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獣ヶ森でスローライフ  作者: ふーろう/風楼
第十二章

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So You Want to Live the Slow Life? A Guide to Life in the Beastly Wilds Vol. 5 発売記念SS

英語版書籍第5巻!!


 我が家にはいくつかのドライフードストッカーが置いてある。


 簡単に口が開いて傾ければそこから出てきて、皿への盛り付けも簡単、口を閉じればしっかり密閉するというものだ。


 元々はペットフードのドライフードなんかを入れておくケースなのだけど、素焼きのナッツやドライフルーツを入れる用も最近は増えてきていて……我が家ではクルミや、ミックスナッツ、ドライフルーツミックスなどを入れて、台所や居間に並べておいてある。


 基本的には食べ放題、乾燥剤を入れて湿気ないようにしてあるので、一週間二週間そのままでも全く問題はない。


 中身が空っぽになったら綺麗に洗い、しっかり乾燥させてから再補充……と、衛生にも気をつけている。


 そんなドライフードストッカーの中身は、まぁー……一週間を待たずになくなるのがほとんどだ。

 

 早いときには2日で空になる、酷いときには当日だ。


 逆に4・5日補充をしていないと、何かあったのかと心配になってしまう。


 特に居間のは減りが早い。


 棚に綺麗に並べてあるのだけど……時々とんでもない減り方を目にすることもある。


 それはある日のことだった。


 台所で料理をしていた俺は、ふとトイレに行きたくなって料理を中断、台所を後にした。


 台所からトイレに行く場合は、一旦居間を通る必要がある。


 台所、居間、廊下、トイレの順だ。


 そういう訳で居間に向かった時に、ストッカーが視界に入り込んだ。


 この時、ストッカーの中身は大体半分残っていた……クルミが半分まで入っていた。


 居間にいたのはテチさん、コン君、さよりちゃん、特に何をするでもなくテレビを見ている。


 特に何か言うでもなく廊下に出てトイレへ。


 トイレを済ませて洗面所で綺麗に……これから料理を再開させるので、特に丁寧に神経質なくらいに洗い、消毒もしっかりやって……水気もしっかり拭き取る。


 大体2・3分だったと思う。


 それを終えて廊下を通り、居間に戻った時だった。


 ストッカーが完全に空になっていたのだ……さっきまで半分は入っていたはずなのに。


 慌ててコン君達の方を見ると、コン君とさよりちゃんと……テチさんまでが頬を膨らませていた。


 頬をこれでもかと膨らませてもぐもぐもぐ……テレビを見ながら口を動かしている。


「えぇ……」


 別にそれは、悪いことではない……食べたいなら食べてくれと置いているのだから、問題はないのだけど、あまりにもあまりにで……俺はそんな声を上げてからしばらくの間、何も言えなくなってしまう。


 それから俺は一旦台所に戻って、クルミ入りの袋を持って居間に戻り、ストッカーの補充をする……と、同時に他のストッカーが空になっていることに気付く。


 さ、さっきまで、さっきまで7・8割は入っていたのに……。


「えぇー……」


 また声を上げた俺は再度台所に戻り、再度補充をするために袋を抱えて居間に戻ったのだけど、またクルミのストッカーの中身が減っていて……皆のあまりの食欲っぷりに、しばらくの間、呆然としてしまうのだった。



お読みいただきありがとうございました。


挿絵(By みてみん)


英語版書籍第5巻、新発売です!!

気になる方は電子書籍サイトなどでチェックしてください!

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― 新着の感想 ―
補充の仕方は分かるはずなので、食べ切った人(達)の自己責任でやってもらうようにしよう 中身の用意はパパにしてもらわないとだけど
リス獣人にとって、ナッツ類は飲み物同然? ざらーっと流し込むんでしょうねぇw
感想一覧
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