や。ケイト、これ、何処で出たんや?』


『き、来たぁぁぁ~~~』

すぐにと言うよりも一瞬で来たな。正確には、飛び降りて来た(・・)のだけど、いくら僕の作ったマントで空中に停止出来ると言っても、一気に飛び降りて来なくても良いと思うぞ。


今ので僕の寿命は確実に縮まっているからな。ケイトは隣でケイト自身が採掘した石のように固まってるし………まぁ、フレイの行動は見ようによっては自殺行為だから、仕方が無いと思うけどな。それにしても、来るのが早かったな。よっぽど凄い素材なのだろうか?


『フレイ、少し落ち着け。あと、そんな使い方するなら、今すぐにでもマントを回収するぞ』

今イルカ場所が崖の中腹で無かったのなら、僕を含めた三人を落ち着かせる為に、紅茶の一杯は出したいくらいだからな。


『あぁ、すまん、すまん。この鉱石に興奮してもてな。居ても立っても居られんかったやわ』

この慌てようは、アキラが手に入れたオリハルコンを見た時みたいだな。アレは、現時点で誰も加工出来なかったので倉庫でお休みしている(寝てる)けど………


『そんなにか?』


『そんなにやで。これは、ダマスカスちゅう金属や。この木目調の感じが大きな特徴なんやで。シュンは、知らんかも知れへんけど、貴重で効果的な金属なんや。勿論、かなりのレア物や』

確かに、うっすらと見える木目調が綺麗だな。あの時のケイトのリアクションからして、ケイトはダマスカスを知ってたのかも知れないな。


ケイトが簡易的な石化(・・・・・・)から回復したのを見計らって、僕達三人は中腹で採掘を再開した。二個目のダマスカスが出るまで、それなりの時間を使ったけど、最終的には十数個のダマスカスを採掘する事が出来た。


言わなくても、僕の採掘数が一番少ないのは伝わっている事だろう。まぁ、フレイのやる気が尋常では無かったから、負けるのは仕方が無いけどな。





街に戻って、ログアウトする為に三人で停泊中の船を目指していると、船の前にゼニスが立っていた。幸いな事に向こうはまだ僕達には気付いていないみたいだな。


〔『主よ、どうするのじゃ?』〕



〔『どうすると言われてもな………』〕

今更、会うのは無理だからな。しかも、昨日の今日で………


『《朧》』

これしか方法が無いだろう。


〔『主よ、それでは昨日と同じなのじゃ。作戦のバリエーションが少ないのじゃ』〕

いくら、バリエーションが少ないと言われても、良い作戦は浮かばない時は絶対に浮かばないからな。


〔『………ヘタレ』〕

………と言うか、僕の作戦のバリエーションよりも、遥かに黒の言葉のバリエーションが、どんどん増えているような気がするんだけど、僕の気のせいだろうか?


『えっと、フレイさんだったっけ?あの………兄ちゃ、シュンを知りませんか?』

こちらに気付いて一気に駆け寄って来る。間一髪だったみたいだけど、ギリギリでセーフだったな。


〔『フレイ、内緒で頼むぞ』〕


〔『了解や。任しとき』〕


『シュンに、何か用なんか?』


『昨日の事を謝りたくて………昨日のは、全部演技だったんだろ?冷静に考えたら不自然なところがいっぱい有ったのに………あんなに親切にされて、最後も親切に………』

何故だ!?何故、バレた?不本意な称号まで得た僕の渾身の演技だったんだぞ。


『ウチには言ってる事が、良く分からへんわ?』


『………あのあとで、称号が増えているのに気付いたんだ。〈主演女優賞?〉って言う名前の………それで、称号の内容から、考えられるのが………』


『もうアカンわ。シュン、さっさと出てき』

いや、ここにいるのを今バラさなくても良くないですか?確かに潮時だったかも知れないけど………僕も、称号の名前の時点で気付けば良かったな。流石、飛び級で大学に受かる人物だよな。


普通は〈主演男優賞?〉が有れば、〈主演女優賞?〉も有るからな。


『………よう。ゼニス、昨日ぶりだな。まぁ、その、なんだ、昨日は酷い事をして悪かったな』

《朧》を解除して姿を現す。


『あ、兄ちゃん。それは、もう良いんだよ。アタシこそ、全く気付かないでごめんなさい。あとから考えれば考える程、不自然な事だらけで………』


『僕は、大丈夫だ。あれはある意味で自業自得だからな。それで、少しは周りの環境はマシになったのか?』

僕は、ゼニスの立場が改善されてさえすれば良いのだからな。


『ありがとう。グレタフが完敗した動画の影響で【ハウンド】の人数も減ったみたい。【ハウンド】に抵抗するプレイヤーも現れた。それに、アタシをパーティーやギルドに誘ってくれる人もいたんだよ』

それなら良かったな。ひとまず、僕の目的は達成だ。


『そっか、良かったな』


『うん。本当に、ありがとう。それで、厚かましいお願いなんだけど………もし、良かったら、アタシを兄ちゃんのギルドに入れてくれないか?』


『それは、無理だな。僕のギルドは、ちょっと特殊でな。加入する為には近々開催予定の【noir】加入クエスト、三種おこなわれる内の一つをクリアする必要が有るんだ。いくら友達(・・)でも特別扱いはしないのが僕のギルドだからな』

僕が、即答で断った事で、かなり残念がっているのは伝わってくるが、友達発言でテンションが戻ったみたいだな。


だけど、こればかりはキッチリしとかないと周りに示しがつかないからな。それに、今現在も頑張っているであろうサラとブレッド(僕の友達)にも悪いからな。


『だ、だったら、アタシがクエストをクリアしたら?』


『その時は僕に拒む理由は無いな。ただし、前回のクエストでの加入率は0.2%だぞ』

まぁ、ケイトも、カゲロウも、ヒナタも、乗り越えて来た事だからな。


『絶対にクリアする』

どうなるかは分からないけど、頑張って欲しいところだな。


『あの~、お話中のところ、すみませんです。もしかするとですが、あなたはゼスちゃんですか?です』


『『『………えっ!?』』』

装備

武器

【雷光風・魔双銃】攻撃力80〈特殊効果:風雷属性〉

【ソル・ルナ】攻撃力100/攻撃力80〈特殊効果:可変/二弾同時発射/音声認識〉〈製作ボーナス:強度上昇・中〉

【魔氷牙・魔氷希】攻撃力110/攻撃力110〈特殊効果:可変/氷属性/凍結/魔銃/音声認識〉

【空気銃】攻撃力0〈特殊効果:風属性・バースト噴射〉×2丁

【火縄銃・短銃】攻撃力400〈特殊効果:なし〉

【アルファガン】攻撃力=魔力〈特殊効果:光属性/レイザー〉

【白竜Lv65】攻撃力0/回復力225〈特殊効果:身体回復/光属性〉

【黒竜Lv65】攻撃力0/回復力225〈特殊効果:魔力回復/闇属性〉

防具

【ノワールシリーズ】防御力105/魔法防御力40

〈特殊効果+製作ボーナス:超耐火/耐水/回避上昇・大/速度上昇・極大/重量軽減・中/命中+10%/跳躍力+20%/着心地向上〉

アクセサリー

【ダテ眼鏡】防御力5〈特殊効果:なし〉

【ノワールの証】〈特殊効果:なし〉



天狐族Lv62

《双銃士》Lv80※上限

《真魔銃》Lv6《操銃》Lv27《短剣技》Lv30《拳》Lv53《速度強化》Lv100※上限《回避強化》Lv100※上限《魔力回復補助》Lv100※上限《付与術改》Lv6《付与練銃》Lv7《目で見るんじゃない感じるんだ》Lv32


サブ

《調合工匠》Lv28《上級鍛冶工匠》Lv4《上級革工匠》Lv6《木工工匠》Lv34《上級鞄工匠》Lv8《細工工匠》Lv44《錬金工匠》Lv42《銃工匠》Lv36《裁縫工匠》Lv15《機械工匠》Lv19《調理師》Lv20《造船》Lv17《家守護神》Lv53《合成》Lv48《楽器製作》Lv5《バイリンガル》Lv7


SP 16


称号

〈もたざる者〉〈トラウマニア〉〈略奪愛?〉〈大商人〉〈大富豪〉〈摂理への反逆者〉〈初代MVP〉〈黒の職人さん〉〈創造主〉〈やや飼い主〉〈工匠〉〈呪われし者〉〈主演男優賞?〉

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