表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新世界  作者: 三越寛仁
12/14

ドクリムスとの戦い

深緑の森を南に進めば進むほど、森は徐々に腐敗している。木々は枯れ、倒れている。

『ドクリムスを早く倒さなければ…』セレナは唇を噛む。

『ドクリムスはどんなモンスターなんだ?』

『化け物よ。体はとにかく大きく、およそ3mくらい。だけど、とても俊敏で鋭利な爪で木々をも切り裂くの。

そして、何といっても、ドクリムスが出す胃酸は猛毒で、身体に浴びてしまうと溶けてしまうわ。それで同胞は何人もの命を…』

そんな凶暴なモンスターがなぜ突然現れたのだろうか。


『いたわ。あそこよ』セレナは指差した。

俺は目を凝らして見てみるとそこには大きなクマのようなモンスターが寝転んでいる。

木々は毒に汚染され枯れ果てている。

さっきまで青々とした森林が嘘のようだった。



『寝ているわね。今なら先制攻撃のチャンスよ。ここら辺はもう森が枯れちゃっているから炎を使っても大丈夫そうね』セレナは弓矢に火の魔法を宿した。

炎の矢を三連放ち、ドクリムスの太ももに命中した。

ドクリムスはけたたましい雄叫びを上げる。

耳が引きちぎれそうなくらい爆音だ。


俺はドクリムスに向かって、全速力で走り込んだ。

その間にも、セレナの炎の矢は何本もドクリムスに命中する。ドクリムスは立ち上がり、ぐるぐると周り出し、風圧で火を消し去った。

俺は【二連突き】を放った。

ドクリムスの硬い皮膚は刀を弾き、そのまま俺に向かって突進してくる。

俺は刀を切り上げたが、ドクリムスの硬い皮膚を切り裂くくとは出来ない。

ドクリムスの突進が直撃し、俺は宙に吹き飛ばされた。

地面に叩きつけられた俺はダメージを負った。


こいつは強い。スピードにパワーが桁違いだ。

それに強靭な皮膚で防御力が半端ない。


『ライン、火よ!炎を貴方の刀に宿すのよ』セレナが叫ぶ。

確かにセレナの炎の矢はドクリムスは嫌っているようだ。

俺は左手に炎を発動させ、刀をなぞった。

【エンチャント・炎】速刀の刀身が激しく燃え盛る。

俺は燃え盛る炎の刀でドクリムスに斬りかかった。

ドクリムスに直撃し、ドクリムスはのけぞった。

すかさず俺は何度もドクリムスを斬りつけた。

ドクリムスはのたうち周り、毒の液を宙に巻いた。

毒の液が雨のように降りかかってくる。

俺は素早く液にかからぬように退避した。

毒の液が降り注いだ地面を見てみると、腐敗している。


ドクリムスは立ち上がり、大きく右腕を振りかぶった。

俺はドクリムスの爪を刀で受け止めたが、パワーが圧倒的で吹き飛ばされた。

倒れた俺をドクリムスは追い討ちをかけるように突進してくる。

セレナが弓矢を数本放ち威嚇するが、ドクリムスは俺に体当たりしてくる。

俺は炎を纏った刀を上に上げ、ゴルフのように素早くスイングした。【炎波】刀が地面に触れた瞬間、強大な波がドクリムスを襲った。ドクリムスは大の字に転がった。俺はドクリムスの腕に刀を突き刺した。

切っ先に渾身の力を込めて炎を宿す。

ドクリムスにダメージは与えてるもののドクリムスは消滅しない。何度も何度も無我夢中で炎の魔法を唱えた。


このままではまた魔法の使いすぎで、フラフラになってしまう。俺の体力が底をつきかけた時、『ライーン!危なーい!!』声の方を振り向くとセレナが俺に向かって飛び込んでくる。俺はセレナに突き飛ばされ、後ろにぶっ飛んだ。空を見上げながら飛ばされた俺は大量の毒の液がセレナに降り注ぐのを見た。


セレナは跡形もなく消滅した。

『ああああああああぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁ』

俺は叫んだ。抑えきれないほどの怒りが込み上げてくる。俺はドクリムスに向かって、左手をかざし、怒りの感情に任せて【火炎連打】を放った。火炎の五月雨がドクリムスに何十発も襲いかかり、ドクリムスが消滅した。

俺はマジックパワーを使い果たし、その場に倒れた。

辺りは真っ赤な炎に包まれ、燃えている。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ