パーティー結成
『ラインさーん』
コンコン
『ラインさぁぁーん』
コンコンコンっ
部屋をノックする音。
俺は扉を開ける。
目の前には宿主が立っていた。
『何事ですか?』
『お休みだったところ、すみません。王宮の兵士長さんがラインさんに面会したいとのことでして...。兵士長さんは別室で待機してますので、お会いしてもらえませんか?』
ラインはOKと答え、顔を洗って、ライダースジャケットを羽織った。
宿主に案内され、兵士長が待機している別室へと向かった。
部屋に入るとレナと他の冒険者2名が席に座っていた。
俺は空いている席に腰かけた。
『これで全員揃ったようだね。みなさんはじめまして。私スターライント王国の兵士長を務めておりますミュリッヒと申します。あなた方に折り入ってお話がありまして』
『何でしょうか?』レナが返した。
『まずはお礼から申し上げます。先日のインプ襲撃事件の際、あなた方の活躍をお聞きしております。町を守っていただき、本当にありがとうございました。そこで、みなさんの実力を見越してなのですが、一つお願いしたいことがございまして...』
『もったいぶらずに先言えっつーの』屈強な男冒険者が急かした。足と腕を組み態度が大きい。
ミュリッヒ兵士長は苦笑いしながら続けた。
『ここから西にあるはじまりの草原の最西にインプたちが巣食う洞窟があると報告を受けましてな。あなた方にその洞窟を一掃していただきたいと思っています』
『あのー質問なんですけどー、なんで兵士さんたちが行かないんですかー?』元気な女冒険者が聞いた。
『我々兵士たちは、人手不足な上に他の任務に出払っていまして...』
『報酬は?』屈強な男冒険者。
『一人5,000ゴールドでどうでしょうか?』
『よし乗ったぁぁ!』屈強な男冒険者
『やります!やります!』元気な女冒険者
『行きましょう』レナ
ラインは頷いた。
『それでは、四人でインプを一掃してきてください』
ミュリッヒ兵士長は立ち上がり、頭を下げた。
『よーし、ちょっと集まれおまえら』屈強な男冒険者が言った。
冒険者たちは集まった。
『俺たち四人パーティーでの任務だ。仲良く自己紹介といこうぜっ!まずは俺からだ。俺の名前はドン。武器はハルバート。こいつは破壊力抜群だぜぇ!賢者の石はほとんど使えねぇ。ハッハッハッハ』
『じゃあ、次私ねっ!私の名前はエミリア。弓使いよ。賢者の石は水ね!見てのとーり元気が取り柄でーすっ!みんな仲良くしてねー⭐︎』
『私はレナ。片手剣と回復魔法を使えるわ。よろしく』
『俺の名前はライン。武器は刀で、賢者の石は火だ』
『よーし!そうと決まればさっさとインプを倒しに行きやすか!』
『レッツゴー⭐︎』
こうして俺たちは初のパーティーでクエストを行うことになる。