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幼馴染  作者: よしくん
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第四話   「恋煩い?」

剛が香澄に告白?ってことはOKすれば香澄と剛が付き合う?

剛は引っ越してきたばかりだぞ。お互い何にもしらいないだぞ。そんなことがあるのか?


そういえば香澄は誰か好きな人がいたりするのだろうか?

そんな話したことないから全然しらない。何年も一緒にいるのに・・・


俺って香澄のことわかってない・・・何にもわかってない・・・

ただ、いままで一緒にいただけ・・・


「考えていたら訳がわからなくなってきた」


ポツリ独り言を喋っていた

そして俺は倒れこむようにベッドの上に横になり枕に顔をうずめて


「はぁ・・・わかんねぇ・・・」


「なんなんだよ。この頭の中のモヤモヤは・・・」


などと考えているうちにいつの間にか眠っていた。


「起きなさい!!ご飯ですよ!!」


と母親に起こされた。


「・・・ん・・・ノックぐらいしろよ」


「ちゃんとしたわよ。あなたが寝ていて気がつかなかっただけでしょ」


寝ていただけに本当にノックしていたかどうかはさだかではないが、

ここで母親を怒らせても面倒なので謝っておこう。


「・・・失礼しました・・・わかった今行く」


「まったく昼寝している暇があったら勉強のひとつでもしてほしいもんだよ」


と愚痴をこぼしながら部屋から出て行った。


「結局寝ちゃった。もうわかんね!!なるようになれ!!」


結局どうしていいかわからないままで考えるのをとりあえず辞めた。

そして部屋を出てリビングに行った。


「お兄ちゃん!!早く早く!!お腹すいたよ!!」


お兄ちゃんと呼ぶこいつは妹の春花はるか小学校5年11歳だ。

甘えん坊過ぎるところがあるけど俺にえらくなついている。ご飯も一緒じゃないとやみたいで

必ず俺が来るのを待っている。


俺が席に着くと母親は茶わんにご飯をよそ手おれの前に置いた。


「さめないうちに食べちゃいなさい!!」


「「いただきます。」」


「お兄ちゃん美味しいね!!」


「・・・」


春花に話しかかられてもどうも返事する気にならない・・・

それどころか食事をする気にもなれない・・・


「お兄ちゃん?・・・どうしたの?なんか変だよ」


「なんでもないよ」


というと、ごまかすように俺はテーブルの上においてあるご飯茶碗を持って無理やりかきこんだ。


ちょっと不思議そうに俺を見ていたが気にする様子もなく俺に質問をしてきた。


「お兄ちゃん恋わずらいってしってる?」


「は?恋煩いって相手のことが好きで好きで相手のことばかり考えて

                       他の事が考えることできなくなるやつだろ?」


「なんだぁ春花いっちょまえに恋煩いになったのか?」


「違うよ!わたしじゃなくて、クラスメイトの子がなっちゃったみたいでね」


「なんかいつもぼーっとして相手のこと考えると胸が痛くなった、苦しくなったりするんだって」


そうなのか・・・恋煩いは言葉として知っていたけど・・・

そんな風になるのか。そういや俺はまだそんなのになったことないなぁ

俺もそんな風になる恋がしてみたいものだ。


「ちょっと聞いてる???なにボーっとしてるの?なんかお兄ちゃん変だよ」


そういうと春花が箸をテーブルに勢いよくおきおもむろに立ち上がり

俺に指を差しながら


「ああ!!わかった!!香澄お姉ちゃんと喧嘩したんでしょ!!」


突然そんなことを言われた俺は・・・

「ぶっっ!!」っと口の中のご飯を飛ばしてしまった。


「やだぁ、汚いよ。お兄ちゃん!!」


「春花が変なこと言うからだろが!!」


あせった俺は慌てて取り繕うように余計なことを言ってしまった。


「喧嘩なんてしてない。昨日一方的に殴られただけだ!!」


「えぇ!!お兄ちゃん香澄お姉ちゃんになにしたの!!」


しまった・・・余計な言ってしまった・・・どうしよう・・・

すっとぼけるか・・・思っていると畳み掛けるように・・・


「香澄ちゃんにお前なんかしたのかい!!」


うわぁ・・・母親まで参戦してきたよ・・・


「なにしたのお兄ちゃん!!」


女二人に詰め寄られる俺・・・なにどう取り繕うか悩み・・・額に変な汗が出てくるのがわかった

とにかく何か言わないと・・・なに言う・・・えーいっ!!


「なんでない!!今の嘘だよ。香澄がそんなことするわけないだろ」


くるしい・・・言い訳が苦しすぎる・・・もっとうまいウソをつけないものか・・・情けない。


「え!嘘なのもうぉ心配させないでよ!!」


なんと!こんな苦しい嘘なのに春花は信じたよ。まだまだ子供だなぁ

そういうと春花は椅子に静かに座った。ほっとする俺だか・・・


「ほんとかね?怪しいね?香澄ちゃんに迷惑かけるんじゃないよ」


母親はだませてないようだ・・・仕方ない白を切ってここから逃げよう・・・

これ以上追及されて変なぼろが出ないうちに逃げよう。


「と・とにかく嘘だって!!驚かそうと思っただけだよ」


そういって俺の前にある残っていた食事を一気にかきこみ。

「ご馳走様」と言って立ち上がり、「ちょっと・・・待ちなさい」と呼び止れたが、

「眠いからもう寝る」と自分の部屋に逃げ込んだ。


なにやっているのだろう、俺・・・情けない・・・


別に殴られたのは事故だし、気にすること無いじゃん・・・

香澄ももう怒ってないし、もうこのことは早く忘れてしまいたい・・・


もう考えるのは本当に辞めよう。このままじゃ俺が変になりそうだ。

そうしてすべての考えを投げ出して俺は眠りについた。

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