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異界戦争  作者: 白い風
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第一章 別れ

プロローグ



西暦2007年・・・物語は普通の男の子を中心に魔可不思議な展開へと発展していく。彼は無事に生き残れるのだろうか




第一章


俺の名前は

「竜崎 薫」

今年の9月で20歳になる。20歳だからって別になにかが変わるわけでもない。 いつも通りだ。そんな事より早く仕事を見つけないと、アパートの家賃も払えないし、食事もできない。 とりあえず、今は幼なじみの女の子

「可憐」

が家賃だけを払ってくれている。ありがたい。

俺には親がいない。てゆうか二人とも俺を残して行方をくらましたらしい。 だから俺は学校に行ってない。小中高の12年間はずっと空手をしていた。自己流でだが・・。

いつもの様にコンビニに行き、仕事情報誌を見ていたら後ろから、今では誰もしないひざかっくんをされた。

「今時すんなよ・・」って思いながら後ろを見ると見慣れた顔があった。 『なにかいいとこあったぁ?』っと可愛らしく聞いてきた。さっき紹介した幼なじみの可憐だ。 俺はパラパラっと目を通して

「いや、いいとこはあるが給料が安い。これじゃバイトをしたほうがマシだな。」俺が残念そうに言うと、

「そっかぁ〜・・」

と、可憐がもっと残念そうに言った。俺の事を本気で考えてくれるのは可憐だけだ。 そう思いながら可憐を見ていると、可憐がいきなりこっちを向いて

「もうすぐ誕生日だね」

と言ってきた。 俺は誕生日なんてどうでも良かった。他人事の様に

「そうだな。」

と言った。 すると可憐が、街に遊びにいこうと言ってきた。 最近、街には行ってなかったから、たまにはいいかなと思い行くことにした。 可憐が楽しそうに喜んでいた。


遊びに行く日、てゆうかデート当日の朝。九時くらいに起きた。

シャワーを浴びて、朝食を摂っていると携帯電話が鳴った。可憐からだった。 「もしもーし!おはよう。起きてたぁ!?」 朝からうるさい奴だ。 耳が痛い。

「元気いいなぁ。鼓膜破れるかと思ったよ。」

俺が迷惑そうに言うと

「ごめんごめん。」と、軽〜く謝った。

「今日のる電車の時間12時だからね!遅れたらビンタ10往復よ!じゃ、また後でね」

言うだけ言って切った。時計を見ると10時半だった。着替えを済ませて、なんやかんやしていると11時になっていた。

時間が進むのは早いものだ。そう思いながらアパートを出た。 駅に着くとすぐに可憐を見付けた。ミニスカートに、ブーツを履いて、ジージャンを着ていた。服装よりも、目のいったのが綺麗な長い髪だ。

可憐はよく見ると可愛いことに今更気付いた。 向こうもこっちに気付いて、

「かおる〜!」

と言いながら近づいてきた。「わりぃ。待たせたな」

と申し訳ない感じで言うと、可憐は、大きく首を横に振って

「ううん。今来たとこ。」

でた!デートで定番の会話。

とりあえず切符を買ってホームに向かった。

ホームで電車を待ちながら、可憐と話していると騒々しい笑い声を撒き散らしながら、コギャル集団が現われた。うるさいなぁ、と思いながら見ていると、コギャルが俺を睨んできたからすぐに目を逸らした。

そうしているうちに電車が来た。空いている席に座り、景色を眺めていた。コギャルを見ると地べたに座り化粧を直している。空いている席があるのになんで?と思いながら見ていた。ちらっと可憐を見ると寝ていた。電車の揺れが心地よかったのか爆睡だった。

二駅過ぎて、電車の中は俺たちとコギャル集団だけだった。俺以外、全員寝ている。 俺もいきなりすごい睡魔に襲われ眠る5秒前だ!その直後、まわりの景色が歪んだ感じがしたが、気のせいだろうと眠ってしまった・・・。

どのくらいたっただろうか・・。

数分かもしれない・・数時間かもしれない。

目が覚めると可憐が横にいなかった。

トイレかと思い、外の景色を見た瞬間生まれて初めてわが目を疑った!空が赤い!!夕日で空がたまに赤くなるが、そんな綺麗な赤ではなく血の赤だ!慌てて車内を見るとコギャル達もいない! 『きゃあぁぁーー!!』いきなりすごい叫び声が聞こえた!!可憐だ! 全力疾走で最後車両に行くと腰の抜けた可憐と、お腹がぽっかり空いたコギャル達がいた。いや、コギャルたちの無惨な死体があった。可憐は俺に抱きついてきた。当たり前だ。俺も少し恐かった。 「なにかいる。」

そう思い辺りを見回したがなにもいなかった。

可憐が落ち着いてきた。

「だいじょうぶか?少しはよくなった?」

可憐はまだ少し震えていたが

「うん。だいじょぶ」

と強気に言った。

ここにいたら危険だろう・・と感じたので電車からでた。周囲を警戒しながら可憐と駅みたいな建物から出ると俺たちは言葉を失った。 そこはまるでドラゴンクエストのような世界だった!辺りに町や村はないが遠くの方にお城みたいな建物と大きな街が見えた。 人がいるんだ!と、ほっとした。可憐に

「近くに町か村があるはずだから探そう」

と提案した。 すると可憐は、しっかりと頷いた。 かなり歩いた・・。二時間は歩いた。

「少し休もう」

と可憐に言った。

「そうね。かなり疲れた。」

とだるそうに言った。休憩していると可憐が

「なんでこんなことになったんかなぁ?」

と聞いてきた。 そんなの俺が聞きたい!と思った。

「わからない。」

素直に言った。 「あのね・・」

不意に可憐が話し掛けてきた。その時、後からガサガサガサっと何かが近づいてくる音がした!可憐から瞬時に後に目をうつすと恐竜みたいなモンスターがすごい速さで近づいてきた! 可憐に

「はなれてろ!」

と叫んだ。が、可憐は動かなかったとゆうか動けなかった。モンスターが可憐に近づき口をクワッと広げて襲い掛かった。 無我夢中で可憐の前に立ちモンスターの牙が俺の横腹に突き刺さった! 「がぁ・・!」

変な声が出た。お腹を見ると血がどんどん溢れてくる!頭がクラっとしてその場に倒れてしまった。 その時、可憐がこっちに向かって走り寄ってきた。その後からモンスターが可憐に向かって爪を振り下ろした!

俺はその時なにもできなかった。ただ見ているしかできなかった。そんな自分が情けない! 「かれーーん!!」

俺の目の前で可憐はお腹が無くなった。可憐はその場に倒れた。可憐の息の音が、だんだん小さくなっていくのがわかった。 「可憐!!死ぬなっ!死ぬなあぁぁぁ!!」

可憐は俺を見て微笑んだ。とても死ぬ間際の人間の顔とは思えない穏やかな笑顔だった。 「薫。まだ言ってなかったことがあったんだ。あのね私・・」

俺の目に水溜まりができた。それは初めて見る自分の涙だった。 「私・・薫が大好きだった。愛してたよ。それから・・誕・・生・日・・おめでと・」

可憐が息を吸った。

そのまま動かなくなった・・。

もう、俺にはなにもなくなった。

守るものも、希望も・・。

残ったのは絶望だけだった。

モンスターがこっちに襲い掛かってきた意識が失いかけてきた。 もう、いいや・・。もう、疲れた。 諦めた。モンスターの牙が目の前にグワッと広がった瞬間、モンスターの頭が目の前から消えた。 なんだぁ!?と意識が薄れゆく中びっくりした。 モンスターの頭と胴体が真っ二つになったがまだ動いていた。

向こうの方を見ると一人の人間が立っていた。 こっちに近づいてきた。俺はびっくりした。

モンスターを倒したのは女性だった。しかも女性は可憐に似ていた。 可憐のことを思い出すと胸が苦しくなっていった。意識が遠退いていくなか、

「可憐・・・。」

なぜか可憐の名を呼んだ。もういないのに・・。


女性がなにか話し掛けてきた。なにも聞こえなかった。

目の前が真っ暗になり、眠るように意識を失った・・・。

反響があったり、気が向いたら書きます。

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