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ダンジョン


 ダンジョン前に集合した生徒たちは不満そうだった。


「どうした? 楽しみにしてると思ってたけど、もしかしてこの授業って不評だったか?」


 学院長の授業カリキュラムは欠陥だったようだ。まあ、生徒のことを考えていないあのゴミのやることではあるが。

 しかし、そうではないようだった。


「先生! 昨日の説明は何ですか!?」


「説明は説明だろ。俺の情報じゃ足りなかったのか? それは悪かったとは思うが、暴動までやってたお前等が言えたことじゃないと思うぞ」


「いえ、まあ、それはそうですけど!」


 別の生徒もアイネに同意している。


「先生が突飛なことを何事もないように堂々と言ったのがそもそもの原因かと思います。大げさじゃないせいで何処か真に迫るものを感じますし、それにしてはことが大きすぎますし」


「せんせーが悪いですよ」


 どうやら俺が悪いようだった。


「それは悪かったな。でも人生なんてそんなもんだぞ。唐突に何かが起きて、だけどそれを警告するようなものは何もない。劇的な演出なんてものは劇場ぐらいなもんだ」


「それはそうかもしれませんけど!」


「てなわけだ。ここでグチグチ言っても仕方ないからな。他の生徒にも迷惑だ。さっさとダンジョンに入るぞ」


 と言うことでダンジョンのパーティ編成を組むことになった。


「お前たちは魔導士見習いしかいないから実践的なパーティは組めない。だから今回は変則的なパーティにさせてもらう。恐らく学院に在籍中の間は魔導士のみの変則パーティが中心になるだろうから、今のうちに慣れとけ」


 俺はクラスを二つに分けた。それでも1パーティが十人程度であるため、ダンジョンの攻略としては少し多いだろうか。このダンジョンの規模を知らないためどの程度が十分なのかは明瞭ではないが、全員が魔導士ならこのくらいが限界だろう。

 俺がアイネとルルの居るパーティを担当し、助手としてついてきてもらったサナにもう一つのパーティを任せることにした。一応、学院長が要注意だと言っていた生徒は俺の方に放り込んでいる。


「お前等準備はできたか?」


 生徒たちが首を縦に振る。色々と言いたいことがあったのだろうが、俺に何を言っても仕方がないと諦めたのだろう。それよりもダンジョン探索の欲が勝ったのかもしれない。


 ともあれ、ダンジョン探索が始まった。


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