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生き延びろ! 2

 こいつは…なんて言うクリーチャーだ。

 全く毛がないないゆえに露出した肌色の、筋張ったムキムキの、目のない口裂けみたいにでかい口の、上半身がでかく腕が長くて太いバランスの悪い、3メートルほどのキッショイこいつはよぉ。

 きめえんじゃ!


 そう言いながらスタイパーで顔面をぶち抜く。


「怯みはするが倒せそうにないと、火力が足りてない?」


 これスナイパーよりマシンガンとかそのあたりなのでは…

 てかボス系だろ。ロケラン寄越せよ。


 仕方ねえな…逃げよ。


 普通に魔法ブッパなりでいいじゃんって?

 ゲームだよ、これ。システムのルールに従ってしか倒せないとかあるかもだし、それを試すために変な化学反応起こされても困るじゃん。


 なので、


「こっちは爆速で逃げれるんで、あばよー!」


 凸砂モードでゾンビを撃ち殺しながら、そしてこっちにまで銃を向けてくる人間を撃ち殺す。

 もう現実にいるように人が出てるのに容赦なく撃つ俺は人でなしだな!

 知ったこっちゃねえけど!


 街、ただ見た光景としては海外のそれだ。日本的じゃない。

 土地がでかいからか家の感覚はやたら広いし、道路もクソでかい。

 とりあえずゾンビを倒すにあたって武器だ、武器。スナイパーだけだと数をやれない。

 勇者スペックのお陰でヘッドショットくらい簡単にこなせているからいいが、リロード回数が多すぎる。

 六体倒すたびにだからもっと取り回しが良いのがほしい。


 そして後ろの遠くではさっきの巨大ボスが暴れている。聞こえる悲鳴は…もうゲームだよなぁ。パターンが3種類ぐらいしか無い。なんの良心も動かない。

 機械的すぎる。もうちょっとさぁ…まあ、何も気にせずに逃げに徹することができるからいいが。


 それから十分位とにかく逃げる。倒せばたまにドロップするっぽい弾を拾いながら(触れるだけで回収される、いかにもゲーム)距離を取っていく。


 そして最終的に見えなくなった。


 うし、こっからが本番。なにが?

 んなもん、回収パートだろ。まずは…


「民家のドアを蹴破る!」


 爆破されたように吹き飛ぶ玄関。人外パワーでやるもんじゃなかった。入口がメチャクチャだ。


 ともかく中に入っていく。そして…


「何も無いか? …いや、これは?」


 見つけたのはスプレーだった。これ…ああ、はいはい。回復でしょ、そうで


【ソンビ化進行治療薬】ゾンビ化の進行を回復する薬。


 おう…うん。ゾンビ化、するのね、やっぱり。

 触れられないようにして、返り血すら回避して正解だった。

 そしてこれが民家にあるって、どういう設定なんだよ。世界観のよぉ。


 後は…2階か。何があるか…うおぉ!


「シャッガン!」


 ショットガンあるじゃねえか!

 そしてクソが!

 なんで一発一発タイプなん!?

 連射銃くれ!


「いるけどさ…」


 ちなみにポンプアクションってやつでした。よくゲームで見るやつ。

 それと家の中に入ってきたゾンビに試し打ちをした後リロードをしたが、ゲーム補正の影響か気持ち悪いくらい早いな…


 取り合えす他に物は無し。出ていくとしよう。

 そんなこんなで他の家にも火事場泥棒じみたことを繰り返す。


 そうして集まったのは、


「治療薬が20、ハンドガン、リボルバー、マグナム、アサルトライフル、マシンガン、サブマシンガン、火炎放射器、グレネードランチャー、ロケラン。そして手榴弾、スタングレネード、火炎瓶、C4爆弾、地雷、クレイモア。数多すぎだろ…あとレーザーガン。これ完全にネタ枠…」


 銃が手に入るたびになんとも言えない気分になっていた。ついでにいうとこれだけ持てるわけもない。

 まあ、そこは前のゲームの腰袋に入ったんですけどね。ついでにいうと武器がダブりまくったりして大量に入ってるが。俺は武器商人か?


 あれからゾンビやらを倒したときに他の銃の弾も手に入る用になったが。

 つか一括で全種類手に入るのなに。お前らはどこに持ってんの。俺基本ヘッドジョットの一撃だから弾もダブつき始めてる。


 さてこんなに漁りまくってるのにこのゲームのクリア条件がわからん。書類とかそういうのも出てこないし。


「…あのタフネスバケモノ倒すしかねえか?」


 やるしか、ねえか。ただ…


「今どこにいるんだろ…」


 逃げ回ってるつもりはなかったが一度離れきってから見てねえ…

 ええ、あれ探すの…この街馬鹿みたいにでかいのに。


 仕方ねえ、やりますか。だが方法は…あ。


「上から見るか」


 外に出る。そして俺は地を踏みしめ。思い切り跳ぶ(・・)


「うわ…跳べるもんだな」


 あっちではやる意味がないからやらなかったが、やってみれば10メートル以上の高さに跳び上がった。

 うーん。怖い。でも大丈夫だろうという感覚がある。なんの自信なのだろうか。

 ともかくあいつはどこに…


「うぁっ!?」


 自分の後方から何かが自分めがけて飛んでくる気配を感じ、無意識ながら盾を取り出しながら体を捻り、防ぐ。


 おいおいこっちを観測して遠距離攻撃かましてきたのか!?


「とりあえずいたな、て…なんか見た目がよりグロテスクになってやがる!? この短時間に何があった!?」


 身体能力が上がったことによる視力で見たあいつはより化け物感が増していた。

 赤く充血し、血管みたいなのが浮き出て蠢き、腕が六本。そのうえ大きさも前よりでかい。直立すれば6メートルいってそうだ。


「ん、あれは?」


 化け物に目が向いたがよく見ると何やら戦っている。

 あれは人間たち? 銃をぶちかましまくってるが…


「NPCでいいんだよな。何やってんだ」


 途中で暴れてる人も撃ち殺していたが、ああやってゾンビやらと戦う人間はいなかったような…


 とりあえず向かうか!

 まあ遠距離攻撃でぶっ飛ばされてる途中なんですがね!

 ああ因みに飛んできたのはゾンビの頭でした。よく投げる過程で潰れんかったな。

 あとそれ、投擲武器ちゃうよ…グロいし…盾が嫌な汚れ方しやがった。


 ふっ飛ばされた勢いで民家をぶち壊したあとは車なんか目じゃない速度で化け物の下へと駆ける。


「この感じ。多分、あれを殺せばゲームクリアってことでいいんじゃねえかな?」

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