魁に彼女
おれは、いつものように心苦しい中、十八番の黒板に悪口を慣行していた。そんなときの裏で行われていたこと。
魁に彼女ができた!
人生初の。相手は隣のクラスの芽衣子。なんと、魁から告白したという。その方法が、俺に喧嘩を売ってるような・・・
芽衣子のクラスが移動教室の次の休み時間。
まぁ、俺が十八番を出していた時だけれど。
魁は黒板にありったけの想いを表現していた。魁の算段では、多分隣のクラスに書いてあることと対比させようとしたのだ。つまり、自分をあげるために俺を落とし魁自信をあげたのだ。
おれは、おそれた。クラス全体いや、知恵に嫌われるのを。もちろん、もう嫌われているだろうがこれ以上は避けたい。
この作業の首謀者である魁だけにいい想いはさせない。そのために、おれは魁を殴っていた。勝手に腕が動いていた。
「いってーな。なに、しやがる?」
かなり、キレている。表情だけで伝わってくる。
「てめぇ、おれを利用しやがったな」
「ホント、コントラスト抜群だったわぁ。おれの好感度アップ的な」
「謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ・・・・・・・・」
魁は恐くなったのか謝ってきた。おれは、建前上許したがどこかしらに突っかかるものができた。
後々、知った話だけれど芽衣子はかわいいらしいけれどかなりの男好きで女子からのきらわれもの。いいところは、容姿以外皆無らしい。それを、聞いて喜んでしまった自分を哀れに思ってしまった。