恋愛相談
とりあえず、どうしていいか分からないので同じクラスだけれどあまり接点をもたない、いや、持ちたくないような長浜くんに相談をした。彼は少し、いや、かなりかなり変わっている。彼は人間本来の考えというか、本能を尊重する男。
「長浜くん、実はこういうことで・・・。誰とは言わないけど」
「なるほど、そういうことですか。でも、恋というものは人間だでなく生物全体にとっては子孫繁栄の手段でしかないのだ。あくまで、過程なのだよ。わかるかね?だから、簡単に言えば少女漫画だとかラブコメだとかの類いは子孫繁栄を促せる人間が身につけた方法なのだ。人間は賢くなりすぎた。ここまで、賢くなければこんなに苦しくならなくていいのにな。馬鹿とかいわれてる人間も生物全体でみれば賢いのだよ。人間は否が応でも恋をする。馬鹿でもだ。だから、そんなに悩まなくてよいのではないか?だか、その先にあるのは子孫繁栄だ。そのためならば、強姦も間違っていないぞ。ただ、まわりの人間と違う方法なだけであって」
う~ん、なんかすごい子孫繁栄について、語られたな。ほとんど、聞きたいこと聞けなかった。すごい長いし。
「なるほど。そういや、長浜くんも好きな子とかいるの?」
「えっ?まぁ、いるよ。ともえさんという素晴らしい女性だ。彼女は本当に素晴らしい。彼女以上に私を受け入れてくれる女性はいないだろう。あぁ、彼女と子孫繁栄したい。はやく、したい」
こいつ、頭いってんな。なに、いってんだろ?相談した人間違えたかな?
というわけで、もう1人、漫画家を目指す雨宮さんに聞いてみた。
「ふぅ~ん、青春だねぇ。宗二くんはどういうところにひかれたの?」
「強いところかな?ぶれないし」
ちょっと、雨宮さんはにやっとした。すこし、嫌な感じがした。
「なるほど。顔とかいったらどうしようかと思った。普通の理由でよかったよ」
そして、ホッとしたような表情をうかべた。
「そんな、理由じゃ選ばないよ」
「まぁ、そうだよね。出逢いは?」
「えっ?単純に一目惚れかな?」
さすがに、出逢いは言えないな。
「『なんだよ、普通なのに相談するなよ。』みたいな、顔してるね」
「えっ?そんな風に見えた?それは、ごめんね。でも、普通って一番じゃないかな?普通を面白く描くのは難しいんだよ。私も投稿するときはいかに普通を描くか結構気にしてるんだ。ほら、少女漫画って男の子って普通じゃん?そういうことだよ」
「なるほど、そういうことか」
にげたな。そう思ったけど、とりあえずお礼をして話を終わらした。相談した人間違えたと思い無駄な1日を過ごしたと思ってしまった。
基本的に土曜日の深夜から日曜日の朝までに1週間ごとに投稿します。
だいたい、日曜日の朝6時だと思いますが・・・