序章
ゲームでやってたら頭に浮かんだ。
少女は走っていた。
「ハァっハァっ」
ただ何かに追いかけられているのか涙を流しながら逃げていた。
「助けて!」
少女はそう言って涙を流しながら逃げていた。
「キルルルルルルル!」
少女の前に紫色にサーベルを持った複数の人形の魔物キトトが少女を囲んだ。
「やめて、来ないで!」
少女はそう言って涙目になりながら泣いていた。
「キトトトト!」
キトトはサーベルで少女を刺し殺そうとした。
だが。
グシャっ。
何かがキトトの一体の体を掴み紫色の煙のように消滅した。
「貴女は?」
少女はじっと女性を見た。
黒い髪に赤い瞳の女性はじっと少女を見ていた。
「さぁ、いただくとしようか」
そう言って女性の片腕は禍々しい赤と黒が混ざりあった巨大な腕になっていた。
その姿はまさに魔獣の頭の様な形をしていた。
「死神の狼の餌になるのはお前らだ!」
そう言って女性は走り出してキトトを喰らい始めた。
魔獣の頭をした腕はキトトをバキバキと骨や血や肉を喰いながら全てを喰らい尽くした。
「ふぅ、もう大丈夫だよ」
女性はそう言って無表情で少女に魔獣になっていない方の手を差し出した。
「貴女は誰ですか?」
少女はそう言って女性に聞いた。
「私?私は・・・」
女性はいきなり少女を見て悲しげな顔をしていた。
「私はね、カガリっていいます」
カガリはそう言って頭を下げた。
どっさ。
するといきなりセリアは意識を失い倒れた。
「お姉さん?」
カガリは女性の体を揺すった。
だが女性は動かなかった。
カガリは女性を背負って家まで運んだ。
1人の女性と小さな少女が出会い新たな伝説の1ページが始まった瞬間であった。
昔から書いてみたかった。