第2話 ユウナと天使ネコさんと治療院
投稿が予定より遅れてしまい、申し訳ありませんでした。これからは、完成直前に活動報告に書くようにします。
私たちはマイホームとなった旧幽霊屋敷に来ています。
ウィーン、ウィーン、ウィーン。
「えっと、大丈夫ですよ。あれは、掃除をするためのロボット…アイテムですから」
前回訪れた時に姿を現さなかったロボット掃除機が、リビング側から私たちのいる玄関に移動してきます。
「にゃふ!!」
「にゃきゅ!!」
「にゃむ!!」
えっ?ネコさんたちが慌てています。機械音がネコさんたちにとって不快なのでしょうか?
「大丈夫ですよ。皆さんは待っていて下さい」
私は履物を脱いで廊下に上がり、ロボット掃除機を持ち上げます。
「ネコさん、エルフネコさん、天使ネコさん、ロボット掃除機は私たちに害を与えませんよ」
「にゃふ?」
「にゃきゅ?」
「にゃむ?」
ロボット掃除機は私の腕の中であいかわらず稼働しています。ネコさんたちの方に近づけると、ネコさんたちはおっかなびっくり近づいてきました。
「にゃふふ?」
ネコさんが近づいてきたのでロボット掃除機を手の届く位置に近づけると、ペシペシと肉球で叩きます。すると、エルフネコさんと天使ネコさんも近づいてきてペシペシです。ペシペシペシペシッ。これはもう、ペシペシの嵐ですね。しばらくすると、ネコさんたちは脅威が無いと理解したのか落ち着きました。
「ね、問題ないでしょう」
「にゃふっと」
「にゃむっと」
「にゃきゅっと」
ネコさんたちが怖くなくなったようなのでロボット掃除機を廊下に置きます。すると、ロボット掃除機はリビングへと戻っていきました。去っていくロボット掃除機に対してネコさんたちが3人で会話しているようで「にゃふ、にゃむ、にゃきゅ」と言っています。何か思うことがあるのでしょうか?
「それでは家の中に入りましょうか。ヨナさん、すみませんがこの家は土足厳禁なので履物はそこで脱いでください」
「わかった」
「ネコさんたちはこの前と同じで足の裏をふきましょうね」
「にゃふっと」
ネコさんたちに【アクア】で湿らした布を渡すと、順番に足の裏をふいて綺麗にしていきます。
「それでは部屋を確認していきましょう」
私を先頭にネコさんたち、そしてヨナさんの並びで進んでいきます。まずは1階の部屋を見て回りました。前回訪れて書斎を探したので、どこが何の部屋なのか把握はしています。今回の訪問の目的はヨナさんのアドバイスから、参考に生活に何が足りていないのかを確認することが目的ですね。ただ、ヨナさんがいるので日本との相違点を深く掘り下げることはしないほうが良さそうです。
「1階は玄関にトイレにお風呂、リビングにキッチン。そして和室と収納部屋ですね」
「和室?」
「えっと、植物で編み込まれていた床が敷き詰められていた部屋です」
「?そう…。ユウナたちの家、広くて豪華。見たことのないものもある」
「確かにカーヤの街の住宅とは違うみたいですね」
「ロボット掃除機?和室?も初めて見た。ユウナはなぜ知っている?」
「えっと、子供の頃に友達の家で見たことがあったのです」
「?そう…」
ヨナさんからの質問に対して曖昧な答えを言うと、ヨナさんは興味が有るような無いような表情で頷きました。うーん、なんと説明するのが一番ベストなのかわかりませんから、いっそ本当のことを言いたくなります。でも今後のことを考えると、どうなるかわからないので、今は言葉を濁しておくのがベストではなくてもベターなのかもしれません。ヨナさんも追及はしないでいてくれるようですから。
「確認してわかったことは、備え付けの家具や家電…魔道具はありますが、一般的な道具や生活消耗品などは全く無いということですね」
イメージ的にはウィークリーマンション的なものでしょうか。家具や家電は揃っているけど、食器や消耗品は利用者が用意するというものです。もちろん、ウィークリーマンションによって違いはありますが。具体的にこの元幽霊屋敷は、食器棚はありますが、食器はありません。キッチンには冷蔵庫や電子レンジにIHコンロはありましたが、フライパンや包丁などの料理器具はないのです。
「珍しいアイテムはロボット掃除機に空気清浄機ですね」
これらはノーラさんが『幽霊屋敷は物理的には管理が必要はないのです。幽霊屋敷は特殊な技術によって守られているので、警備だけでなく屋敷の手入れすら必要としていません』と言っていたことを裏付ける道具ですね。
…ただ、今までロボット掃除機と空気清浄機が集めたゴミはどうなっているのでしょうか?今調べてもいいのですが、ヨナさんがいるので説明に困ります。とりあえず、得意の後回しにしておきましょう。
「2階にも行く?」
おっと、いろいろと考えているとヨナさんから質問がきましたね。
「はい、それでは行きましょう」
先ほどと同じ並びで2階へと進んで部屋の確認をしました。
「2階は寝室に洋室、トイレに書斎ですね」
寝室にはベッドはありますが、布団やまくらはありません。トイレは1階と同じくトイレットペーパーや清掃道具はありませんね。書斎は前回訪れましたが、壁一面にある本棚には本はありません。
「とりあえず、必要な物はわかりました。まずは、寝具を購入すればこの家で暮らせます。あとは、調理道具と食材を購入すれば自炊による飲食も可能です。そして、生活雑貨と生活消耗品を購入すれば、生活が充実しますね」
「にゃふっと」
「にゃむっと」
「にゃきゅっと」
「ユウナたちの答えがでた。もう、宿屋に行く?」
「はい、そうしましょう。あっ、ちょっとだけ確認したいことがあるので、みなさんは玄関で待っていてくれますか?」
「?そう…。わかった」
「にゃふっと」
「にゃむっと」
「にゃきゅと」
ヨナさんとネコさんたちは頷くと1階に降りてくれました。
「さて、確認です」
確認する場所は今いる書斎です。壁一面の本棚には本が無いのは一目瞭然だったので調べる必要はなかったのですが、実は机の中については完全に調べていないのです。
「この書斎の机の上には『完全勝利条件達成者へのプレゼント』という2つ目の封筒がありました。もちろん、はじめから置かれていたわけではないはずです。私たちがこの幽霊屋敷を守るゴーストとの戦闘で『帽子を被ったゴースト』を倒さず短時間でクリアしたから現れたのが理由だと思います。そして、先ほど私が机の引き出しを開けた時には封筒がありました」
『二宮桜より屋敷の新たな所有者へ』と日本語で書かれた封筒です。封筒を見つけた時にはヨナさんがそばにいたので、引き出しの中には何もなかったふりをしました。『封筒に書かれている言語』=『日本語』についての説明が難しいと思ったからです。このカーヤの街においては日本語を理解できるのは、私をのぞくとサクラさんから日本語の解読表を渡されたゼブ様だけのはずですからね。封筒のタイトルが日本語で書かれている以上、中身も日本語のはずです。私は日本語を読むことができないように振舞っているので、ヨナさんがこの封筒を見ると流れ的にゼブ様に渡り、内容によってはサクラさんがゼブさんに伝えていなかった日本などの秘密が明らかになってしまう可能性があります。だからこの封筒は、私とネコさんたちのみで内容を吟味したいと考えたのです。
さて、今は1階でヨナさんたちを待たせているのでこのまま封筒を持ち帰って宿屋で確認しようかと思いましたが、内容がとても気になります。封筒はそれなりの厚さなので、今中身を確認しても時間がかかりそうな。うーん…よしっ、悩むくらいならさっさと確認してみましょう。さっそく、封筒を開けて中に入っていた便箋を取り出します。
▽▽▽
「便箋は3つのまとまりに別れていますね。1番上のものは1枚目に『屋敷の新たな所有者へ』と書かれています。えっと『私は二宮桜と申します。この封筒を見つけたということはあなたは、日本語を理解する方、つまり日本人もしくは日本に縁のある方でしょう。いろいろと書きたいことはありますが、上手くまとまりそうにないので私とこの屋敷についてのみ書こうと思います。察していると思いますが、私は地球の日本から転移によってこの世界にやってきました。やってきたといっても、自ら進んできたのではなく『世界の歪み』という自然現象に巻き込まれたのです」
サクラさん…いえ、桜さんも『世界の歪み』によって転移したのですね。
「『私はこの世界の女神さまから才能と身分を貰い、田舎で暮らしていました。何とか生活に困らない程度には稼げるようになったのですが、私はどうしてもやらなければならないことがあったのです。それは日本に戻ることです。私には婚約者がおり、結婚を目前に控えていたのですから』」
桜さんは私と違って日本に戻る理由があったのですね…。でも…桜さんは…この世界で亡くなられて…ゼブ様にこの屋敷を…。
「『しかし女神さまにお願いしても、女神様などの管理者以外が世界間を移動する技術は確立されていないそうで諦めるように説得されました。それでも諦めきれない私は、『私が異世界転移を可能とする技術を完成させよう』と考えたのです。あと幸いにも、女神さまが言うにはこの世界の時間の流れと地球の流れは同じだそうで、浦島太郎のような結果にはならないということもわかったからです』」
すごく…ポジティブな方ですね…。婚約者という存在がそうさせたのでしょうか…。でも、桜さんは成し遂げることができずに…。
「『そして私は見事に異世界転移を可能とする技術を確立して日本へと還ることができたのでした。めでたし、めでたし』」
……えっ?
………えっ?
えっと、『…日本へと還ることができた』って。桜さんって亡くなってないのですか!?
「『すみません。話が飛んでわかりにくいですね。ビジネス文書は得意なのですが、こういった手紙を書くのは不得手なのです。しかも、この手紙が読まれるのが何年後なのかわからないので余計に難しいです。もしかしたら、異世界転移なんて当たり前の時代になっているかもしれないのですから。でもよくよく考えると、日本語が読めるであろうということしかわからない相手に向けて、情報が過不足無い手紙を書くことは無理ですね。私がこの屋敷を街の有力者であるゼブリーズ様にこの屋敷を託すに至った経緯については別紙に書くことにしました。あなたは私について興味はないかもしれませんが、私としてはこの世界で私が行ったこと少しでも知ってくれている人がいたらと思えるからです。それに、同じ転移者として何か参考になることが残せるかもしれませんからね。暇な時にでも読んでください」
「…桜さん…」
「『ここからは端的に説明を書きます。地球からの転移者である私、二宮桜はカーヤの街で異世界転移の技術を確立して日本に戻りました。そして、この屋敷は転移技術の実験段階で日本から転移させた私の自宅なのです。屋敷は日本にあった頃と同じように使用できるように、この世界の技術を利用して改造しています。電気や水道などはもちろん、トイレや排水なども魔道具の応用でちゃんと処理できるので気にせず使用してください。水道光熱費を請求されることは無いので安心してください。この屋敷は私と同じく地球から転移してきた人に使ってもらいたいと考え、街の有力者に預けた物ですから気兼ねなく使ってください。少しでも、あなたの苦労が減らせますように。あと、私が日本に還ってから所有者が決まるまでにどれほどの時が流れているのかわかりませんから、屋敷の設備の説明書も残しておきます。時代遅れの住宅設備だがら使えなかった何てことがあると悲しいですからね」』
別にまとまっていた便箋を見ると『二宮桜の異世界生活』と書かれたものと、『説明書』と書かれたものがありました。
「『最後になりましたが、この手紙を読んでいるあなたが元いた世界に戻るために異世界転移の技術を求めているのだとすると、謝らなければなりません。私の確立した異世界転移の技術は、私の【才能】を利用した技術のため他の人には使用できないものなのです。また、異世界転移の技術を悪用される可能性が無いように資料などの一切を処分しました。ただ、それでも諦めきれないのでしたら、女神さまに相談してください。私の技術は女神さまでも利用することはできませんが、理論は理解されているのでアドバイスを貰えるでしょう。それではあなたのより良い異世界生活を願って。二宮桜』」
「桜さんは見事に日本に還ることができました。しかし、その技術は失われている状態…。まぁ、私はこの世界で暮らすと決めているので関係ありませんね。それよりも、桜さんのご厚意でこの屋敷で暮らすことができるほうが重要です。桜さんには感謝ですね」
さて、ヨナさんたちをこれ以上待たせるのはいけませんね。『二宮桜の異世界生活』と『説明書』は宿屋に戻ってネコさんたちと読みましょう。
「…桜さん、この屋敷はネコさんたちとありがたく使わせてもらいます」
私は桜さんが使っていたであろう書斎の机に向かってお礼を言いました。それでは、1階に行きましょうか。
▽▽▽
「お待たせしました」
玄関でヨナさんたちと合流して、街に戻りました。
「今日はこれで宿屋に戻り、明日は買い物を行います」
「明日、買うのは寝具だけ?」
「はい、明日は寝具を揃えます。あと久しぶりに料理をしたいので調理道具に食器、食材も買おうと思っています」
「ユウナは料理できる?」
「はい、家庭科部…じゃなかった、えっと、お母さんに料理を教えてもらったので、いろいろと作れますよ。ただ、私の故郷の料理なのでちょっと変わっているかもしれませんが」
「そう、ヨナもユウナの故郷の料理食べたい」
「そうですか?それなら明日のお昼に屋敷に来てください」
「買い物にも付き合う。荷物持ちする。朝、宿屋に行く」
「本当ですか。助かります」
私とネコさんたちではそんなに多くの荷物が持てないので、ヨナさんの気遣いには助かります。これはお礼においしい料理を作らないといけませんね。
「にゃむ?」
「うん?」
「どうしましたか?エルフネコさん、ヨナさん」
エルフネコさんとヨナさんが疑問の声をあげたので問いかけます。
「にゃむ、にゃむっと」
「子供の泣き声が聞こえた」
「えっと、どちらからですか?」
「にゃむ~」
問いかけにエルフネコさんが私の手を取って歩き出しました。曲り道を進むと小学校低学年くらいの小さな女の子が地面に座って泣いています。あっ、泣いている女の子には猫耳が生えています。その横に少し年上だろう犬耳の女の子と、爬虫類らしきのしっぽと蝙蝠の羽の生えた女の子2人があやしています。…あれ、2人目の女の子ってドラゴンの獣人ですか?3人ともそれぞれの種族の部分的な特徴がありますが、身体は人間の変わりませんね。
「どうかしましたか?」
「クーちゃんがころんじゃったの」
「クーちゃんがけがをして泣いているんです」
犬耳の女の子とドラゴンの女の子が説明してくれました。確かにクーちゃんこと猫耳の女の子は右ひざに擦り傷があり泣いていますね。
「天使ネコさん、女の子の治療をしてもらえますか?」
「にゃきゅっと」
天使ネコさんは万歳をすると猫耳の女の子に近づいて行きます。
「【にゃきゅにゃ】」
天使ネコさんが女の子の右ひざに手を伸ばし【キュア】を唱えると瞬く間に怪我が癒されていきました。
「クーちゃん、だいじょうぶ?」
「クーちゃん、いたくないですか?」
「いたくなくなったにゃ」
「良かったですね」
「にゃきゅ~」
「おねえちゃんにネコちゃん、ありがとうにゃ」
「ありがとうございます」
「ありがとう」
クーちゃんと2人が私たちにちゃんとお礼を言ってくれます。しっかりしたお子さんですね。
「にゃきゅっと」
「どういたしまして」
「あっ、はやく帰らないと先生におこられます」
「ほんとうだ。帰ろう」
「かえるにゃ。おねえちゃんたち、バイバイにゃ」
3人は門限があるのか私たちに手を振りながら急いで帰っていきます。あっ、ちゃんと前を見ないとまた転びますよ。私たちも3人が見えなくなるまで手を振り返して見送りました。
「あの、すみません。今そちらの方が治癒魔法を使ったように見えたのですが」
「はい?」
後ろから突如話しかけられたので慌てて振り向きます。そこには白いローブと帽子を被った人のよさそうな男性が立っていました。年齢はラルフさんやゴレットさんと同じくらいでしょうか。中肉中背の綺麗な金髪で、笑顔のためか元々の顔のつくりなのか細い目が特徴的ですね。
「そちらの治癒魔法を使われた方は治療院に所属をされていますか?」
「あの、すみません。貴方は?」
「これは失礼しました。私は治療院の二コラと申します」
「ユウナ。治療院は治癒魔法ギルドが設立した組織。今はカーヤの街だけに存在する」
「おや、そちらのお嬢様は我々のことをご存じなのですね。まだ設立して日があさいのですが励みになります。ふむ、白猫のあなたは首を傾げているので残念ながら治療院には所属していないみたいですね」
天使ネコさんのギルドカードには冒険者ギルドに加入している【冒】の文字しか書かれていません。カーヤの街だけにある治療院はともかく、治癒魔法ギルドにも所属していないはずです。
「我々治療院は回復アイテムの如く使われ搾取される治癒魔法の使い手の保護と地位向上のために設立された組織です。ぜひ、白猫さんにも所属していただき、我々の活動に参加してほしいのですが如何でしょうか?」
「にゃきゅきゅ?」
天使ネコさんは困った顔で私を見上げてきます。
「えっと、すみません。私はこの娘、天使ネコさんと暮らしているユウナといいます。私たちはこの街に来て日があさく、生活基盤を整えるので精一杯の状況なのです。申し訳ありませんが、今は治療院に所属して活動する時間が無いのです」
「にゃきゅっと」
私が代わりに説明すると、天使ネコさんは頷いています。
「そうですか。活動とは言っても多くの時間を取られるものではないのですが…。そうですね、それでは本日はこのパンフレットをお渡ししますのでぜひ一読を。後日お時間がある日に治療院の方に来ていただけたら係りの者が活動内容などを詳しく説明させてもらいます。治療院は白猫さん…天使ネコさんにとって有益なものですのでぜひ参加下さい。それでは失礼いたします」
「はい。失礼します」
パンフレットを受け取ると、二コラさんは私たちに一礼をして立ち去りました。
「ユウナ。二コラは危険」
「えっ?どうしてですか?」
「ユウナが断ったとき、少し殺気が出ていた」
「にゃむっと」
ヨナさんの言葉にエルフネコさんも頷いています。
「そうなのですか。全く気が付きませんでした」
「治療院には近づかないほうがいい」
「えっと、天使ネコさんはそれでいいですか?」
「にゃきゅっと」
「わかりました。それでは治療院には近づかないようにしましょう。どっちみち私たちは冒険者として生計を立てていく予定ですしね」
しかし、カーヤの街で暮らしていく以上、ギルドが正式に設立している治療院と関わらないということは可能なのでしょうか。少し心配です。実は、二コラさんの殺気にこそ気づきませんでしたが、二コラさんが危険な人物であるということは感じていました。私が天使ネコさんの代わりに断ったときに細められた目から見えた瞳はまるで、私を人ではなく物のように見ていました。私の両親が亡くなったときに遺産目当てで近づいてきた自称親戚と同じ目の様に。
お読みいただきありがとうございます。




