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獣ヶ森でスローライフ  作者: ふーろう/風楼
第七章 レモネード、梅干し、そして栗

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特別編 海外版書籍発売記念SS『So You Want to Live the Slow Life?』

本編の続きはまた次回、もう少々お待ち下さい


 なんでも無い、いつも通りの月曜日。


 いつものように門の向こうからの荷物を花応院さんが持ってきてくれて、受け取りやらサインやらをしていると……花応院さんが小さな小箱を、無言で差し出してくる。


 その小箱には荷札などは貼られておらず、ロゴなんかも無い辺りを見るとどこかの商品という訳でもないようで……俺は首を傾げながらそれを受け取る。


 すると花応院さんは笑顔で頷いて、配達会社の帽子を軽く脱いでの会釈をして……そのまま何も言わず、サイン済みの配達表だけを手に去っていく。


「えぇ……?」


 普段はそんなことをする人ではなく、何かプレゼントを持ってくるにしても説明をしてくれる人なはずで……俺は首を傾げながらそんな声を上げて……そうしてからひとまず、受け取った荷物の整理をしていく。


 整理をして、ダンボール箱を潰していって……資源ゴミの日に出すゴミとしてまとめていって。


 コン君やテチさんにも手伝ってもらいながら荷物を片付けたなら……居間へと向かって小箱の開封に挑む。


 と、言ってもガムテープでとめてあるだけなので開封は簡単なもので、ガムテープをカッターでささっと切って蓋を開けてみると……そこにはまず一通の手紙が置かれていた。


 手紙の下には茶色の紙で包まれた何かがあり……ひとまず手紙を手にとって読んでみる。

 

 するとそこには海外で獣人に関する本が出版されたとの文字があり……英語で読むのは大変だろうけども是非にと、だいたいそんなことが書かれていた。


 国内の本はよく読んでいたのだけど、海外の本とは盲点だったなぁと、そんな事を考えながら茶色の紙の包を解いてみると……どう見てもテチさんとコン君と、それと俺そっくりの人物の書かれた本が姿を見せて……その表紙を見た俺は本を手にとったまま硬直し、何も言えなくなってしまう。


「へぇ、英語の本なのか、私には読めないだろうな」


「海外の獣人はどんな感じなんだろうねー」


 だがテチさんとコン君は、そんなことには気付いてもいないといった態度で、そんなことを言い出して……その言葉に驚いた俺は表紙を二度三度と見直して、目をこすって見直して……また二人に視線をやる。


 するとテチさんとコン君はそんな俺の態度に首を傾げながら何をやっているんだと、そんな表情をし……そうしてから俺の手の中から本を取り、開いてペラペラとめくっていく。


「うぅむ、やっぱり英語は分からないな」


「オレねー、テレビでちょっとだけ勉強したよ! ハローって挨拶するんだよ!」


 ペラペラとめくり、明らかに俺達そっくりな挿絵を見てもテチさんとコン君の反応はそんな感じのままで……何がなんだか分からず、混乱することになった俺は、とりあえずその本を、自分の部屋の本棚へと押し込んでおくことを決めたのだった。


お読みいただきありがとうございました。


実椋君にだけ、何かが見えているようです。


本日発売となった海外書籍、挿絵など気になった方はぜひぜひチェックしてみてくださいな!!

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― 新着の感想 ―
[一言] てちさんかわっ!かわぁぁぁあ!(語彙力) もちろんこんくんもかわぃぃ! よし、Web版片手に同時読みだー(翻訳諦め(笑)) 挿し絵も楽しみです~
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