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弥生物語  作者: 弥生ポリゴン
プロローグ
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プロローグ

 20xx年 世界にはいくつかの大都市が存在している。

それらの大都市は、栄に栄え「富」の象徴と呼べる場所となった。

それらには、汚点がひとつもない。

ゴミ捨て場もないし、環境を汚染するような工場もない。

また、教育や医療が発展している。

税金がないのに、充実した社会保障がある。

大都市の中央には、政府の機関がある。

それらの周りには、繁華街がある。

その繁華街を取り囲むかのように、住宅地が並ぶ。

住宅地の周りには、会社や工場が立ち並ぶ。

ネオンで彩られた大都市である。

そして、この大都市を巨大な壁が囲んでいる。

それにより、外部とは隔離されている。

まさに理想都市である。

「この中」は。


大都市と隔離された外部の地域。

大都市とは全然違う。

壁を挟んでそこは、「天国と地獄」だ。

人は住んでいる。

人が暮らしていると言うことだけあり、宿泊施設や飲食店が建ち並び、それなりの商業が成り立っている。

しかし、その多くは老朽化した雑居ビルだ。

雑居ビルの寂れた商店街を抜けるとそこは、ゴミ山である。

大都市のゴミはここで処理されている。

ゴミ山にも人が住み着く。

環境を汚染するような工場もいくつも立ち並ぶ。

それらからは有毒の煙がモクモクと排出される。

煙によってこの地域の空気は澄んでいない。

また警察のような組織もないため無法地帯である。

いうなれば、スラム街である。

教育も医療も受けられない。

そのくせ、大都市から重税を取られる。

社会保障は全くない。

畑を耕せるような環境でもない。

大都市からのゴミを漁って生きているのである。

まさに「貧」の象徴である。


大都市の名は「聖都市(ルークタウン)

外部の地域の名は「辺境地区(エンドタウン)

エンドタウンの者たちはルークタウンを望み、あるいは嫉妬し、あるいは憎む。

エンドタウンに住む14歳の少年 神崎弥生(かんざきやよい)も例外ではなかった。

彼は両親と生き別れ、エンドタウンでゴミを漁り、生き延びてきた。

いつか救われる、そのことしか考えられなかった。

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