ぼくのママは頭痛持ち、僕のパパは腰痛持ち。
ぼくの名前は、佐藤 睦月
みんなには、むっちゃんって呼ばれているんだよ!
それとね! ぼくもお兄ちゃんになったんだ!
ぼくに弟ができたんだよ!
でも、お兄ちゃんになったのにぼくは、ワガママで直ぐに駄々をこねる。
パパもママもぼくの事だけでも大変なんだよ!
▽
それと、ぼくのママは頭痛持ちなんだ!
『ねえねえ! ママ! ママ!』
『むっちゃん! ごめんね! ママ、少し頭が痛いの! だから、少しだけ
静かにしてくれるかな、、、?』
『イヤだ~イヤだ! ママ! ぼくと一緒に遊んでくれなきゃ~イヤだよ!』
『むっちゃん! ほんの少しだけでいいの! “シー” して!』
『イヤ! イヤ! ママ、ぼくと遊んでよ~~~!』
『・・・もぉ! 分かったわよ、』
『やったーーー! ママ、ありがとうー!』
『・・・・・・』
この時、ママの機嫌が悪かったと思うのだけど...。
ぼくは、まったく気にしていなかったんだよ。
▽
そして、、、。
ママと夕飯の準備をしていると、、、?
パパがお家に帰って来たんだよ、、、!
ぼくは、パパのところに行ってこう言ったんだ!
『ねえねえ、パパ! 高い高いして~!』
『ごめんな、むっちゃん! パパ、少し疲れて腰が痛いんだよ!
だからまた今度ね!』
『イヤだ~! イヤだ~! 今がいい! 今、高い高いしてよ~パパ!』
『本当に、済まないと思ってる! パパの腰の調子がいい時に、高いい高い!
しような!』
『そんなの待てないよ! してくれるまで、ずっとぼくココで待ってる!』
『・・・分かったよ、じゃあ、高い高いするか!』
『うん!』
パパは、腰を抑えながら痛そうな顔をしてぼくを高い高いしてくれたんだよ!
パパの腰は限界だったみたいで、、、。
ぼくを高い高いした後、そのまま倒れ込んでしまったんだ!
ぼくは、そんなのお構いなしに! パパの背中に乗ったりしていたんだよ!
パパが、本気で怒ってる事も知らずにね!
*
それから、数ヶ月後、、、。
パパとママは、病院に入院する事になったんだ!
ぼくは、ママの方のおじいちゃんとおばあちゃんに預けられて。
ぼくは、おじいちゃんに聞いたんだ!
『パパとママは、、、?』
『今、入院しているよ!』
『いつになったら、、、? ぼく、お家に帰れるの?』
『うーん? いつかな? 二人が退院するまでだよ!』
『どれぐらい?』
『2週間ぐらいじゃないか?』
『えぇーーえええ!!! イヤだ! イヤだ! お家に帰りたいよ~!』
『うん? ひょっとしたら、、、? むっちゃんのせいで! パパとママは
病気になっちゃったんじゃないのか?』
『・・・えぇ!?』
『むっちゃん! パパとママをお家で困らせてないか?』
『・・・ううん。』
『ワガママ言って! 駄々こねて! お兄ちゃんになったのに、、、。』
『・・・・・・』
『じゃあ! おじいちゃんがそんなむっちゃんの悪いところを直してやる!』
『えぇ!? おじいちゃんが、、、!?』
『そうだ! 俺がな!』
『まあまあ~そんなに、むっちゃんを怖がらせないでくださいよ~!
お願いしますよ~おじいさん!』
『分かってる! 分かってるよ、おばあさん!』
*
ぼくは、パパとママが入院している2週間は、、、?
おじいちゃんの言われた通りに、ワガママも言わず駄々もこねず頑張ったんだよ!
早く、パパとママと一緒にお家に帰りたかったから...。
晩ご飯に出された料理も、最初は少しワガママを言ったんだけど、、、。
『ぼく、ピーマンとニンジンとナスとグリンピースもキライ!』
『そうか! じゃあ、ご飯を食べなくていい! もう、自分の部屋に行きなさい!』
『えぇ!? イヤだ! イヤだ! お腹が空いたよ~ハンバーグが食べたい!
オムライスがぼくは食べたいんだ! 煮物ばっかりぼくは、こんなものを食べたく
ないんだ!!!』
『じゃあ! もう、食べるな! 箸を置きなさい!!!』
『・・・おじいさん、』
『うるさい! 食べたくないなら、無理に食べなくていい! 部屋に行きなさい!』
ここで、ぼくは泣き出してしまったんだ!
【エーーーーン! エーーーーーン!】
おじいちゃんは、頑固な人だからぼくを許してくれなかったけど、、、。
ぼくが、ほとんど晩ご飯を食べずに部屋に行ったのを見たおばあちゃんがぼくの
為に、後からおにぎりを2つ作って持って来てくれたんだよ!
【コンコン】
『むっちゃん! 入るわよ!』
ぼくは、落ち込んで体育座りで泣いていたんだ!
それを見た、おばあちゃんがね!
『むっちゃん! ごめんね、おじいさんも本心で言った訳じゃないのよ!
ただ、ワガママはよくないわね! 何でも食べてみないと分からないでしょ!
それに、むっちゃんもお兄ちゃんになったんだしね!』
『・・・ううん。』
『明日の朝、むっちゃんからおじいちゃんにごめんなさいしてね!』
『・・・ううん。』
*
ぼくは次の朝、おじいちゃんに素直にごめんなさいしたら!
おじいちゃんも、、、『昨日は言い過ぎた! むっちゃん、ごめんよ!』
って言ってくれたんだよ!
この時、ぼくの中で何かが変わったのが分かったんだ!
・・・そしてね!
2週間が経って、ぼくはパパとママとぼくの弟と一緒にお家に帰ったんだよ。
パパもママも、僕の変化に直ぐに気づいたらしいく!
『むっちゃん! なんだか? 顔つきが変わったわね!』
『そうだな! 少しお兄ちゃんになったのかな?』
『・・・そうかな?』
ぼくは、おじいちゃんとおばあちゃんと離れてからすっかり変わったんだよ!
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『お母さん! むっちゃんに何かしたの? あの子、ワガママも駄々もこねな
いのよ! お兄ちゃんに目覚めたのかしらね?』
『それは! おじいさんのせいね!』
『・・・えぇ!? お父さん?』
『じゃあ、お父さんにお礼を言っておいて!』
『分かったわ!』
ぼくも、少しはお兄ちゃんになれたのかな?
最後までお読みいただきありがとうございます。