深緑の森
俺はくたくたに眠っていた。
目覚めると昨日の疲労が嘘のように回復していた。
自分の戦闘力を確認してみる。
名前:ライン
レベル:7
戦闘力:3,000
力:9
敏捷:9
体力:7
精神:2
装備
武器:速刀
賢者の石:火
アクセサリー:紅い指環
中々いい感じに戦闘力が上がっているな。
基本ステータス以外にも詳細なステータスを上げていく必要がある。
特に昨日のローイの跳躍力は異常だ。
俺も跳躍力を鍛えよう。ジャンプ1,000回だ。
俺は無心にその場でジャンプをした。
数百階を超えた頃、ふわーんと身体が宙に浮く感覚があった。俺の跳躍力が伸びている実感がある。
高く高く上へと飛ぶイメージをしながらジャンプを続けた。
およそ1,000回を超えた頃、俺はベッドに倒れ込んだ。
身体は大量の汗と息遣いが荒くなっている。
思っていたよりも遥かにジャンプ1,000回はきつい。
呼吸が整うまでベッドに横になった。
俺はもっと強くなりたい。
シャワーを浴びて、身支度を整えた。
今日ははじまりの草原よりもさらに奥へ行ってみようと思った。
はじまりの草原に着くと日差しは眩しく、ちらほらと冒険者たちがレベリングを行なっている。
俺は冒険者たちを横目にはじまりの草原を南へ南へと駆け抜けた。途中、突然襲ってくるモンスターに何度か遭遇したが、難なく倒すことが出来た。
その度に自分自身の成長を感じることが出来た。
草原を超えると、目の前には緑の木々が生い茂る森が広がった。現在地を確認すると深緑の森と表示されている。俺は深緑の森を進んだ。
森の中は、小鳥の囀りや虫の鳴き声など、自然の音が聞こえ、空気は綺麗でひんやりとしていて過ごしやすい。
ある程度、森を進んだところに巨大なカブトムシの生息地を発見した。
俺は巨大カブトムシと戦うことにした。
巨大カブトムシに向かって斬りかかった。
巨大カブトムシはツノで刀を受け止めた。
俺はツノを斬り落とそうにも、敵の力が強く斬り落とすことが出来ない。
そのまま鍔迫り合いをしていると、巨大カブトムシは低く重心を落とし、一気に俺に向かって体当たりをしてきた。俺の身体は勢いよく吹き飛び、木に叩きつけられそうだ。
吹き飛ばされる中、俺はなんとか空中でバランスを整え、木に両足を着地させた。
そのまま木を踏ん張り、バネのように伸びて、一気に巨大カブトムシに向かって飛んだ。
カブトムシのツノを避け、眉間に刀を突き刺さした。
巨大カブトムシは急所に当たり、消滅した。
はぁはぁ。息遣いが荒い。
今まで戦ってきたモンスターとはレベルが違う。
後ろから突然、タックルを受けた。
俺は地面に転がり込んだ。
振り返ると巨大カブトムシが俺に向かって、突っ込んでくる。俺は咄嗟に左手に炎を宿し、巨大カブトムシのツノを掴んだ。
その瞬間、俺の左手は弓矢で射抜かれた。