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陰麗華病

 宿舎に帰ると朱仲先が待っていた。


 「悪かったな、あ、飯、買ってきてくれたのか」

 「だってあんたを待ってたら、市の門が閉まっちまう」


 仲先が頭を掻く。

 

 「俺はいつも自炊してるんだ。……麥粥くらいだけど」

 「えき酒と干し肉を持ってきたよ。……そこの、牀の下に隠しておいたはずだけど」

 「え? ……ああ、これか。悪いな、何もかも」


 さすがに待っている間に牀の上は片づけておいてくれたので、劉文叔と朱仲先は牀の上に座る。机の上に買ってきた胡餅こへい、炙り狗肉いぬにく、漬物、干しナツメを並べ、鄧仲華はボーイの阿捷を呼びに行って豚のにものを温めさせることにする。十六になる阿捷はよく気の利く少年で、すぐに共同の厨房で温めて部屋に運んできた。朱仲先があれこれと器や匙を取り出し、ありあわせの器で酒盛りが始まった。


 何度も発酵させる醳酒は仲華には酒精が強いので、文叔は仲華と僮の阿捷にはどぶろくを注いでやる。土地が変わると水も変わり、腹を壊しやすいので、仲華はもっぱら、どぶろくを白湯で薄めて飲んでいる。留守の間に阿捷は黍と粟の飯も炊いておいたので、そのおひつも並ぶ。


 「捷も遠慮なくやれよ。これから、しばらく世話になるな」


 文叔がてらい無く言えば、要領のいい阿捷は「ありがとうございます」と、早速、醪の盃を飲み干す。


 「そう言えばまだ、その子たちを紹介してもらってないぞ」


 文叔持参の醳酒を一口啜ってから、朱仲先が言えば、文叔が文句をつける。


 「紹介しようと思ったら、さっさと行っちゃうんじゃないか!……新野の、鄧偉卿の親戚の、鄧仲華だよ。実は今年、南陽で一番の成績だったのは、弱冠十三歳の彼だよ」

 「鄧禹です。よろしくお願いします。こちらは家僮の阿捷です」


 鄧仲華の挨拶を聞いて、朱仲先は目を丸くする。


 「十三歳でか! そいつはすごいな」

 「ほんと、『後生畏るべし』(*1)ってやつだよね」

 

 文叔もニコニコと言い、鄧仲華は恥ずかしくなって目を伏せた。だが朱仲先はそれ以上、仲華の年齢については何も言わず、何の経を専攻するのかと聞いた。


 「『詩』を……」

 「ほう、『詩』か。あれは魯、斉、韓の三家があるが……」

 「僕は魯詩を学んだのですが、斉詩にも興味があって……」


 ふむふむと頷いて、で、と文叔を向いて行った。


 「おぬしはどうする」

 「僕は一応、『尚書』で受かってるんだけどね……」


 その気の進まなそうなようすに、仲先がぎょろりとした目を瞠る。


 「何か問題あるのか」

 「だって、専門的にやるなら、『曰若稽古えつじゃくけいこ』三万言(*2)でしょ? もう、聞いただけでウンザリしちゃってさ。本当は『春秋』がよかったんだけど、それは僕より成績のいい奴がいたんだよね」


 古聖王の言説を集めた『尚書』はとにかく難解で、諸説入り乱れて大変なことになっている。冒頭の四文字の解説だけで三万字くらい余裕でいってしまい、どの説が正しいのかと根詰めて読みすぎたある学者が、翌朝、死体で発見されたとか何とか。


 「『礼』よりはマシだろう。骨付き肉と切り肉が右か左かなんて、本当にどっちでもいいだろうに」

 「親戚のおばちゃんにお酌をする順番とかねー。もう勝手に手酌で飲んでもらえばいいじゃん、て思うよね」

 

 文叔もそれは納得し、


 「とりあえず、古の帝王が何を言ってるか、理解できるようにがんばるよ」

 

と、ものすごく低い目標を提出した。とにかく「ほぼ大義に通」じればいいんだろう、と。それからは文叔と朱仲先で主に、故郷南陽の噂話になり、まだ若い鄧仲華はもっぱら聞き役となる。


 「仲先はてっきり、兄貴の結婚式には戻ってくると思ってたのにな」

 「ああ、ちょっといろいろと中途半端でなあ。……それに、帰りにくい理由もあって……」

 

 酒が回ってきたのもあって、朱仲先の口も少し軽くなる。あまり酒に強くない彼は、すでに顔が赤くなっていた。


 「そのなあ……失恋したんだ」

 「はあ?」


 文叔が素っ頓狂な声をあげ、胡餅と煮込みを食べていた鄧仲華もぎょっとする。だが仲先は少しばかり吹っ切れたような表情で言う。


 「その……こっちに来る前に付き合ってた女が南陽にいたんだけどな」

 「えっ何それ、知らなかった……」


 文叔が大きな目を見開いてまじまじと仲先を見る。


 「うん、まあ……年上だったんで家族に反対されてて、でも長安に来てからも書簡てがみのやり取りはしてたんだが……この春に嫁に行っちまった」

 「……まじで」


 でもよく考えれば、朱仲先は文叔より二歳年上の二十二歳。それより年上だったら、行き遅れもいい年ではないか。


 素早く計算した鄧仲華の表情を見て、朱仲先が気まずそうな顔をした。


 「……出戻りだったんでね。しばらくは待ってくれたけど、もうこれ以上は無理って言われた」

 

 文叔も鄧仲華も、そして表情こそ変えないが、阿捷も驚いて声も出ない。


 「それは……参考までに聞くけどさ、何歳年上だったの?」

 「……六歳上だ」

 「ろくさい……」 


 文叔が切れ長の目を見開いて、はあーと言う風に頷く。まだゴリゴリの儒教主義が浸透していないので、女性の再婚は珍しくない。だが、子孫を残すことが至上命題のような社会であるから、女性の年齢が上がってしまうと、朱家のような名家では家族は結婚を渋ることになる。


 「もしかして、その人が出戻った理由ってのは……」

 

 文叔が言いかけると、仲先が目を伏せた。


 「ああ……最初に十八で嫁いで、数年、子供ができなかったからだ」


 子供ができないことは離縁理由の一つに数えられている(*3)。もともと、夫側からの離縁は「棄」「絶」といった言葉で表され、一方的な通告で離縁が可能であった。対して女性側からの離縁は「去」と言う言葉で表現されるけれど、夫側の了承が必要であった。


 「子供ができないのは、女だけの原因じゃないことだってあるだろう? なのに不公平だと思ってね……」

  

 出戻ってきた女への同情から、なんとなく仲先はその女が好きになったのだという。


 「でも俺の家族は大反対でなー」


 そもそも石女うまずめの烙印を押されて出戻った女である上に、六歳も年上では結婚の許しが出るはずはなかった。それで、たまたま太学入学の推薦を得たこともあって、仲先は家族親族の圧力に負けて常安に遊学した。書簡てがみのやり取りは続いていたが、この春、彼女は年上の男の後妻に入ってしまった。途端に、仲先の家ではそろそろ南陽に帰ってこいと言い始めて、それにうんざりした、というのもある。


 「まあそういうこともあって、意地でも帰ってやるかって気にはなってたんだ」

 「……そうなんだ……」

 

 文叔が豚のにこみを匙で口に運びながら呟いた。


 「やっぱり離れちゃうとダメになっちゃうのかなー」


 ほうっとどこか遠くを見るような文叔の視線に、「ん?」と仲先が反応する。


 「なんだ、文叔。おぬし、南陽に好いた女がいるのか」

 「うん……結婚の約束はしたんだけど、まだ相手の家に申込に行ってない……」

 「何だと、どこの誰だ? 南陽の女か?」


 仲先が文叔に詰め寄る。文叔もえき酒を過ごしてちょっとばかりフワフワと酔い心地で、「うん、もちろん」とニコニコしている。


 「誰だ、結婚の約束しただと、教えろ!言えー!」

 「ええっ、ちょっと、痛いよ、痛いよ!」


 仲先が後ろから文叔の首を腕で締め上げると、文叔が苦し気に暴れる。

 

 「言う、言うから離して!」

 「いったいどこの、どんな女だ」

 「新野の陰麗華ちゃんだよ」


 その言葉に、鄧仲華が豚のにこみをぶほっと噴き出した。


 「陰麗華?……鄧仲華は知っているのか?」

 「や……だって、親戚だし……」


 仲先に聞かれて、仲華は口元を手ぬぐいで拭ってから頷く。仲華の叔父が、陰麗華の異母姉を娶っている。

  

 「美人か?」


 仲先のぎょろっとした目に見つめられて、鄧仲華が返答に窮する。仲華と陰麗華は年が近いし、もっと子供のころはままごとの相手をさせられたこともある。最近、仲華は家に籠って本ばかり読んでいて、滅多に会うこともないが、それでも何かの行事で顔を合わせれば挨拶くらいはする。


 「美人……というか、その……」

 「うーん、可愛い系かなあ?」

 「なんだ、若いのか?」


 文叔の方はうっとりと相変わらず、どこか遠いところを見ているようで、鄧仲華は大丈夫なのかと思う。


 ……可愛いとか美人とか以前に、陰麗華はまだ十歳だ。若いなんてもんじゃない。


 「可愛いんだよー、陰麗華ちゃん。真っ黒な髪は艶々でさらさらで。顔も可愛いんだけど、何といっても身体が!」

 「身体ぁあ?!」

 「ほっそりと華奢で、天女みたいに軽いんだ。力を籠めたら折れそうでさあ」

 「お前、抱きしめたのかよ!」


 朱仲先が目を剥くが、すでに酔っ払った文叔は、陰麗華のことを思い出したのか、蕩けそうな笑顔でにやけている。もちろん、鄧仲華はドン引きだ。


 ――陰麗華、十歳だよ、十歳。子供なんだから軽いにきまってるだろ!馬鹿なの、この人!

 

 世のなかには幼女に性的な欲望を感じる男もいるらしいが、劉文叔は綺麗な顔してそういう変態なのか。

  

 「いや、身体がどうのこうのって、お前たちまさかもう……」

 

 完全に二人の仲を誤解した仲先が震え声で尋ね、鄧仲華はそんな馬鹿なと思う。だって十歳だし。犯罪じゃないか。しかし、すっかり酔っぱらった劉文叔が、うっとり嬉しそうに言う。


 「そう、結婚の約束もしたんだー。僕が長安から戻るまで待ってるって。ああ、可愛いー可愛いーんだよ、陰麗華ちゃん」


 ぐふふと相好を崩す文叔に、仲先が年上らしく忠告する。


 「女なんてわからんぞ、いざとなればあっさり裏切るからな。……ちゃんと、正式に婚約した方がいい」

 「うーん、でもそう簡単にはいかなさそうなんだなー。うちはまだ兄貴がもう一人いるからさー。母さんがなー」

 「仲か。……だがあいつは、結婚なんて無理だろう。あれだけ身体が弱ければ……」

 「でも兄貴の結婚もまだなのに、って母さんは絶対言うよ。兄貴の結婚待ってたら、僕きっと、一生独身だなー。あーでも僕は絶対、陰麗華ちゃんと結婚するー」


 それから文叔は「陰麗華、陰麗華」と管を巻いて、その夜はそのまま、朱仲先の部屋で雑魚寝ざこねした。――酔っぱらっていない鄧仲華も、成り行きで部屋に帰りそびれた。おかげで、生まれて初めて土間で寝る羽目になり、起きたら体中が痛かった。



  



 翌朝。


 「あの、文叔。……昨日の話なんだけど」

 「昨日?……ごめん、飲みすぎて、すっかり記憶がないんだよね。僕、なんかまずいこと言った?」


 朱仲先の部屋で残った胡餅と、残った黍飯を頬張りながら鄧仲華が尋ねれば、文叔が眠そうに答える。仲先は二日酔いで起き上がることもできない。


 「まずいことって……陰麗華の身体が好きだとかなんだとか」

 「ぶほっ……」


 文叔が口から黍飯を噴き出す。


 「僕そんなこと言ったの……いや、まさか信じてないよね? 君はだって陰麗華の親戚のはず……」

 「だから確認しているんだよ!……まさか嫌がる彼女を無理矢理に……」

 「ない、ない、断じてない! あり得ないって!」


 慌てて首を振る文叔に、鄧仲華はちょっとだけ胸を撫でおろす。


 「だったらもうあんな言い方しちゃだめだよ。陰麗華の名誉にかかわるじゃないか」  

 「そうだね、気を付けるよ……と言っても何も憶えてないんだけどな……」


 文叔が少し伸びてきた頬髭を撫でる。


 「だいたい、なんで陰麗華の話なんてしたんだ?」

 「しらないよ、勝手に陰麗華、陰麗華言い出したんだから」

 

 鄧仲華に叱られ、文叔が考えこむ。その会話を横で聞いていた朱仲先がむっつりと起き上がり、ぐしゃぐしゃになった髻を直しながら言う。


 「え、じゃあ、陰麗華とは何でもないのか」

 「何でもないってことはない。結婚の約束はした」 

 「ウソ!……だって陰麗華は……」


 鄧仲華が絶句したところで、仲先の隣人が顔を覗かせる。


 「おーい、昨夜は相当飲んだみたいだな、今日の夜はこの宿舎で、新入りの歓迎会をやるって言ってるから、お前らも来いよ」

 「いや、僕たちは本当は隣の棟だから……」

 「構やしねぇよ、そんなの!」

 

……と結局、本格的に授業が始まるまでの十日間、彼らは何のかんのと飲み会に連れ出され、そうやって交友関係を広げていくのであった。






 こうして瞬く間に数か月が過ぎた。かねての計画通り、鄧仲華は『詩』を選択し、さすが栴檀せんだんは双葉よりかんばしのたとえ通り、早々に頭角を現すのだが、文叔は学問方面に関しては可もなく、不可もなく、ごく普通の成績であった。予定通りに『尚書』を選択し、古代の難解な言い回しに辟易しながらも、それなりに真面目に学問に取り組んだ。


 問題は資金の不足であった。常安の物価は高く、銭はあっと言う間に飛んでいく。まだ子供の鄧仲華は飲み会も誘われることは少ないが、人当たりがよくて場もちのいい文叔には、頻繁に誘いがかかる。学者を目指しているわけでない場合、太学への遊学は交際が目的のようなものだから、出来る限り誘いに応じるとなると、忽ち資金が心許ないことになる。故郷に仕送りを頼んだが、兄の伯升は規定の額以上は出さないと突っぱねた。――かつて、伯升が遊学していた時、文叔は何度も、伯升のために常安まで金を運んだのに。


 しかし、半ば予想されたことだったので、文叔は残った金で友人たちと驢馬を買い、人を雇って荷物運びの商売をはじめた。持ち前の愛想の良さと甘い容姿で固定客――特に女性客――を掴み、何とか資金を増やすことに成功する。ついでにもうすぐ常安を離れるという朱仲先と共同で、蜜を買って調合して売って、こちらも一山当てた。 


 「ほんと、勉強に来てるのか、商売にきてるのかわからないよね」


 鄧仲華に皮肉られて、文叔がアハハと笑う。

 

 「そうだよね、もともと経学よりも商売の方が向いていると、自分でも思うよ」


 場所は槐市の中にある酒肆さかや。文士崩れの親父が情婦に采配させている店で、女将おかみが色っぽくて酒が美味いというので、学生の間で人気があった。


 その日はまもなく南陽に戻るという朱仲先の送別会で、普段の飲み会はパスする鄧仲華も参加していた。幹事は韓生と呼ばれる、文叔と一緒に運送屋もやった、同舎生。彼は酌をする女たちも手配していて、交渉次第では、「お持ち帰り」してもいいぞ、と文叔や朱仲先の耳元で囁く。文叔はしな垂れかかってくる女を適当にいなしていたけれど、ガンガン酒を注がれて飲みすぎ、どうやら限界を突破してしまったらしい。


 「ねえ、お兄さん、この後どうお?」

 

 鼻にかかった声で甘える女に、文叔がトロンとした目で尋ねる。


 「この後って?」

 「ここ、二階があるのよぉ。よかったら!」

 「うーん、確かに少し眠くなってきたなあ……」

 「眠っちゃうその前にさあ。あたしはけっこう、上手いわよぉ」

 「上手いって何が?……子守り歌?」

 「ばーか、誤魔化さないでよぉ。わかってるくせにぃ」


 鄧仲華はこのままだと女に連れて行かれるなと思い、文叔の耳を引っ張って耳元で囁く。


 「陰麗華に、文叔が浮気してるって告げ口するぞ?」

 

 陰麗華、の一言に、文叔がはっとして、そして大きな声で叫んだ。


 「陰麗華! そう、僕は陰麗華と結婚するから! 陰麗華、陰麗華! 南陽で一番、可愛い陰麗華!」  

 「何だその陰麗華ってのは!」

 「文叔の恋人かよ!」


 韓生や、その他の男たちがわいわいと囃したてる。べろべろに酔っぱらった文叔は、周りの好奇の目を気にせず、滔々としゃべり続ける。


 「いやー、陰麗華ちゃん可愛いんだよー。やっぱり、『仕官するなら執金吾しつきんご、妻を娶らば陰麗華』だな。執金吾(*4)のカッコイイ制服で、陰麗華ちゃんを『親迎』して、そのまま寝床で朝までイチャイチャする。男の夢だなあー」

 「だからその陰麗華って誰だよ、実在の人物かよ!」

 「文叔の脳内恋人だろ」

 

 陰麗華、陰麗華と連呼し始めた文叔に見切りをつけ、女は別の男にターゲットを変え、文叔の側を離れた。周囲の男たちは面白がって陰麗華についてあれこれ質問してきたが、文叔の返答では「すごい美少女」だということしかわからない。誰も年齢について問わないし、鄧仲華は鄧仲華で、文叔がここまで熱烈に恋焦がれる女が実は十歳だと知られたら、文叔は幼児に欲情する異常者だと噂になりかねないと思い、口にすることができない。

 

 酔いが臨界を越えると「陰麗華」を連呼するのは文叔の酒癖で、その後も文叔が「陰麗華」と言い出すと、周囲は「あ、また飲ませ過ぎちゃったな」と文叔から杯を取り上げるようになった。

 劉文叔は不治の病、「陰麗華病」にかかっている――太学の一部の者たちの間では、有名な話であった。



*1 『論語』子罕「後生可畏。焉知来者之不如今也」

*2 「曰若稽古」は『尚書』堯典の最初の四文字。この四文字の解説だけで三万字を要するということ。

*3 『大戴礼記だたいらいき』本命「婦有七出。不順父母去、無子去、淫去、妬去、有悪疾去、口多言去、竊盗去。」

*4 執金吾は京師の治安維持を掌る。中二千石。初め中尉といい、武帝太初元年に執金吾と名を改める。しかし、王莽の始建国元年に奮武と名を改めている。王莽の新しい官名は耳になじまず、かつての漢の官名で呼び続けていたのか。

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