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【雪の日】 【初日の出】
1つづつでは次数が足りなくて投稿できなかった詩
【雪の日】
窓から見えるいつもの"絵"には "音"がなかった。
外に出ると、見慣れた"絵"から "色"が消えていた。
地上に降りてくるやわらかいそれは
時の止まった世界の中で
ただゆったりと舞っていた。
いつもの知っている風景画
静寂を知らないこの街が
私を真空の世界に吸い込んだ。
【初日の出】
凛と張り詰めたガラスの空気が
やわらかな光の毛布に包まれていく。
墨を流した星空が
まだ新しい記憶のかけらを飲みこんで
地平線の彼方へ溶けこんでゆく。
今、目の前で
新しい一年の始まりの幕が
オレンジとも黄色ともつかぬ幕が
あがろうとしている。