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一章三十四話 正騎士

用語説明w


リュベン教官

ノーマンの男性、龍神皇国騎士団の訓練所の教官。ラーズ達の担当


騎士の任命式が終わった


俺達は、ついに正式な騎士となった

階級も正騎士に上がった



「リュベン教官」


俺は、帰り際に教官の所に行く


「どうした、ラーズ。悪いが、私もお前の処遇については、これ以上は…」


「いえ、違います。今後、闘氣(オーラ)の基礎と応用訓練をお願いしたいんです」


「どうしたんだ? 今まで、あまり興味を持っていなかったのに」


「…力不足を痛感しました」


双剣野郎に押し負けた

このままじゃダメだ、それを分からされた



「私は教官として、ラーズを見てきたつもりだ。闘氣(オーラ)を最低限の訓練に留めていたのは、他にやりたいことがあったからではないのか?」


リュベン教官が俺の顔を見る


「…はい。俺は、近接武器の扱いに自信がありませんでした。だから、最優先で訓練をしていました」



俺は、過去に素手での格闘術

正式には、東玉流という空手の流派…

実際には、総合格闘技に近いルールなのだが、それをやって来た


そして、軍人時代には数々の兵器を扱ってきた

ナイフ、小型杖、モ魔、銃器、などなど


そして、大剣1991を作り上げ、Bランク相手の対人戦やモンスター討伐を成功させてきた

総合的な戦闘術には自信があった



だが、騎士となった今…


それだけでは足りない

なぜなら、騎士が使うのは近接武器だから


身体に接している武器だけに闘氣(オーラ)の恩恵が乗るからだ


つまり、騎士同士の戦いは、兵器ではなく昔の白兵戦を中心とした古の合戦の技能が有効となる

具体的には、槍や剣などの技術だ


そして、俺にはこの武器術の技能が圧倒的に足りていない


軍人で近接武器を使うなど、銃で撃ってくれと言っているようなもの

自殺行為だ


俺は、この武器術の強さを知っている

闘氣(オーラ)を活かすための必須の技術であることもだ



…俺の仕事は、隠密騎士

セフィ姉のために動くことになる


闇に紛れて遂行する任務

そのほとんどは対人戦だろう


騎士を騎士が倒す

そのためには、闘氣(オーラ)と武器術が必要になる


ドルグネル流の上達は感じている


…次は、闘氣(オーラ)の熟練度が必要だ



「…個人訓練は了承しよう。いつでも来い。だが、その前に、だ」


「なんでしょうか?」


「構えろ。ラーズの本気の闘氣(オーラ)戦闘を見せてくれ」


「…」



リュベン教官が、訓練用のカシの棒を持って構える


俺も、ヒノキの棒を構えて闘氣(オーラ)を纏った



「ほう…、なかなかの闘力だ。なぜ、隠していた?」


「…無駄に闘力を消費する必要はない。必要な物理作用(バリア)を維持し、身体強化を行うだけで充分でしょう」


「エドガーは、かなり闘力が多い天才肌だが、それに負けてないじゃないか」


「年齢が違いますね。俺は十年以上もかけて、この闘力の量を手に入れたんです」


「チャクラ封印練か」


俺は頷く



チャクラ封印練


封印術式によって体内の霊力と氣力の循環量を大幅に減らす鍛錬方法

霊力と氣力が限りなく減少するため、魔力、輪力、闘力を練れなくなり、魔法、特技(スキル)闘氣(オーラ)を一切使えなくなる

つまり、一般人と同じ状態となる


これを十年近く継続することで、体内では霊力と氣力の循環量を増やすために生産量が増加していくのだ



俺は、騎士学園で騎士となるべく闘氣(オーラ)を習得した

だが、才能があったわけではなく、闘力の量は少なかった

その他の技能についても、自信が持てる物ではなかった


…だから、騎士学園卒業後にセフィ姉が騎士団に誘ってくれた時、このチャクラ封印練をやると言って断ったのだ


本音は…、セフィ姉にがっかりされるのが怖かった

呆れられたくなかった

期待に添えないのが怖かった


だから、チャクラ封印練を理由にして逃げた


だが、一般兵となり仲間ができた

できてしまった


そして、あの大崩壊によって全てを失った


…俺に、騎士の力があったら守れたのだろうか


俺は、やらなきゃいけない

騎士の力でも何でも使って、あの時のツケを払わせる


そして、逃げた俺を見捨てないでくれた、助けてくれたセフィ姉に恩を返す

そのために、まだ生き恥を晒しているのだ



ゴッ!



上段打ちから、胴に繋げる

ドルグネル流の基本コンビネーション


だが、リュベン教官は冷静に対処



間合いを詰めての打ち


俺は胴打ちを諦め咄嗟のガード



リュベン教官が、左のフック


いいタイミングだが、しっかりガード


カウンターで…



ゴッ…!


「…っ!?」



ガードした右手ごと、顔面に衝撃


しかも、闘力を放出していた

物理作用(バリア)を構成する闘力が引きずられて霧散


生身の腕に闘氣(オーラ)の拳がめり込んだ



カクッ…



脳が揺れ、膝が落ちる


やべっ…



俺は、バッと起き上がり、無理矢理に距離を取った



「…いいセンス。そして、ガッツだ」


リュベン教官は、追撃はせずに静かに待っている


「…」


追撃されてたら…

受け切れなかっただろうな



ギリッ…


悔しさがこみ上げる



「しかし、確かに闘氣(オーラ)の練度が低い。これから、一緒に訓練をしていこう」


「…お願いします」


「ラーズの、幻竜騎士団としての…。団長の密命の件はある程度聞いている。可能な限り考慮するから、訓練に来れるタイミングを教えてくれ。夜中でも構わない」


「ありがとうございます。あの…」


「何だ?」


「今の左フックの一撃、何をやったんですか?」


とんでもない重さ

だが、ただのパンチと見分けがつかなかった



闘氣(オーラ)の基本は包むこと。そして、応用は放出と集中、これだけだ。今のは、闘力を左の拳に込め、集中と放出を同時に行った」


「二つの行為を、あの一瞬で?」


「これでも教官だからな。心配するな、ラーズにも全て教えてやる。ラーズに足りないのは、反復練習だけだ」


「…」


「ラーズには期待している。本来、ラーズはB+ランク、私よりも実力は上のはずだ。闘氣(オーラ)や魔法、特技(スキル)を少しずつ練って行けば、いい騎士になれるさ」


「俺なんかに…、時間を取らせてすみません」


「担当教官が、見習いに教えるのに何の問題がある」


「はい…」



エドガーみたいな騎士を見ていて、勝手に分かった気になっていた

だが、こういう人もいる


そして、本流の騎士にも、格上はたくさんいる



俺は、まだまだだなぁ…




・・・・・・




「もしもし?」


「あ、ラーズ? いつ帰って来る?」


シャワーを浴び、帰り支度をしていると、フィーナから電話がかかってきた



「もう帰るところだよ。どうかしたよ」


「今日さ、エマから電話がかかって来てね」


「うん。何だって?」


「ロン君と結婚するんだって」


「は…?」


「できちゃった婚なんだって」


「…!!」


「それとね」


「ま、まだ何かあるのか?」


え、でき婚?

ロンとエマが?


頭が追い付かんぞ…



「私も…、その、出来たかも…」


「…ん?」


俺の思考は完全に止まった


戦場ではあり得ないことだった






騎士団員名簿


氏名:ラーズ・オーティル

人種:竜人

性別:男

騎士階級:正騎士 ←NEW!

所属:幻竜騎士団 ←NEW!


装備:

武器

 大剣1991

 シグノイア純正陸戦銃

 ヒノキの棒

防具

 魔属性装備ヴァヴェル

アクセサリー

 絆の腕輪

その他

 ホバーブーツ 

 竜族の呪印

使役対象

 外部稼働ユニット・データ2

 式神リィ

 竜牙兵アンデッド


技能:

サイキックと倉デバイスを使った高速アイテム術

暗殺術、格闘術、ドルグネル流剣槍術

1991を使ったフル機構攻撃

装具メメントモリ←new


習得技:

闘氣(オーラ)

風属性投射魔法

風属性特技(スキル)風の羽衣


資格:

フウマの里忍術中忍認定 

ゴーストハンター初級

バウンティハンター中級 ←NEW!

モンスターハンター中級

東玉流総合空手初段

ドルグネル流剣槍術二段

普通自動車免許


特性:

最近、闘氣(オーラ)に目覚めた外様騎士であり、闘氣(オーラ)が未熟

稀有な強化変異体であり、飛行能力を持つB+ランク

軍人から忍者という特殊戦闘員の経歴を持ち、数々の道具や兵器を活用する


特記事項:騎士団長の隠密騎士


強化変異体

完成変異体とナノマシンシステム、呪印と霊体が融合した特異固体



ロンとエマ 一章二十四話 ロンとエマ


一章完結です!

読んで頂きありがとうございます

感想、ブクマ評価、いいね、誤字報告、励みになっております!


連休なので、閑話を挟んで二章にそのまま突入します!

ですが、書き溜めがあまりできていないため、しばらくしたら投稿を止めます汗

一週間ほどで再開する予定ですのでよろしくお願いします

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― 新着の感想 ―
元々その覚悟もあってヤっていたのかは知らないが…ホントに出来てたら色々と悩む事が増えてしまうだろうなぁ。 母親になるフィーナからしたらもっと一緒にいる時間が欲しいから鍛錬の時間もこっちに割いてほしくな…
駆け足の第一章お疲れ様でした! ...え?でき...
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