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re:end  作者: おっさん
3/11

9/13~9/17  のんびりまったりとした数日

9/13  PM2:10  ボロアパート(大家さんの部屋)


現財産は銀貨10枚。   対して家賃は銀貨4枚。

ふつうは足りる。のだが、管理金・礼金・敷金その他込々で(詐欺でしょ)

お値段なんと銀貨15枚!!(やっぱ詐欺だよな。)

なんと銀貨5枚足りないのだ。

ちなみにこの国の通貨は、ちっさい銀色に光る銀貨?500枚=銅貨50枚=銀貨1枚 と両替ができる。で、そこら辺の店のアルバイトの時給は銅貨4~5枚程度である。

えーーーーーっと・・・つまり、このボロアパートを借りて住むためにはアルバイトを60~70時間連続ですればいいということか。

・・・無理ゲーじゃない?

俺の新たなる根城は崩れ去ったのだった。

しかしこんなとこまで来てホームレスになりたくないし……ほんとマジでどうやって暮らしていきましょう。

ちなみに親せきの家に帰ればいいじゃないという案が出るだろうが帰ったらマジで怒られそうだから帰らない。帰りたくない。(チキン??そうだよ!)

かくしてこの地で金を稼がないとマジで首都まで来てホームレスという謎展開になりかねない。

どうしたものか…と頭を抱えていると大家さんがポツリと一言、

「金がないなら魔術士になればいいじゃない。」と言いよった。

「??某国の王妃??」

「違う。」

なんて茶番はさておき、大家さん曰はくこのオフリッド王国は『魔術士』という職業があり、ちゃんとした国家公務員であるらしい。

ここで説明させてもらうが、魔術士の主なお仕事は

・国の推奨する技術である魔術という「学問」を高める。(新技術の発見など。)

・国の緊急時(戦争・クーデター・テロ時)に召集される。    などなどである。(すべて大家さんが教えてくれた。)

 そして誰もが知りたいお給料はーなんと銀貨30枚!!(しかも先払い)

まあぶっちゃけて言うと特に何の事件もなければごろごろしてお給料が転がり込んでくるんです。

これだああ!!これだよ!!俺の求めていた仕事は!!

……ただ、公務員というからにはもちろん試験があり、3月と9月の15日に試験があるという。

……なんと明後日。。

ーだめだ。不合格になる気しかしない。


9/13 深夜 ボロアパート近くの公園

ブランコに乗りながら、魔術に関係しそうな本を読書中。ちなみにこの本近くの書店から買ってきた本で題名は「まじゅつをべんきょうしよう!(一年)」。大体察していると思うが小学一年生用である。

魔術は小学校の必須科目となっている。


夜の公園で一人本をむさぼり読んでいるそんな俺の前に一人の人影。

お巡りさんである。

「君君、こんな夜遅くに何をやってるんだい~??」と尋ねてきた。

俗にいう職質というやつだ。

いや、見ればわかる通り、公園のブランコに乗り、本を読んでるだけなのだが。

そう答えればよいものを俺は初めて職質を受けたことに魂が揺さぶられたことによって

「-っふ。この美しい夜空に酔いしれていただけですよ。」と答えた。

理由はない。 ただの深夜テンションである。

なのに。

「-何言ってるんだ、こいつ。逮捕。」

俺はおまわりさんの謎の琴線に触れたことと気まぐれで逮捕された。


9/14 PM9:00 取り調べ(?)から無事解放

 おかしい。あまりにも時系列がおかしい。

え?なに?気づいたら試験まで残り半日程度なんだが。

あと、最近の取り調べはパフェがでるらしい。  適度な糖分の摂取は大切なのです。

半日ぶりの食糧だー!!と思い、3つ食べ、4つ目を注文しようとしたところで「それやっぱ自費ね。」

と俺を逮捕したポリスマンがボソッと言った。 そんなわけで銅貨が20枚近く飛んで行った、

とりあえずこの半日+αと金返せ。

ちなみに後に知ることになるのだが取り調べでかつ丼なりパフェを出すのは違法である。


かくして俺はほとんど勉強していない状態でテストに挑むのだった。


9/15 AM10:00 オフリッド魔術中央センター

 会場には俺しかいなかった。念のためにもう一度言おう。

受験者は俺だけだった。 大家さんは「私が受けたときは倍率が40倍超えていたな~」とか言ってたのに……

そんな状態が何年も続いているらしく、不正をしないか監視する人(中年のおっさん)がテスト開始時間30分遅れてきて、爆睡したり、どこから持ち出したか知らない盆栽を手入れしたり、ジェンガしたり。挙句の果てには、ロックをスピーカーを使って流したり……とやりたい放題だった。

あの~俺が言える立場じゃないと知っていますが……もうちょっと仕事しません?

テストの出来はデスボイスで全然集中できなかった。   う……頭が……

……にしてもこの先どうやって生きていきましょか。


9/17 AM10:00 オフリッド魔術中央センターの掲示板前

 ……テストに受かってた。上位50人魔術師を採用するらしいが、受験人数が一人だから、必然的に合格したのだった。  それより腹が減った。

ちなみに寝泊まりは公園で行い、不審者として通報され、「またお前か。」みたいなノリで警察官に見られることが多々あった……というのはまた別の話。

この4日間パフェ以外何も食っていないからか、(パフェをバカ食いしてけつ金欠なのが原因)目の前にサイケデリックな光景が広がっている。 おなかが減って何も考えられない。とりあえず、ご飯を食べてから、大家に金を支払おう。


俺は大家さんに家賃を支払ってボロアパートの住民となった。俺の部屋は【203号室】

和風の部屋の様式。畳が床に敷き詰められており、部屋の中心には木でできた背の低い円卓がある。壁際には襖がついていた。これで青いネコ型ロボットの召喚もできそうだ。

………いや、ネコ型ロボットが出てきたのは勉強机からか。

全体的な部屋の様子は日当たり最悪、風水の面でも最悪。そしてなんか部屋が狭くない??

ついでに大家さんのお部屋のお隣である。

・・・これ何の罰ゲーム??

ーまあ細かいところは気にしないとこう。

気にしたらやってけない気がする。


9/17 PM2:00 【203号室】

ボロアパート「時々笑顔が絶え莊」の【203号室】でごろごろしている俺は隣人の人たちに引っ越しそば的な贈り物をしていないことに気が付く。

「あ~めんどくさいな~……安いやつないかな~……」とぶちぶち文句を言いながら町へ繰り出すのだった。


同日 PM3:00 ボロアパートこと「時々笑顔が絶え莊」

俺が立っているのは【103号室】前。

このボロアパートは二階建てで一階、二階にそれぞれ三部屋ずつある。

……というわけで

「ピンポー……」

インターホンを押したが変な音しか出ないうえ、誰も出てこない。

それでは連打するしかないだろう。連打連打連打あああ!! オラオラオラァ!!

「ピンポピンポピンピピピピ……」

何かがおかしいのかインターホンを押しても、ボタンを押すカチカチという音しか鳴らない。

その時俺は大家さんの恐ろしいお言葉を思い出した。

「このアパートのものを壊したら弁償。」(普通のことだけど。)

「…………。」 弁償は嫌だ。弁償は嫌だ。弁償は嫌だ……

すまぬまだ見ぬ人(103号室の住人)!!      というわけ俺はその場から迅速に立ち去った。


次は【102号室】。

さすがに【103号室】の二の舞はごめんなのでノックをする。

「はいはーい」という気の抜けた声とともに出てきたのは眼鏡をかけた黒髪ロングの女性(巨乳)で大体

20歳前後。俺を一目見るなり、「あー新しく引っ越してきた人?よろしくねー」と気さくに話してきた。

「粗品です。」と言い、渡したのはお菓子(駄菓子)の詰め合わせ。

自分が渡しておきながら、ダレトクなんだよ……と突っ込みたくなるものだ。

「……私の名前は小林 千恵美。仲良k……」と目の前の女性が言ったところで突如【102号室】内部が爆発した。

約5秒後駆け付けた大家さんによって火は無事消火され、金払えと請求され、その上ぶん殴られた。

……もしかしたらこのボロアパートがこんなに崩れかける原因を作ったのはこの人じゃないの?

……あと俺関係なくね?

 

【101号室】前

大家さん兼爆発対策のため防護服とヘルメットをかぶった俺はドアをたたく。

そして出てきた男性はこれまた眼鏡をかけている真面目そうな人(20歳くらい)だった。

このアパートもしかしたら大家さん以外は眼鏡なのか?そうなのか?

「ああ、君がわざわざこんなくそ物件に引っ越してきた人だね。僕の名前は佐藤 敏夫。魔術士で浪人生だ。……ちなみに九浪ね。魔術師に関してわからないところでわからないことがあったらどんどん聞いてきていいよ。なんせ暇なんでね。」

まともそうな人で良かった……あと浪人生は暇じゃないだろ。    

……いや待て。

…………九浪??

いったいどこに受験しようとしているのか聞こうとしたら、奥の壁に貼っている紙が見えた。

その紙には、「国立聖バレンティヌス女子大に合格!!」と書いていた。

…………じょしだい??

まともそうな人じゃなかった。


……取りあえず1階の人とのあいさつはこれで終わり。

階段をのぼり、2階を目指す。

手前のドア、つまり【201号室】のドアをたたく。


【201号室】

出てきたのは左腕に包帯を巻いた俺と同じくらいの年齢で少し長めの黒い髪をした男。

…とゴスロリっぽい服を着て右腕に包帯をした小学生6年生か中学生くらいの絹のような白い髪をした女の子。

「龍ヶ城 折幻だ。よろしく。」と黒い髪の男。

「私は立花 真紀。一応言っとくけど16歳だから。よろしくね。あ、そして、この包帯をしている厨二は立花 和樹っていうの。ああ~18歳だったよね?」

……いや、君も包帯してるじゃん。

「な!?真の名前を他人にあかしたらだめだと何回も言っただろ。機関の奴らが来たらどうするんだ?」

「イヤー来ないでしょ。来ても私がバシバシ倒すし。」

「うん……確かに倒せるだろうな……だが念には念をだな……」

しょうもない兄妹喧嘩に巻き込まれかねないので俺はそっと【201号室】を後にした。

あとせめて設定を立てるのだったらちゃんとした設定を立ててほしい。


どうやらこのボロアパートにはまともな人が一人もいないらしい。


次は【202号室】もう流れ的にこのドアの先には詐欺師まがいの大家さんしかいないし。

ドアの前で精神統一のためラジオ体操第一・第二を30分かけて行い、いよいよ突撃。


【202号室】

ノックをすると出てきたのは大家さん。(うん。僕知ってた。)

「はーい・・・。・・・お前か。」

扱いがぞんざいだと思うんですけど。

俺が一体大家さんに何をしたっていうんだ。

前世でドンパチしまくった仲というほど目の敵にしている気がする。

とここで奥のほう(台所方面)でなんか焦げているにおいがする。

そのため楽しい罵り合いをしばし中止する。

そして大家さんが手にしてきたのは・・・

ようわからん黒い物質だった。


「………うん??」なんだこれは。なんでこのわからん物質をラッピングしているんだろう。

まるで・・・リア充に女子たちがバレンタインデーに贈答するお菓子のようだ。

そう思いながらボーっと思考していたら大家さんが急いで

「このアパート全員に渡すつもりだし。」とか

「さっきの爆発で離れないといけなかったから焦げちゃった・・・」とか言っている気がする。(よく聞いていない)

「何たる典型的なツンデレ・・・教科書に載りそうだぜ・・・」とか思う今日この頃。(なおこの時もぼーっとしている。)

で、気づいたらドアの閉まった202号室の前に突っ立ていた。

手にはラッピングされたようわからん黒い物質。

これはあれなのでしょうか。食べなくてはいけないのでしょうか。

そもそもこれは食べ物なのだろうか。

大家さんはアパートの住民全員に配ると言っていた。それならだれか毒見した後で食べてもよいのではないか。

それでいこう。


俺はこのラッピングされた物質がチョコクッキーであることを期待して202号室のドア前から立ち去った、








わざわざこんなくそ小説を読んでいただき、ありがとうございます。いまいち通貨が分かりにくいですね。

ちなみに小説では説明しないだろうし説明しときます。

銅貨一枚で日本の通貨の200円と同じ価値だと考えてください。

オフリッドの政治家が有能なのを期待してデフレorインフレが起こらないことを期待します。


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