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《Over World》Online   作者: 川岸雑草
第二章 加速
5/17

恐怖への保障

短いです。すみません

 ゲームからのログアウト不能に陥ったその日、俺はサキとエンドと別れた後、昨日のモンスターの素材を売り、ポーションを買ってから、草原の奥地へ向かいゴブリンと闘っていた。

 あの忌々しいイベントの後、メニューウィンドウから戦技スキルアーツを確認してみると剣技ソードスキル「スラッシュ」が追加されていたため、ゴブリンとの戦闘も楽にこなせるようになっていた。


「死ぬ」という証は無いが、「死なない」という証も無い。

このリアルな世界で、


戦闘に嫌悪が無い訳ではない。


死に対する恐怖が無いと言えば嘘になる。


そんな葛藤を続けながら戦い続けていたら、Lvもいつの間にか8に、職業Lvも4になっていた。

(Lvが基礎能力、職業Lvが熟練度)

休憩しているときに、サキからチャットが飛んできて状況を報告してくれた。


サキとエンドはギルドを探していたが、開設条件のおかげで、いまだギルドが少なく途方に暮れていたところに声をかけられ、その人と意気投合したらしい。

その人と共にギルドを作ろうという事になり、PTパーティーを組んで知名度を上げようとしているらしい。

その人は女性らしく、また今度会って貰いたいということだった。


俺もそんな仲間を早く見つけよう、そんなことを考えていたときだった。

次の標的となるゴブリンを見つけ、今までそうしてきたように敵の攻撃を剣で防御した瞬間、「バギィン」という音と共に、剣が真っ二つになっていた。

剣で攻撃と防御も兼用していたため、戦い続けた結果、耐久力が磨耗してしまったのだろう。


相手が鉈を振りかぶるのが見える、思わず目を瞑ると全身の筋肉が強張るのを感じた。

それでも、体はこの半日で沁みこんだ動作を繰り返し、反射的に頭上で柄だけになった刃を構えるのが分かる。

次の瞬間、「ガキィン」という刃と刃のぶつかる音が聞こえた。

驚きから目を見開くと、仰け反って、口をあんぐりとひらいたゴブリンと目が合った。

いつそうの間にか修復されていた剣を構え、モーション発動から「スラッシュ」を発動しゴブリンの一刀両断にする。


ゲームだったら爽快感を得られたかもしれないが、今となってここは現実、それも現実リアル、不快感が募るだけである。


ゴブリンのHPが0になったのを確認すると共に、目の前に半透明のウィンドウが表示される。



『     称号【破滅と創造主】を獲得しました

      

      固有スキル【創造クリエイト】を取得しました


      スキル【魔力貯蔵マナ・チャージング】を取得しました     』


ソウは、それを興味深げに眺めたが、過度の緊張と、死への恐怖に晒されたストレスからなるダルさが勝ったらしく、「はじまりの街」へ帰還し、宿を取った。


辺りは、いつの間にか朱に染まっていた。


なぜ、剣が修復されたのか、あの称号とスキルは何だったのか、疑問は多くあるが、思考を断ち切り、布団に入ると溢れ出る眠気に身を任せ、目を閉じた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


起きたときには日が変わっていたが、まだ深夜だった。

二度寝する気分にもならず、メインウィンドウにあった掲示板という機能から、情報を集めていた。


分かったことは、


・仮想世界で死んでも、現実世界で死ぬわけではない。

・スキルは条件をクリアすれば取得できる。ただし、装備できるスキルカードはLv÷5+1


という二つだった。

このおかげでこれから安心して狩ることができる。

スキルカードについても装備数に上限があるなら、自分の戦い方に合うカードについて考えておいたほうがいいかもしれない。


それともう一つ、気になっていた称号とスキルについて説明を読むことにした。


称号

【破滅と創造主】

条件:最速にして最低、武器を破壊せし者

能力:武器破損率上昇【中】

獲得:【創造】【魔力貯蔵】


固有スキル

創造クリエイト

条件:【破滅と創造主】の獲得

能力:固有武器の作成

サブ:破損武器の修復(30s以内)


スキル

魔力貯蔵マナ・チャージング

条件:なし

能力:スキル保持者から魔力を吸収し、貯蔵する。(戦闘使用不可)

サブ:ポーション作成、素材不要。 【魔力回復マナ・ヒーリング】修得可能


えっ、何?【創造クリエイト】えっ、えっ?

・・・俺は鍛冶屋じゃねぇーーーーーーーーーーーー!!






次話より、更新が不定期になるかもデス

学校が忙しいので、できるだけ土日に更新します。

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