080⚫️あの世界線へ & 081⚫️進化と変化
080⚫️あの世界線へ
エレナたちは、次の目的地へ向かって歩き出した。
風の匂いが変わり、道の先に新しい気配がある。
人づてに聞いた、ふたりの旅人に会うためだ。
ガウ・ヘラクレス。
リンリン・ヒポクラテス。
あの世界線で、
人々の心を動かしたふたりの名である。
「第11部 070●ヘラクレスとヒポクラテス」 https://ncode.syosetu.com/n4089mg/61/ 参照
081⚫️進化と変化
少女は、争う大人たちの間に飛び込み、叫んだ。
「あなたたちの頭は、なぜついているの!
あなたたちの心は、なにをしているの!」
大男は周囲を睥睨し、吠えるように言った。
「こいつの言うことを聞かんやつは、オレがバラバラにしてやるぞ!」
頭は考えるためについている。
心は助け合うために、その胸にある。
奪い合えば足りない。分かち合えば余る。
そのふたりの背中を、
エレナ、ルイーザ、グラノフ、そしてベルムは静かに見送った。
もしガウとリンリンがベルムに気づいていたら、
きっと再会を喜んだだろう。
だが、この世界線、この時間軸では、
ダイレクト・コンタクトは果たされなかった。
エレナは学んだ。
自由と秩序を両立させるためには
頭と心、その進化と変化が必要なのだ、と。
「第12部 046⚫️わすれないために」 https://ncode.syosetu.com/n2546mh/39/ 参照




