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お前ちょっと魔王ぶっ倒してこい  作者: 猫面人
第一章 魔王オーディン編
4/30

一話 これから

 まず俺たちは、魔王オーディンを倒すことにした。強そうな魔王であるが、たぶんみんなそんな感じであろうと。どうせ対して変わらんだろうと言うことで決まった。

 オーディンの住むアースガルドに行くため、まずは入り口であるイグドラシルを目指すことにした。だがかなり遠い。これでも一番近い所にいる魔王なのだが。

 おそらく1ヶ月はかかるであろう。というわけで、隣国のマウロイに向かう。とにかく金が欲しかった。それに装備も。みんなはそれぞれ装備を持っていた。ロザリンドはひねくれた形の杖と魔法衣。マイケルは武器は無いが、大量の薬草を持っている。あとプロテインも。ハルは両刃の短剣、30cmくらい。弓も背負っている。矢は十数本。あといろんな宝石のアクセサリーをジャラジャラ付けている。俺は防具無しの魔法剣二振と銃一丁。まだまだこれでは足りないだろう。

 マウロイへはおそらく半日もあればたどり着くだろう。そう思って出発した。しかし道中山賊に襲われたのだ。

「よぉ!そこのねぇーちゃん!良いもん持ってんじゃねぇかー!?」

 男が5人、俺達を取り囲んだ。

「よぉし、男2人は殺せ!女は連れ帰る」

後ろの2人が剣を抜いた。俺は長い方の刀を抜く。重い。かまえられない。仕方なく肩で支えるように持つ。

「おお!?でっけぇ剣だな?」

「マイケル、2人を守れ!」

 マイケルは二人を連れて、男にタックルした。そしてそこから逃げ出すことに成功。俺は初めての戦闘だ。怖くてたまらない。このバカでかい刀で満足に戦えるだろうか?ただてさえ剣術なんかしたこと無いのに。しかし体が自然と動いた。

 まず切りかかってきたひとりの剣を受け止める。止めるはずだったのだが、男の振るう剣と俺の刀がぶつかり合った瞬間、男の剣が刀をすり抜けた。

「はぁ!?」

 すり抜けた訳じゃない!斬れた!あいつの剣が!斬れた刃が飛んでくる。それを間一髪でかわし、反撃する。横に薙いだ。男は真っ二つになった。返り血が飛ぶ。斬った感触はなかった。ただすり抜けた。そしたら男は真っ二つになっていた。

「なんだこれ?」

「お、おおおおい!何しやがったてめぇ!」

 もう一人斬りかかってきた。俺はそれをかわし、刀を振りかぶった。男はガードの姿勢をとる。構わず俺は刀を振り下ろした。するり。鉄の塊がぶつかり合う感触は一切無く、刀は剣ごと男を斬った。真っ二つ。

「な、なんだお前?なんだその剣?」

「さぁな。俺にも分からん」

 一気に近づいて、勢いを殺さずに斬りつけた。するり。また真っ二つ。刀が通った所が抵抗無く切り裂かれた。

「ぼ、ボス!」

「に、逃げろぉ!」

 残った二人は逃げ去った。

 マイケルが戻ってきた。

「お前、どこで剣術を習った?」

「俺は生まれてこの方剣など触ったこともない。これが初めてだ」

 マイケルは驚いた表情をする。

「なんたる才能だ。恐ろしいくらいだよ、ハジメ」

「少しかっこよかったぞハジメよ」

 と、ロザリンドが言った。

「すげぇ!真っ二つじゃん!怖っ!」

 なんだこの刀?これが魔法剣の効果なのか?触れるもの全てを一切の抵抗を許さず切断する魔法。強くないか?これ。

「たぶんこの刀のおかげなのかな?」

「さっすが勇者様!振るう剣も一流だね!」

 ハルが大げさに褒め称える。いや、俺はなりたくてなった訳じゃないのだが、剣だって急に渡されたものだし。恐ろしいのは俺自身だよ全くさ。

 そんなこんなでマウロイへ向かうのであった。

 

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