↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お前ちょっと魔王ぶっ倒してこい  作者: 猫面党
第一章 魔王オーディン編
10/30

七話 復讐

 なんの罪もない二人が、この国で死んだ。風の無い、静かな夜だった。

「ローズ…メアリー……どうして」

 彼女たちは恐怖を顔に宿したまま死んでいた。傍らには王国騎士団の紋章が彫られた剣が落ちている。

「騎士団…ロバートか…やったのはロバートだな……」

 オルタスの心に、醜く歪んだ炎が宿った。

「よくも…よくもやりやがったな!!」

 力任せに壁を殴る。拳に血が滲んだ。

「許さねえ…ぜってぇ許さねえぞロバート!必ず殺してやる。ローズ、メアリー待っていてくれ。必ず仇はとる」

 風の無い静かな夜に、一匹の鬼が生まれた。


「金、どうしようか?」

 俺たちは宿の残骸の上で、1日寝泊まりした。おかげで体中痛い。野宿の方がましかもしれない。

「兵士たちが壊したんだし、兵士たちに払わせない?」

「いや、ロザリンドお前ばっちり燃やしたじゃねえかよ」

「シーッ!言わないの!」

「とにかく、オルタスを探してあいつに払わせよう。元はといえばあいつらが仕掛けてきたんだし」

「そうだな、そうしようか」

 ハルはまだ寝てる。もう夜ですよ。いくら徹夜で後片付けしたといっても、もう十時間は寝ている。寝過ぎだぞハル。

「よし、二手に別れてオルタスを探そう」

「1人づつでいいんじゃない?」

「いや、また襲撃されたらまずい。せめて二人だ」

「わかったじゃあ…」

「私マイケルといくね!」

 あ、はいやっぱりですねロザリンドさん。

「じゃあマイケル、ロザは任せた。俺はハルと行く」

「了解」

「おっけー!」

 まあ、最適かな。これが。

 二人はもう出て行った。

「おーい、ハル起きろー」

「うーまだ眠いー」

「もう夜だぞー」

「夜は寝る時間」

「いいから起きろ!」

「後五分ー」

 クッ!手ごわいぜ!!

「起きろよー!!」

「後三分ー」

 もういいや脱がしちまおうぜ。

「ハル、明日俺の分のご飯やるからさ」

「ホント!?」

「う、うん」

 けっ、急に元気になりやがって!可愛いからいいけど!!

「みんなは?」

「オルタスを探しに行った。金を払わせるのだ」

「おっ!楽しそう!!早く行こうぜ!!」

 そう言うなり颯爽と外へ躍り出た。

「早く早くー!!」

 はいはい。今行きますよー。はぁ。

 

 まさかこの剣を引っ張り出してくることになるとはな。

 オルタスは一振りの巨大な剣を握る。

 クレイモアなんて副団長やってた頃以来だ。

 横に一薙。ずるりと全てが両断される。

 ナイフは二本。片腕が使えなくなったときのために。

 こうして鬼は準備をする。もう一匹の鬼を殺すために。


 しかし、どこに居るんだ?詰め所みたいな所に行っても居ない。第七部隊とか書いてた気がするんだが、そこには居なかった。

 しばらく探したが、見当たらない。城に行ってみるか。

 俺たち二人が城へ着くと、マイケルたちも来ていた。

「あれ?見つからなかったのかい?」

「ああ、どこに居るんだか」


 城だ。奴は城に居る。性懲りもなく権力に縋っている。奴は俺だけを殺す気だ。だから俺の家族を殺した。なぜやったかはわからん。もしかしたらあいつらがまずかったのか?何かの要人?だとしたら第七部隊そのものに危害が及ぶかもしれない。そうか、ローズとメアリーを殺したのは、俺に独りでここに来させる為か。なる程、あのロバートならやりそうだ。あいつはここまで変わってしまった。いい加減殺してやろう。もうあいつは騎士の器ではない。

 城の門番の目を避け、裏から回った。ここは警備も手薄。

 城壁を登り、飛び降りる。受け身、上手く着地できた。

 騎士を1人発見、後ろから息を殺して近づいて、ナイフで首を斬る。

 しかし、そこで気づいていなかったもう一人に見つかった。

「敵だ!!敵がいるぞ!!」

 警鐘が鳴らされる。叫んだ兵士は殺したが、もう人が集まってくるだろう。戦う他にない。

 

「なんか、鐘鳴ってるぞ」

「なんかあったのかな?」

「侵入者じゃない?」

「いえーい!リズムに乗って踊ろうぜっ!!」

 なにがあったんだろう?

 ドン!という音がした。分厚い城門が壊れ、破片が飛んでくる。

「何だ!?」

 土煙の中に、立ち上がった者がいた。

「オルタス!おいお前金よこせ!!」

「なんでお前らがここに…?」

 兵士が騒いでいる。

反逆者だ!

反逆者を捕らえろ!

城門を壊された!

野郎!!

殺せ!反逆者を殺せ!!

敵は一人だ!

 それを聞いていたオルタスがこちらを振り向いて言う。

「まあいい、丁度良い所へ来てくれた」

 ああ、なんか、嫌な予感がするぜ。

 オルタスが兵士に向かって言う。

「聞け!貴様ら!俺の仲間がやってきたぞ!これで貴様らも終わりだ!俺たち5人は皆百戦錬磨の強者達だ!王国騎士団?誇り高き王の守護者?そんな肩書き意味は無い!ここに居るのは東方不敗!いくつもの戦場で、いくつもの屍の山を築いてきた東方最強の男とその一行!死にたいヤツから前へ出ろ!」

 東方不敗という単語を聞いてから、兵士たちがどよめきだした。

東方不敗?

東方不敗だと!?

勝てるのかそんなヤツに

終わりだ…もうお終いだぁ!

 てかやめてくれよ。戦う事になりそうだったじゃねえかよ。なんか東方不敗と聞いた瞬間戦意が無くなったように思える。しかし

「うろたえるな!」

 敵の大将だろうか?金の鎧に身を包み、巨大な槍のような武器を持った、男が馬に乗ったまま叫んだ。

「敵が東方不敗と言うならば、それこそ好機!今こそ日頃の鍛錬の成果を見せつけるのだ!伝説など圧倒してやればよい!!行けぇ!!」

う、うおぉぉぉぉ!!!

 ひとりが叫んだ。そうしたら

「「「「「うおぉぉぉぉ!!!」」」」」

 兵士たちが一斉に戦意を取り戻した。

「見つけたぞロバート!必ずその首落としてやる」

 おいおいおいおいおい!結局戦うのかよ!東方不敗ってなんなんだよ!!ああクソ!

「ハル!ロザを高台へ連れていけ!そうだな、あそこだ!」

 櫓を指差す。

「ロザはそこで魔法で攻撃、ハルは登ってくる敵を片っ端から落とせ!マイケルは俺と来い!全員生き残るぞ!!」

「わかった!」

「死なないで!」

「ロザは任せて!」

 わかってるさ、死ぬもんか。こうなった以上、戦う他に無い。ならば全力を尽くすまで。

「行くぞ!」

「「「おおー!!」」」

 こうして戦いが始まった。

なんか人間同士でばっかり戦わせてるなぁ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。