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新世界  作者: 三越寛仁
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パーティークエスト -インプの洞窟-

スターライント王国領—————

はじまりの草原


俺たちはインプの洞窟へと向かって、はじまりの草原を歩いている。

戦闘を歩くのはドン。

その後ろにエミリアが続く。

俺の横にはレナが歩いてる。


『また一緒にラインと戦えるのね』レナが話しかけてきた。

『あぁ、今度は俺がレナよりもインプを倒すよ』

『まぁ。それは頼もしいことね』

『えっなになにー?あなた達って付き合ってるのーっ?』エミリアが突然話に入ってきた。

『ま、まさかっ』レナは気まずそうだ。

『あはははは。何顔赤くなってんのっ!レナちゃんったら可愛いなぁー!あははははっ。でも、ラインってカッコいいよね!きれいな金髪でスラっとしてるしー』エミリアがまじまじとラインを見てくる。

『な、なんだよ』

『あんた彼女とかいないのー?』

『いねーよ』

『だってーレナちゃーんっ⭐︎』

『敵だっ!!』ドンが叫んだ。


大きな牛が俺たち目掛けて突っ込んでくる。

『任っかせてー!』弓を素早く二本放った。

矢は大きな牛の足に直撃し、牛の動きが鈍化した。

【ウインド】レナから風の刃が大きな牛目掛けて飛んでいく。

『オオオラアアアアアアァァァッッ』ドンはハルバートを振りかぶり、大きな牛の頭に直撃した。

大きな牛を倒した。


『ハッハッハッハ。やるじゃねーかお前たち!ドン様の足を引っ張らないようで安心したぞっ!』

『当ったり前じゃーんっ⭐︎』


大きな牛を倒したあとは特に戦闘は起きずに、無事インプの洞窟に辿り着いた。


ドンはインプの洞窟を覗いた。

『暗いなぁここは。何も見えねーぜ』

俺は手のひらに炎を出し、松明に灯をつけた。

『おぉーラインやるじゃねーか』

俺たちは湿っぽい洞窟を進んだ。


コウモリの大群が襲いかかってきた。

ドンはハルバートを振り回す。

コウモリは攻撃を身軽にかわし、散り散りになって、洞窟内を飛び回る。

俺も刀を抜いて斬りかかるが、どんどん湧いて出てくるコウモリたちにはキリがない。

【ウインド】強烈な突風が吹き荒れ、コウモリたちを一網打尽にし、地面に叩き落とした。

『おぅ、お姉ちゃん助かるぜ』

『さぁ行きましょう』レナは颯爽と言った。


『しっかしなんだぁー。俺はこうゆう狭くてジメジメしたところは大っ嫌いだぜ。さっさとインプどもを叩きのめして町に帰ろうぜ!ハッハッハッハ』

『わかるー!私もこの不気味な雰囲気は苦手ー。汗もかいちゃっし早くシャワー浴びたーい』

『待て、あそこにインプたちがいるぞ』俺は指さした。

全員が足を止めてインプたちを観察した。


インプの群れはグルグルと魔法陣の円を描くように同じ方向に回り続けている。時々なにかのタイミングで短い両手を挙げて、お祈りをしているみたいだ。

その瞬間、魔法陣はひかり、新たなインプが生まれた。インプの群れはどんどん増えていく。


『おい、奥を見てみろ。大きなインプがいるぞ』

『あれは儀式魔術をしているのね。早くあの親玉を倒さないと、どんどんインプを生み出すわね』

『よし、あの親玉インプを倒そう』


『うおおおおおりゃゃゃああ』ドンはインプの円陣に向かってハルバートを叩きつけた。

何匹かのインプはクリーンヒットしたみたいだ。

インプの群れは俺たちに気付き、キィーキィー喚いている。

親玉インプは振り返り、ラインに向かって炎の魔法を放ってきた。俺は炎を刀で払い除けたが、残り火が地面の上で燃えている。

『おい、ライン!一旦、その親玉はおめーに任せた。俺たちは雑魚をやっておく』ドンが叫んだ。


親玉インプまた炎の魔法をラインに放ってくる。

ラインは炎を払い除けながら親玉インプとの距離を詰める。【二連突き】素早く突きの連打を放つが、親玉インプは左右にかわす。すかさず回し蹴りを親玉インプの脇腹にいれた。

親玉インプは横にぶっ飛んだが、空中でくるっと一回転し、受け身を取った。

『ギィギィギーーーッッ』親玉インプが怒りの雄叫びをあげる。

インプが俺の左右に突然現れ、両腕を掴みかかってきた。その隙に親玉インプは炎の魔法を放ってきた。

身動きがとれない。俺は両腕のインプたちを振りほどこうとしている間に、炎の魔法を全身に浴びた。


二本の弓矢がラインの両腕にしがみつくインプの頭に直撃した。

『ラインー!大丈夫?』エミリアが駆け寄った。

『あぁ。助かった』

エミリアは素早く親玉インプに向かって三本の弓矢を放った。親玉インプは持っている杖で矢を全ていなした。

『あぁん。あいつ強いねっ!』エミリアが言った。


【ヒール】ラインの体力は回復した。

『インプの群れは片付いたわ』レナが回復してくれた。

『さぁ、本番と行きますかぁぁっ!』ドンが親玉インプに飛びかかる。

親玉インプはサラッとドンの攻撃をかわし、ドンに炎の魔法を放つ。ドンは炎の魔法をモロに受けるも、攻撃をやめずハルバートを果敢にも振り回し続ける。

レナは【ヒール】をドンに放ち、回復する。

エミリアは親玉インプがドンの攻撃を避けるタイミングを見て放った【スタンショット】は親玉インプの膝に直撃する。親達インプは動けない。

『ナイスだぜ!嬢ちゃん!』ドンはハルバートで親玉インプを叩きつけた。

その反動で親玉インプは宙を舞った。

ラインは手のひらに炎を纏い、宙を舞っている親玉インプを掴み、地面に叩きつけた。

親玉インプは倒れ、消滅した。


『うおおおおおおおお!!倒したぜーっ!』

『やったー⭐︎やったぁーっ⭐︎』エミリアは飛び跳ねて喜ぶ。

『すごいわライン』レナは近寄って俺を回復してくれた。『ありがとう』


『見て見てーっ!親玉インプがアイテムを落としてるよ⭐︎』エミリアが指差す。

キラキラと小さく輝く物を見つけた。

俺はそれを手に取ってみた。

アイテム説明欄には、赤い指環:炎の効果を増大させる力があると書かれている。

『あなたがもらったら?』レナが言った。

『おう!それはお前が持っていけ!』

『ライン大活躍だったもんねーっ』

俺はお礼を言って、紅い指環を左手の小指に装備した。


『よーしお疲れさん!じゃあ町に帰るとしますかー!』

『そうね』

『おぉう⭐︎』


俺たちの初めてのパーティークエストは大成功で終わった。

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