第1部 魔王討伐世界救済編 8章
8章
「ジルド、何してるんだよ置いていくぞ!」
「ちょっと待ってくれよ! 俺たち王国になんていったこと無いだろ? どんだけ時間掛かるか分からないし食べもん少しは多く用意しとかないと、」
俺たちはサラの意識を取り戻すべくその原因である魔王を討伐をするためひとまず王国に向かうことにした。 前回のドンガからここブノールに向かう道中での食事に対する反省を活かすため食材の調達をしていたところだ。
「おい、そんなに買ってばっかでもいられんぞ。 向こうに着いたらそれなりの装備とかも揃えるんだからな。」
「あっ!! やべそこまで考えていなかった!!」
「…ジルド、お前目的食紀行になってないか?」
危うく村のみんなから貰った軍資金をほとんど食材費で費やす所だった、 反省、反省と…。
「よし! それじゃそろそろ行こうか王国へ!」
「さっき店のおっちゃんから聞いたんだけど、とりあえずブノール北の方から4時間くらいで王国に着くって! 買いすぎなくてよかったよ!」
「はっはっは、だから言ったろ買いすぎだって? だけどよぉジルドお前…、」
イデアが次に何を言いたがっているか瞬時に分かった。
「買い物に時間掛かりすぎだろ…見てみろ、もう日暮れ掛かっているぞ…」
「うん、ごめん…。」
このままブノールでもう一泊ということにもいかないので夜になるが俺たちは王国へと向かった。
ー ブノールから出て2時間半頃
「なぁ、イデア腹減らねぇか…。」
「ほんとお前は食い意地があるって言うか食いしん坊ってか燃費の悪いやつだな。」
「仕方無ぇだろこればっかりは、とりあえず一旦休憩!!」
「…やれやれ……。」
「なぁ、ジルド」
「? ん、なしたの?」
「ここ最近色々な事がありすぎて俺自身混乱している所もあるんだけどよ、なんで俺まだ生きているんだろうって思うところあるんだよな。」
「…………………………。」
「だって、そうだろ? サラが魔獣に襲われたとき俺はお前を庇って深手を負った、ブノールに向かう途中だって分かんなかったけど確かに何かに襲われて気を失っていた、殺されてもおかしくない状況にも関わらず俺は今お前と旅をしている、なんかそれが不思議で…」
「その事なんだけどっ、」
別に隠す必要もない、イデアには…親友には伝えなきゃ、ここ最近起きている俺の異変を
「そっか、俺はお前に助けられていたんだな…。」
「いや、俺ってか…俺にも分からないんだ。 なんで急にこんな力が出てきたのか…。」
「だけどよジルド、もしかしたらその力があれば本当に俺たち、いや! お前が魔王を倒してサラを救うことが出来るんじゃないか!!」
!! 考えてもいなかった、いや時折感情が高ぶった所でしか使えなかった力になんて最初から宛にもしていなかったが確かにこの力を使いこなすことが出来たら魔王討伐も夢ではないかも知れない!
「イデア!」 「あぁ、ジルドなってやろうぜ勇者に!!」
ー ガサッ… ー
ん、今なんか足音っぽいのが…
「こんばんは…、良いですねぇお友達との将来を熱く語る友情…」
そこには禍々しい気配を漂わす全身黒ずくめの、は虫類のような顔立ちの男が立っていた。
「私、好きなんです。 強い絆をぶち壊すのが♡」
バトルシーンを文書で表すのって書いてから難しいって思い知らされる。
にしても今まで溜まってたのか筆が進む進む笑