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食文化が未開で…… マッシュルーム騒動

 “騒動”って言っても、ごく私的な話。


 若い方からすれば、信じられないマヌケなことなんですが。



 ボクが子どもの頃なんて、世の中に物や情報が溢れてるとは言えませんでした。

 当時は、日本の経済が上向きつつある途中、各家庭もようやく充実、安定を始めた頃。

 外食、それも家族での外食なんて月に1度どころか、年に数度のイベントに近い。

 ファミレスに身近なイメージを持っていた人は、限られていたんじゃないかと思います。


 子どもも、親でさえ、ごく普通の食材を知らなかったんじゃないのかな?

 子どもは、学校給食で新しい出会いをしていた時代。



 例えばマッシュルーム。


 ボクは今の一般的な家庭の食卓を知りませんが、家庭料理では あたりまえに出てくる食材なのでしょうか?


 ボクは知りませんでしたね。

 家庭で出てきたことは無かった。


 初めての出会いは低学年での学校給食。

 ポークシチューと紹介されてたホワイトシチューでした。

 そのシチューの具の1つとして。



 ボクは給食が楽しみな子どもで、メニューにはあらかじめ目を通す子どもでした。

 小さいなりに“ポーク”が“豚”だとは察していました。

 でも、一般常識的な食材知識はない。

 そんな偏った知識の中で、ボクはポークシチューを目の前に、生まれて初めてのマッシュルームを目の前に何を考えたか……。



「これは……豚のチ○チ○をタマタマごと切り落として、薄くスライスしたものに違いない……」


  (爆笑)



 いや、信じられないでしょ?

 このスットコどっこいでマヌケな話は、マジのエピソードです。

 低学年ですもの。

 出会ったことが無かったんですもの。

 そしてね、もう1つ、変な“偶然”が重なったんです。



 たまたまね、たまたま、いつも観ていた料理番組で、ちょっと変わった企画があったんですよ。

 世界のビックリ(今で言うゲテモノ)料理のご紹介。


 熊の手やらアシカのチ○チ○やら、そんなものが幾つも紹介されました。

 そのインパクトの余韻が残ってる頃でした。


 ちなみにボクがシイタケもエノキも嫌いだったせいもあって、ボクの家庭の食卓にキノコが出てくることはありませんでした。

 マツタケが出るような裕福な家庭でもない。


 それに落ち着いて考えてみてください。

 キノコ類で、あんな切り方をする食材って、マツタケかマッシュルームぐらいじゃないですか?

 キノコだとは微塵みじんも想像しませんでした、



 ボクは食べれませんでしたね。


 いや、1度は口に入れました。

 で、あのクニクニとした食感でしょ?

「あ、あ、あ、チ○チ○って こんな感じなんだ……」って吐き出してしまいました。


 そして、残し続けましたね。


 真実を知ったのは……いつ頃でしょう?

 感動は無かったです。

 せいぜい、牛乳や水と一緒に飲み込むテクニックを修得したぐらいなことでしょうか?

 だいたい、「アホや」と苛立ってました。

「こんな美味くもなんとも無いものを、何のために入れてるんだろう?」と。


 洋風の食べ物をお店で食べる時は、まず、マッシュルームが入っている料理かを、さりげなくチェック。


 だから、グラタンの美味さを知ったのは、十代になってから……じゃないかなぁ……。

 ピザはマッシュルームの入っていないモノだけ食べてましたね。



 まあ、“知らない”って怖いねぇ、マヌケだねぇ、という食材の思い出でした。



 今でも料理にマッシュルームを入れる人の感性は、あまり信用できませんけど。

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