副業で勇者を目指してみました。
AIチップを体内に入れる人が、
スマホを持つのと同じ感覚になった、
そう遠くない未来。
その日は起こった。
第三次世界大戦で、
流出した科学兵器の産物により、
人間から変化した魔物が誕生した日。
それと同時に、
AIチップは人間のDNAを呼び起こした。
その日から、AIチップは動かず、
電子機器も動かなくなった。
人類は、その日を、
“命日”いのちのひ。
と呼んだ。
人類が手に入れたのは、
AIの恐怖ではなく。
《魔法》だった。
人間のDNAには、
無限の可能性が秘められていた。
真のDNAを呼び起こしたのは、
AIチップ。
人間から、
様々な種族へと変化し、
様々な能力を発現させた。
エルフ、ダークエルフ、
ドワーフ、獣人族、ヒューマキナ。
程なくして、
人類の混乱も収まらない中、
人類と魔物との戦いが始まった。
人類に甚大な被害を与えながらも、
人類が魔法を手に入れたことにより、
その戦いはすぐに集結し、
人類の勝利を迎えた。
そして、
魔法の発展と共に、
科学に頼らなくなった。
数年後、世界規模の復興も叶い、
より人間の結束も増し、
世界は平和と戦争のバランスが、
保たれていた。
世界の体制や、
パワーバランスも変わっていた。
電子機器が昔話になってしまった、
そんな世界の昔話。