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幼馴染  作者: よしくん
7/22

第七話   「転校」

翌日学校に来ると剛が暗いか顔して入ってきた・・・

うつむき・・・肩がうなだれている・・・

それを見た時、はっと思った。剛もしかしてあの後告白して振られたのか・・・

剛は大河と俺のところに来た。そして理由を聞いてみると


「剛どうしたんだ?」


「その落ち込みようなんかあったのか?まさか、香澄ちゃんにふられたのか!!」


「いや・・・違う。はぁ・・・・」


剛が大きなため息をついた。


「まぁ放課後に話すよ・・・」


そのまま剛は自分の席に行き、座るとおでこを机に張り付けてじっとしていた。

とっても悲しそうのな顔をして・・・・

いったい何があったのだろう???


放課後・・・


日もだいぶ傾いた教室の窓際に3人で座って話を始めた。

剛がおもむろに話をした。


「実はな・・・。親父の転勤が決まったんだ。」


「えええぇ~~~~」


「ほんとかよ」


「ほんとさ・・・2学期が終わったら引っ越すことになったんだ・・・」


「だからお前たちとも終業式まででおわかれだ。」


「ただ結局告白できないでままになっちゃってさびしいよ」


「まだ時間あるよ」


「でもよ。告白してOKもらおうが・・・ふられようが・・・つらくないか・・・」


「ふられれば・・・・傷ついたまま引っ越さなきゃならない・・・

OKもらっても結局お別れじゃん・・・」


まさかいきなり剛が引っ越すなんて思ってもいなかった・・・

確かに転勤が多いって聞いてはいたけどこんなに早いとは驚いた。

剛のために何かできないかなぁ・・・と思っていると大河が話しだした。


「そしたら思い出作るか!!香澄ちゃんを呼んでお別れ会やろうぜ。」


「これなら告白できなくて最後に香澄ちゃんと2人きりの時間作ってやるから!!」


え!2人の時間・・・

剛と香澄が二人っきり・・・なる・・・

そう思った瞬間、香澄のことで胸の奥が今まではちくちく痛むことはあったが

それはもう拳銃で撃ち抜かれたかの思うぐらいの衝撃が走った・・・

俺は茫然としてその場にいるしかなかった・・・


「楽しい思い出作ろうぜ!!」


そう言って俺に賛同を求め来た。その時ぼーっとていたが

表向きは冷静を装いなんとか頭だけは縦にふって、大河が言った案に俺も賛成した


「そうなったら終業式まで時間が無い。早速、

時間もないし今週の末にお別れ会やろうぜ!!」


「そうなれば行動あるのみ!!そうなれば

香澄ちゃん誘わなきゃな!!由悠誘うの頼むな!!」


「えっ!無理だよ・・・こないだ怒らせちゃってから・・・

一度も口きいてないんだから・・・」


香澄を泣かしてしまった時の香澄の悔しさとも悲しさとも思うような

顔が忘れたれない・・・


それを思うとまた胸が痛くなった・・・そして話を続けた・・・


「きっと俺が参加するって言ったら来ないと思うよ。

剛に悪いから俺抜きでお別れ会やってよ」


そういうと、俺は席を立った・・・

お別れ会をして剛とお別れしたいけど参加したら

きっと香澄は来ない・・・そんな気がする・・・


そうすれば剛が思い出を作れない・・・また胸の痛みがだした・・・・


なんなんだよこの痛みは・・・さっきっから・・・

痛みにこらえながら答えを出した。


答えは簡単だった俺が参加しないことで解決するじゃん・・・

そうして剛と大河が止めるのを聞かず、教室を後にした。


俺は・・・翌日、なんか学校に行きたくなくなり学校を休んだ・・・

学校というより剛や大河と何より香澄と顔を合わせることができなくなった。


学校と休んだ日、剛と大河がやってきて俺にも参加しろよと説得にも来たが

結局参加するとは言えなかった。


それからしばらくは、剛のお別れ会の準備だとか言って

大河はあちこち根回しに走っていた。


12月も半ばになり剛が引っ越しする日が近づいてきた。

終業式の3日前が丁度土曜日だったのでそこでやることになったらしい。


大河話しだとクラスメイトに声をかけて剛のお別れ会に参加できる人を

集めたらしい。結局、香澄を含めてクラスの全員が参加することに

なったみたいだった。


なので、だれかの家ってわけに行かなくなり、

学校にお願いして教室を使わせてもらうことにもなったらしい

各自料理やお菓子、飲み物と集めてやると話を聞いた。


俺はというと・・・あれから何度となく大河に説得されたがやっぱり

参加する気になれなかった。あれ以来、香澄ともまったく口を

きいていないし、お別れ会が近くなった水曜日から

俺はお別れ会の前日まで学校を休んでしまった・・・


大河は、木曜日に学校が終わってから俺に会いに来た。

最後の説得に来たんだろう。でも俺はかたくなに拒んだ。


そうすると大河はなにか言いたそうにしていたがなにも言わず、

「わかった」といい集合時間を俺に伝えて帰って行った。


何やっているのだろう・・・剛や大河は心配してきてくれたのに

かたくなに拒んでしまった。


でも何でそこまで俺はかたくなになっているのだろ・・・


剛のお別れ会だろ参加しなきゃ!!って思う反面・・・

大河が言ったことも気になった


「香澄ちゃんと2人きりの時間作ってやるから!!」といったことが、


実はこれを聞いた時にショックだった。

何がショックだったといわれると正直わからない・・・


だから参加したくない・・・


どうしていいかわからず朝から俺は自分の部屋ベッドの上で

布団をかぶり小さくなっていた。



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