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魔術師、異世界をソロで往く 帝国編  作者: 迷子のハッチ
第7章 終わりの始まり
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第63話・3 帝都脱出(3)

大使とカスミが最後まで帝都に残ってしまいました。

帝都からの脱出を試みます。

 何時もの様にナミに中継のため外にでてもらって、ついでに帝都の様子を調べてもらっています。


 中継で大使館へ連絡を入れます、大使館にはヴィラ大使が残っていました。

 バラン代理大使は昨日の内に既に帝都から出て西へとドワーフ30人を馬車5台で運んでいます。

 更に火球砲1門の計6台の馬車で移動している最中でしょう。


 ヴィラ大使もエルフ9人と一緒に直ぐにも帝都を後に西へ向かう予定です。

 既に挨拶なども済ませて大使館を出るだけだそうです。

 ヴィラ大使にバルドの一件を報告する前に出発してもらいます。

 報告は、音声画像魔道具が持ち運び出来るので、大使には馬車の中で報告を聞いてもらいます。

 ヴェラ大使が出てしまえば、大使館は備え付けの家具などを除けば空っぽになります。


 馬車が出たそうなので、大使に先ほどの件をナミを中継に報告します。

 バルドを付けて敵の塒を突き止めるつもりが、逆に見つかってしまい私が捕まってしまう失態を犯した事。

 仲間に助けられて逆にバルドを倒した事。

 馬車で一緒に移動していた帝国軍が一部始終を見ていた事や逃げる私達を新都(南地区)の町中まで追いかけてきたが巻いた事。


 などを大使に話すと、大使はしばらく黙って考え込んでいました。


 大使が聞いて来ます。

 「姫様、バルドは大砲の試射に立ち会うため演習場へ行っていたのですね」

 「はい、私はバルドがドワーフであった事から金属加工の得意な彼が大砲の制作担当だったと考えています」ナミが中継で答えます。

 「ただ、作っている場所を見ていないので大砲の作成にどこまで影響するのか分からないのです」

 「言えることは、新しく金属加工を必要とする物は作るのに時間が掛かるようになる、と言う点だけです」


 「分かった、後は姫様が帝都を脱出するだけです、警戒を常にして油断しないように行動してください、では失礼します」とヴェラ大使は話を終え、私は通信を切った。


 夜1時(午後6時)頃に大使より通信が入った。

 「姫様、門にスキル持ちや魔道具が大量に設置されています、全て姫様を見つけて捕まえるためと思われます、私どもは無事帝都を出ることが出来ました。まだ帝国は敵対的な対応はしてきていません、どうか御無事で」と言ってきた。

 「分かっています、心配しないで今夜にも帝都を出る手はずは出来てます、心配ぜずとも大丈夫よ」とナミの中継で返して通信を切って貰った。


 この通信は暗号化されて送受信されていますが、通信内容は分からずとも間違いなく魔波は帝国に感知されています。

 魔波は電波よりも更に直進性が強く、間に物質があっても透過してしまいます。

 魔波を遮れるのは魔力のある物だけです。

 電波と同じように魔波の強弱で方向が分かります。


 そのためナミに帝都中を動いてもらって通信を行い、私の位置を悟られないようにしています。

 大使もナミが私の代わりに通信に出て伝言で大使と話していると理解しています。

 私とナミの間での伝言のやり取りの方法は知らないでしょうけど。


 ナミが帰って来たので、帝都の警戒の程を聞いた。

 「お疲れ様ナミ」

 「食事を終わらせてからで良いから、帝都の状況を教えて」


 ナミは少し食べた後、ホットミルクを飲んで話始めた。

 「帝都の街角全てに衛兵が数人立って、通行人を監視しているでござる」

 「門は闇魔術の感知器や察知スキル持ちが複数配置されてるでござる」

 「近づけば見つかるは必至」

 「衛兵とは違うて、近衛か親衛隊と思しき軍人が宿改めや空き家など念入りに調べているでござる」

 「騎馬隊が複数町中の道を巡回してござる」

 「警戒は最大限にされていると見申す」


 「空は警戒していますか?」一番気になる逃走経路を聞きます。


 敵は空間把握持ちだと考えています、襲撃の距離の取り方が2km以上常に離れて見つからないようにしていましたから。

 そうすると敵の2km以内で飛空を使うと見つかる可能性が在ります。

 そして、見つかると攻撃されるでしょう、私は既に敵の仲間を3人殺しています。

 敵が手加減する事は無いでしょう、問答無用の必殺の攻撃が来るでしょう。

 敵は私が南地区に逃走して潜伏していることを知っています。


 後は賭けです、私が敵の空間把握内に居るか、居ないか、居ないか、居るか。

 夜7時(午前0時)に決行します。


 いよいよ時間です。

 ナミの答えは「分かり申さぬ」でした、街中で監視していても警ら中の衛兵か親衛隊かもしれません。


 夜7時(午前0時)帝都より脱出開始です。

 何時ものように飛空服をきて飛空で上がる前に念のため聖域の結界を体に沿わせて厳重に掛けます。

 では、飛空で空に浮かびます、上昇していきます。


 空間把握で警戒していますしレタも厳重にチェックしています。

 50m、100m、今日は飛空服の展開は無しで更に上昇します。

 

「あっ」魔力の発動を感知しました、1km以上先の通りに敵です。

 敵の魔剣が振られ、斬撃の魔力が付加された衝撃波が来ます。


 私は反射的にイオン粒子線を敵に向かって行使しています、私の方が後から打ったのですが先に敵に届くでしょう、しかし敵の衝撃波も早い、槍を構えて魔力の乗った衝撃波を迎え撃ちます。


 1km先で轟音がしました、浅い角度で私の攻撃が入ったのでしょう。

 私の攻撃が敵に届くとほぼ同時に敵の攻撃が私を襲います、槍で払います、槍が衝撃で弾かれてしまいました。


 私に襲い掛かった攻撃が足から腰へ掛けて打ち付けてきます。

 「ぐっ あう!」痛いです、聖域の結界を抜かれました。


 かろうじてボディースーツの聖域が私を守ってくれました。

 でもミスリルを切りさいて、さらに革の表面が切れています、ここまで届いたのです。


 飛空を使って更に高く、帝都より離れる様に飛空します。

 もう空間把握の範囲を出ました、敵がどうなったか分かりませんが手ごたえはありました。


 もう飛空服の展開をしても大丈夫でしょう。

 向かい風を受けて更に高く舞い上がります。


 上空は氷点下以下の温度です、翼が氷で覆われない内に早く遠くへ移動しましょう。


 敵に攻撃が当たったのか分かりませんが、敵の攻撃は私を殺せる力を十分持っていました。

 今日の戦いは私の負けのようです、しかし私は帝都を出ると言う目的を成功させました、勝負には勝てたようです。


カスミとアルベルトの直接対決は、結果この様になりました。

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