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魔術師、異世界をソロで往く 帝国編  作者: 迷子のハッチ
第3章 初心者ダンジョン
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第12話 アクアラの町(3)

買い物を通してこの世界を理解し始めたカスミ。

 市場でお買い物です。

 最初に雑貨屋で袋を買います、入れ物が無いと豆なんか手に持てませんから。

 一袋銅貨1枚で20枚、スーパーのレジ袋ぐらいの大きさで、口を縛る紐付きです。


 乾物屋のようなお店があったので、思い切って入ってみます。

「お邪魔します」と声を掛けながら、テントの店に入ります。


 お店のおばちゃんが。

「いらっしゃい!」と威勢よく声を掛けてくれたので、少し安心しました。


 店のテント前から奥まで大袋が並ぶ中に、見たことがある乾燥豆と赤い切干大根もどきがあるのを見つけました。

 袋の前まで行き、袋に値札が刺してあるので見てみると、豆は『一枡1銅貨』赤いのは『一枡2銅貨』です。


 枡と書いてあるので、探すとお店のおばちゃんが手に持っていました。


 「おばちゃん、これとこれこの袋に入るほど欲しいのだけど」と、乾燥豆と赤い切干大根もどきを指さし、袋4枚を出す。


 「干し緑豆と赤ニンジンの切り干しだね」と枡を手に持ち先ず緑豆から袋へ入れて行きます。

 緑豆の山に枡を豪快に突っ込み、枡を満杯にして片手で摺り切りにして袋へいれる。

 2回目で袋が満杯近くになったので。もう一つの袋を用意する。


 同じことをもう一回行って、

 「次は赤ニンジンだね」と私に確認してきた。

 私が「はい、そうです」と言うと直ぐ空いた枡に、片手で干しニンジンを掴み枡に入れる。


 おおよそ枡から少し盛り上がるぐらいで、袋へ入れてもう一度同じことを繰り返す。

 やはり2回で袋が満杯近くなったので、最後の袋を出して入れる。


 「一袋に2回入ったから、銅貨4枚と銅貨8枚の計銅貨12枚だよ。」と袋を片手にまとめて持ちながら言った。


 私が銅貨を12枚数えて渡すと、おばちゃんは銅貨を右手で受け取り、銅貨を確認すると私に袋を渡して、

 「確かに銅貨12枚受け取ったよ、お買い上げありがとうございます。」と言ってくれた。


 私も「ありがとう。」と返すと店を出た。


 袋4つを右手に持つと、マントの中に袋ごと手を入れて、左のベルトポーチへ仕舞う。

 左のベルトポーチへは袋を入れやすくするために、留め金を外していたの。

 結構重さがあったけど入れてしまえば重さは無くなるから。


 最初のお買い物がうまく行ったので、自信が出てきたわ。


 店を見ながら必要なものを物色していく。


 やがて太陽トマトと言う干しトマトを2袋で銅貨8枚。

 衾付きのライ麦を5袋で銅貨20枚。

 ほうれん草の様な干し野菜と干しブドウを袋1枚づつで、銅貨6枚。

 干し肉が6袋で銅貨18銅貨、総計銅貨84枚。

 残りは3銅貨と鐚銭3枚となったわ。


 内容的に1銅貨100円ぐらいの購買力があると思います。


 一応準精密把握(半径半キュビテ15㎝)で、おかしな物がないか調べているので、石や病気に掛かった物や虫の入った物は無いけど、虫やネズミに齧られたりした物はあるかも知れない。

 変だと感じた物は買わないか、避けて別の袋か別のお店で買うようにしたから。


 買い物を終えて、全て左のベルトポーチへ入れ終えて、金具を止める。

 そろそろ昼の6時(12時)になるころです。

 お腹も減って我慢できなくなってきたことだし、町を出てお昼をつくることにしましょう。


 町に入ってきたのは、東門から。

 今度は畑の広がる方の南門から出ることにする。

 この町は東西と南に門があって、北が川湊で高い塔や大きなお屋敷みたいなのがある。

 市場が町の中心で全ての門と川湊へ大通りが通っていて、とても分かりやすい構造になっている。


 南門を通って郊外へ出る。

 しばらく歩くと畑が続く様になって、その畑の端に丘になった場所があり、草地になっていた。


 ここにテントを張ることにして、整地の魔術で整地して広場を作る。

 次にテントを出すと魔力を込める。

 テントが展開し、四隅をペグで止めると今回はテントの中にトイレを作る。

 竈はテントの前に作り鉄鍋に水を入れて蓋をして置く。


 周りに薪になる物が無いので、竈の火は魔術で出してみる。


 左のベルトポーチからいろいろ食料が入った袋を出して、食事を作ります。


 鍋に入れたのは、干し肉(1枚の1/4を小さく削って入れる)、

 緑豆(干しているのでそのまま片手で一握り入れる)、

 干しニンジン(一つまみ入れる)、

 干し野菜(これも一つまみ入れる)。

 (おいしくなぁれ by妹)


 ライ麦は土魔術と風魔術の混合魔術で、砥石を上下に作って回転させ、研ぐように外皮と固い皮を削った。

 削りカスは風で吸引しテントの外へ。

 そうして麦粒にして鍋へ入れる(片手に一杯ぐらい)。


 火の魔術を竈へ出し続けること1コル(15分)ぐつぐつと良い匂いがしてきたので蓋を開けて見る。

 麦粒が入ったからか雑炊が出来た。


 いただきます。(今回はおいしくできました by妹)


 広口のカップにスプーンで食べる。

 塩分控えめで、麦粒は煮えているけど硬めに炊けてます。

 豆とニンジンとほうれん草が良いアクセントになってて、干し肉からのおいしさと合わさって、麦粒と良く合います。

 (今回は成功かな by大姉)


 食事の後、干しブドウをおやつに食べる。

 鍋とカップとスプーンを洗い、洗い水をトイレへ処分する。


 左のベルトポーチが一杯になってきたので中身を整理する。

 今回買った食料品などは整理して神域の部屋のウエストバックに入れます。


 左のベルトポーチには槍と財布(金貨はウエストバックなので、銀貨32枚と銅貨3枚と鐚銭3枚)、鉄鍋(木蓋付)とナイフとフォーク、スプーンを1組、皿とカップ各1個に洗面道具とタオル、布を入れる。


 神域への扉を消し、空間把握で回りを確認、トイレへ。

 生活魔術さまさま。


 装備を再度点検して、装備する。

 槍は左のポシェットへ入れたまま。両手は開ける。


 テントの入り口の枠に魔力を入れると、ペグが外れてテントが畳まれる。

 テントを左のポーチに入れる。

 トイレが残っているので、整地の魔術で整地する。


 聖域の吸収能力しだいだけど、炊事もトイレも聖域に作った方が良さそう。


 これなら町で宿を取って、宿の部屋で聖域を出せば一々郊外まで来なくてもよさそうね。


 ダンジョンへ行くならダンジョンの中で聖域を出せば、宿代も要らないし食料が持つ間ダンジョンに籠っていられるわ。


 時間は昼の9時(14時)になったころ。傭兵ギルドへそろそろ行く時間ね。


カスミの冒険はダンジョンへと向かうようです。

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