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SAN値直葬3

遅くなりましたー。

久々で御座います。


残酷な感じってこんなので良いのかな?

ちなみに、村が出来たら男性とかが……イェァー!!





 村を作るというのは、簡単な様で大変難しい作業でした。

 何よりもこの時代。しちの容姿は不細工であり、声は美しくとも、顔を見た瞬間にみな寄り付きもしなくなります。

 そこで、しちは考えました。


「ねえ、旦那様」


「なんだ?」


 セプテムは、樹海に迷い込んだのであろう16にも満たぬ村娘を口に放り込み、しちの方へ顔を向けます。

 口に放り込まれた村娘は、壮絶な悲鳴を上げ、抵抗しているようでしたが、グギィリという鈍い音がセプテムの口腔から響くと同時に悲鳴は止み、夫婦のみの声が森の中を支配しました。


「いまのままでは村を作る事は不可能だと思うんです。だから、このあたりの樹を使って家を作り、人のいない村を作り、私たちは少しの間、影を潜めてみてはどうでしょう?」


「ふむ、俺は頭が良くないからな。餌場作りに関しては任せる」


 グニャリと静かなる森が歪み、静寂を保っていた木々は軋みを上げ、まるで何かに浸食されたかのように脈動を始める。

 ドクン、ドクンと大地が鼓動を響かせ、鳥たちの囀りは血管の中を流れる血の音へと変わり果てた。

 そして、木々に巻きつく蔦だった物は、光沢を放ち、粘り気のある粘液を滴らせる大人の二の腕ほどある触手へと換わる。


 それは、その場が、その場所そのものが、セプテムそのものと化した瞬間であった。


「任せてください旦那様。私たちが暮らすのに最適な世界を、最適な食事場を作って見せます。旦那様は少し目立ちますから、私だけでの行動になりますけれど……」


「……。しちがいないのか。ならば、俺は身体の権利をしちに預け寝るとするよ。必要な時に力を使ってくれ、必要になったのならば起こしてくれ」


「旦那様。私たちは一心同体、比翼の鳥なのです。必要になったらなどと言わないでください。それに、旦那様への食事を作るのは妻の務め。私はこの時代の人間ですから、その様に母から教わり、その様に育てられてきました。だから、コレは私の務めなのです。食事が出来るまで、どうぞ御緩りとお休みください」


 しちはそういうと、横になったセプテムの頭を優しくなで、美しい音色を響かせる口で子守唄を歌います。

 世界中に生きる全ての者を魅了する歌声は、セプテムを緩やかな眠りへといざない。異形と化した樹海を本来あるべき姿へと戻してゆきました。


「おやすみなさい。旦那様」


 しちはそういうと、支配率が変わった事でしちの中で眠りに付いたセプテムがいるであろう腹を優しくさすります。

 その様は、胎児を労わる母の様でもありました。

 実際、その胎の中に眠っているのは赤子などではなく、あらゆるモノを食し、蝕し、貪り、取り込み、略奪する暴飲暴食の化物なのですが……。


「まずは、木々を少しだけ切って、家を建てましょう。お前たち、旦那様の為に働きなさい。喰われ、犯され、壊され、奴隷と化したお前たちには丁度いい。それに、お前たちの容姿は変幻自在、旦那様の意のまま。そしていまは、私の意のまま……。お前たちにはこれから墜ちた者たちを誘惑してもらいますよ。欲に溺れた者、戦いに敗れた者、人から獣へと落ちた者、人から畜生へと落とされた者、それらの相手をしてもらいます」


 しちがそういうと、地面がゆっくりと盛り上がり、そこから美女というに相応しい裸の女性が20人ほど現れました。

 全員の表情からは怯えが見えており、逆らう態度すら見られません。

 身体には傷一つありませんが、精神は今にも壊れそうなところで留められているような状態……。

 いえ、壊れたくても壊れる事すら許されない状態なのでしょう。

 怯えながらも20人の瞳には、シッカリとした意思が見て取れます。


「そんなに怯えなくても良いですよ。もう貴女達は旦那様の一部なのですから、逃げようとしたところで無駄な事です。本来は貴女方の意思なんて残っていないんですよ? 私が貴女方が使える存在であると言わなければ、消化されて旦那様の栄養になっていたはずなのですから。いえ、もしかしたら…。そうなっていた方が幸せだったかもしれませんね」


 しちは、20人の美女に優しい微笑みを浮かべ、氷の様に冷たい口調で話します。しちにとっては、この20人の絶世の美女はにんげんをおびき寄せる為の擬餌としてしか映っていません。


「貴女、立ちなさい」


「ひっ……!!」


 しちは最も近くに居た16歳にも満たぬ少女に命令口調で立つように言いますが、少女は怯え、腰を抜かしているのか立ち上がれません。ほかの19人の美女らは、自らに災厄が降りかからぬ様、見て見ぬフリをしました。


「立ち上がれないのですね。仕方ありません。少しだけ手伝ってあげましょう」


 そうしちが言った瞬間、少女の真下から鋭い棘の付いた触手が現れます。

 触手は、少女の足に絡みつき、股の間をすり抜け、腕の方にまで巻き付く様に昇って行きました。

 少女の壮絶な悲鳴が響き渡り、触手は上に昇る力で持って少女の身体を持ち上げ、立ち上がった様な状態にします。

 体中に鋭い棘が付いた触手を巻きつけ、真赤な血を滴らせながら、白目を剥く少女。口からは悲鳴ではなく、すでに泡が吹き出している。


「情けないですね。この程度で気を失ってしまうのならば、少しだけ弄って意識を失わないようにする必要性がありそうですね」


 しちは、棘付き触手に支えられた気を失った少女に近づくと、自らの腕を巨大な鋏の様な物に変化させ、少女の乳首を何の躊躇いも無く切断します。

 その瞬間、地獄からでも聞こえて来そうな悲鳴が響き渡り、狂う事を許されない残った19人の美女達の精神に絶対服従の楔を穿ちました。

 身体の一部を切断された少女は、ガタガタと振るえ、焦点の付かない瞳で空を見上げますが、そこには空は無く、無数の瞳と無数の触手が垂れ下がる肉の天井があるのみ。


「大丈夫。この程度では死にませんよ。貴女方はたとえ首を切り落とされたとしても死ねません。貴女方が死ねる時は、私は旦那様に言った時だけ、それまで貴女方は死ねません。そういえば、貴女方には生前の名前を使ってもらいますが、集団としての名前を与えましょう。貴女方の名は、亜母礼女あもれおなぐ。ピッタリでしょう? ただし、誘惑に負けたものが行くのは天ではなく、旦那様のお腹の中なだけです」


 クスクスっという不気味でありながら美しい微笑を漏らし、しちは美女たちを見下します。

 こうして数年間の間、しちによる、セプテムの為の愛と狂気と狂想に満ち溢れた餌場作りがはじまりました。






感想・コメント・前書き・後書きに対する反応など待ってます。


日本妖怪の名前を今後使って行こうと思います。

しちが名付ける場合は日本妖怪の名前って感じです。


セプテムの場合は、喰人鬼でオーガとか、屍喰鬼でグールって感じで付けて行こうと思います。


あと、18禁になっちゃうとあれなので、性行為とかは書きません。

でも、ギリギリラインはやるよ!!

狂いに狂って、『我が子を食らうサトゥルヌス』みたいなキャラクターとか出してみたいなー。


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