第1部 魔王討伐世界救済編 9章
9章
なんだこいつ、この凍てつくような鋭い殺気!?
「下がってろジルドっ!! なんかわかんねぇけどこいつはやべぇ!!」
とっさに殺気を感知したのか真っ先にイデアが剣を構えた。
「イデア! ここは逃げた方が…、」
「俺だってそうできるならしたいさ、でもよぉ…」
!?
「グルルルルゥゥゥ…!」
魔獣!!? しかも一体ではなく他に2、3匹!? 囲まれたってことか…。
「残念ながら逃がす予定はありません、あなたにご用があるので…」
男はそう言い放ちイデアの方に指を指した、イデアが狙い!?
「俺に何の用かな? こっちは特に何も用は無いけどっ!!」
阿吽の呼吸というものなのか、俺たちは打ち合わせをしたと言うわけでもなく瞬時に左右にばらけた、俺も移動のタイミングで剣を抜きちょうど目の前にいた魔獣の3体のうちの1体の目に剣で切りつけ行動を止めた。
イデアは!? 作戦というものはもちろん無く互いに感覚で行動していたようなものだ、それに狙いはイデアなんて一体…。
ー ガサッ ー
!? ばれた!!??
「おや? あなたでしたか…いけませんねぇ私何分目が悪くてですねあまり暗いところでは見えづらいのですよぉ。」
「…なぁ、なんであんたイデアを狙ってるんだ?」
「イデア…あぁ彼の事ですか…イデア君…ふふっ名前覚えましたよ♡」
なんなんだこいつ行動といい言動といい何から何まで不気味だ…。
「彼はですねぇ、我々の世界からすれば後々の障害となり得る。 ですからまだ蕾のうちに花を摘んでやろうと思いまして…。」
「ますます何を言ってるかわかんねぇ奴だな、だけど分かった事がある…あんたに絶対イデアは触れさせないっ!!」
ー ガキンッ!! カンッ…カラカン… ー
!? 渾身の一振りをかました瞬間俺の持っていた剣はあっけなく折れてしまった。
「おや? どうしました??」
こいつはヤバイ…やっぱり手を出さずにすぐさま逃げた方が良さそうだったな。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」」
すると背後から奴に向かってイデアが攻撃を仕掛けた。
「おっと。」 それをなんなくかわして透かさずイデアの首を掴んだ。
「ぐっ!!」 「残念でしたね…、あなた方の行動目が悪くても気配でだいたい把握できるもので私…♡」
しまったイデアが…頼む今こそあの力が使えるのなら出てきてくれ…!
でないと、イデアが殺さっ
その時だったまたあの感覚だ、目が熱く燃えるような感覚が出てきた
ー ブオォオォォォォ!!! ー
「ほぉう…何の真似ですか…♡」
「悪いが、先に俺が相手になってやるぜオカマ野郎っ!!」
前回の8話投稿で知ったんですけど、不気味さを出すため敵役に黒い♡を使用したかったんですけど、これが文章的に使えなく投稿後5話近く編集し直す事態になりました。
物書きって難しいね・・・