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エピソード3 楓の実力(仮)

エピソード3 楓の実力(仮)


唯一神が現れた次の日、家族との別れをすまし異世界へ行く4人がを学校の屋上に集まった。

鏡花、マリィ、翔吾、そして当然楓である。

「今回はこの4人ですね、歓迎いたします、そしてどうか異界で充実した…」


「まってほっしいなぁ」と勢いよく屋上さらにもう一人、オレンジメガネに、ポニーテールの彼女と名は、三本美香(みもとみか)、新聞部的なものに入っている楓や鏡花たちとも別クラスで

そして本人の評価は

「はぁ、くると思ったよ」と面倒くさがる楓

「げっ」と嫌がる翔吾

「あなたは相変わらずですわね」

目を瞑り、首軽く横にふるマリィ

「まぁ、野放しにするよりましだよね」

と、かろうじて光の残る目で反応する鏡花であった。


まぁ、簡単に言うと評価は悪めだ、本人のせいでもあるが今はそれよりも異界に転移することの方が重要だ。


「ゴホン、今回はこの5人ですね、歓迎…、もういいですね、それでは転移に移ります」

5人を囲むように巨大な魔法陣が展開され、

光の柱が5人を包み、光が消える頃には5人の姿はなかった。

「あっれあっれ?なんかわたしだけあつかいざっつじゃない?」





転移後、転移地(学校内中央地にて)

「ここが異界…というか異世界でいいな、ふむ、やはりいい」

と楓は呟く、ふむは本当に嬉しい時の口癖だ。

「異世界かぁ、…たしかに異世界ってのはすごく感じるわね」

右手で左の人差し指から薬指を握りなから鏡花は言う、

気まずいことがあるとする仕草である。


5人の前に広がったのは、一昔前の洋風の大きな館が草原に囲まれていくつもあった、

その中に日本語の立て看板などがあった

その中でも館の他に立っている大きな看板の存在である

そこにはなんとアニメキャラクターが描かれていた、

まぁ、こんな混ざり混ざった所、元の世界にはないし

確かに異世界感があるとも言える景色だった。


「誰もいないようですわね、これから歓迎会でもやるのかしら」

と、マリィは淡々と語るが目は輝いている。


と全員が戸惑いや期待を含まらせるなか、

草原に異変が起き始めた、

少しの地割れから植物がアーチ状になり、

花が咲いて飾りとなった。


アーチの下には矢印がありその方向には扉が大きく開いた他の建物より大きい建物のサイズは体育館くらいだ。


そしてそこの扉から次々と人が現れた。

そしてアーチの外で、魔法らしきものや

剣術、弓や銃らしきものによる狙撃などの見せ物が始まった。

「すげぇ、なんか派手だ!派手だ!すごいですね、楓さん」

翔吾は、派手な花火のような魔法を見て興奮している、

楓的には、どうでもいいことだが、

翔吾が興味がないよりはよかった、と思うことにした。


「あぁ、見せ物って感じがしますわね、楓も少し退屈そうですわね」


「まあな、魔法だって戦闘用じゃねぇ、まぁ流石に実力は隠してるって事にしとこうな、鏡花」

手荒な言葉遣いから急に子供をあやすような言葉と仕草で鏡花に語りかける。

「いや別にあの刀使ってる人刀の使い方知らないんだなぁ、とか、ちょっと残心が足らないかなぁとか、それじゃ人斬れないよね、とか思ってないよ」

と言い訳を次々と足してくる、

最も全然言い訳になってない、なんとかオブラートに批判してるだけだ。


「ん?、なるほどなありゃ、刀の型じゃないな、やっぱ見せ物は見せ物だな」と一瞬鋭く睨み納得する。

「え、あぁあの感じは確かレイピアね、なんで刀でやってるのかはもういいわ」

と無理矢理スッキリした顔をしていた。ただ歓迎したいだけなんだなぁと思った。

楓と違い、鏡花には不安もあったのだ。


異世界に行く注意点として、異世界では人に害をなす魔物ダンラルがいるらしい、

つまり命の危険がある、命の危険があるということは、

それに慣れない平和な時代に生まれだからこちらの人とはうまくいかないのではないだろうか、

という不安もあった。

でも楽しくやっていけそうと、リィンと手をつないでらんらんと建物に入っていった。


一方、美香はローアングルから魔法を使う女子を隠し持っていた小型カメラで撮ろうとして、

「転校そうそうすることがそれか、はぁちょっと職員塔(職員室)に行こうか」

「くっまぁ?!」

おそらく先生であろう熊に連れていかれるのであった。

当然、ほか4名は見なかったことにした。


その後、歓迎会は一名欠席はしたもののつつがなく終わった、歓迎会自体は、だ。


歓迎会解散後、楓と鏡花とリィンは、指定された教室に向かおうと移動していた。

「ちょっと君たちいいかな、初めまして僕はエリミエール・トッテランド!、君たち二人見惚れてきたんだ、どうだい僕のALCに加わり、そしていずれ僕のハーレムに来ないかい?」少し長めの金髪をなびかせながら

「お断りいたしますわ、お慕いしている人がいますの///」死んだ目からの赤い顔でそう答えた。

「すいません、たいへん申し上げにくいのですが、いきなり言われても混乱するだけなので、

あの、そのお断りいたします」と愛想笑いを浮かべている。

「ということだ、され」と簡潔に手でしっしとやりながらいった

「まな板には聞いてませんよ」と、楓にいってきた。


ここで楓の顔について説明しよう、彼の母親は美人で、その顔を楓は受け継いでいた、

まぁ簡単に言うと、楓の顔は女の子にも見えるわけである。


「はぁ、俺はおと・・・、決闘しましょう」とおしとやかなしぐさでいった、怒りを抑えるふりをした。

「決闘か、悪くない!!、さぁやろうか!!」と魔法陣から木剣を取り出した。

「魔法を使ってもいいです、わたくしも使いますので」と女子の振りを続けた。

「これはお互いに戦いたかっただけですわね」

「まあ、そうだよね」それはいつものことだが、楓も魔法を使うのは気になる。


楓は、剣を体の一番前で腕を伸ばし体を横にし、相手からはほとんど剣しか見えず、見える胴体は剣の先端から非常に遠い構えだ。

それに対してエリミエールは、

剣を真横に腕を曲げ、いつでも刺せる構えだ、フェンシングの基本構えよりもさらに腕を引いている。

「そういえば楓の剣術は初めて見ますわ、楽しみですわ、ただおかしいですわね」

「あ、やっぱマリィちゃんもそう思う?、うちの剣術は基本剣道だからあの構えは存在しないんだよね、しかもあれじゃ普通に攻撃するなら絶対無駄な動作が生まれるよね…」と説明をしない様にごまかしマリィからそっと視線を離す鏡花であった。

「まあとりあえずいいですわ、行きますわよ!」と扇子を軽く上に放り投げる。

そして重力に従い、地面に扇子がぶつかった瞬間決闘は始まった。

決闘開始直後、エリミエールがその場から消えた後、木剣のぶつかり合う音が2回聞こえ、再びエリミエールが止まった頃には、

楓と距離を置いていた、一方楓は横にいたエリミエールと向き合い、構えは抜刀の構え様な位置に刀を構えていた。

「2人ともとんでもないですわね、あのエリミエールも何かしらの魔法?ということにしたとしても分かっていても、あれは分かっていても避けるのは私には不可能ですわ」


「そうだね、でも楓はそれを木剣で鋭い突きを逸らしてたわね、しかも必殺である突きをいなされる瞬間には2撃目を逸らした時の隙に合わして放つエリミエールは、いやエリミエール先輩かな、エリミエール先輩はとんでもないね」と瞬間の攻防をしっかりと見ていた鏡花は、少し楽しそうに解説する。


「つまり、楓はその油断ない一撃を捌いたわけですわね、でお互い距離を離した…いえエリミエール先輩が下がりましたわね」

2人のエリミエールに対する評価は、この戦闘の間で、やばいナンパ君から変だけど強いという点においては尊敬できる先輩に変わっていた。

エリミエールはそれだけ実力者、それを初見で対応してる楓はなんなんだろうか、

「茶番は置いといて、君とても強いね、反射神経が化け物?とかではなさそうだね、楓くん」と雷らしき魔法を自身の肩上らへんに魔法陣を浮かび上がらせ、放ちながら言った。


「やっぱ分かってたか、まぁちょうどいいだろ!」と言いながら、木剣の柄に魔法陣を浮かび上がらせながら、その木剣で雷を叩き斬った。

「木剣だから痺れずにすんだ、危ない危ない。」

「危ないと思ったら避けると思うなぁ」と覇気のない声でツッコむ楓であった。

「楓君、君はどこで魔法を学んだんだい?、我が一撃は天をかけ万物を貫く一撃

究極貫光射出(フルライトショット)ォ!」

と詠唱らしきものした途端、木剣に纏うように現れた、光の槍を高速で放つと同時に炎と水の塊を両肩の横の魔法陣から飛ばしまくって撹乱しながら本命を当ててくる。

「おお、やばいやばい、魔法陣は参考があったが、詠唱は初めてだなっ!」と言いながら木剣にさらに魔法陣を足して、

最初にくる炎と水の塊を木剣で適当に流し、光の槍に当たる瞬間に、楓の木剣の刀身が、元々剣についていた魔法陣でびっしり埋め尽くされ、飛んでくる光の槍を縦に6分割になるように切った。

「同じタイミング、箇所にピンポイントで斬撃を3方向から放ってるね、また強くなったね楓」と、鏡花はわくわくを隠そうともしない、簡単な話好きな人なら化け物だろうが関係ないということだ。

「わかってはいましたが、楓さんすごいですわね」とまぁ、リィンも同様である。

「それも防ぐのかい、まぁそもそも僕の固有スキル、を初見でいなされたし、全く不思議ではないけどね」といいながら、いなされる前の炎と水の塊を技と互いに当たらせ、広範囲に水蒸気を起こす、楓はそれを避けるように下がり距離を戻す。

「お世辞どーも、魔法って言って所詮は物理現象か、水蒸気とは使えるな、てかあんた本気じゃないだろ」と軽く睨む。


「それはお互いさまだろう、あと初撃は9割がた本気だったよ」と言いながら小さな藁人形らしきものを投げ、エリミエールと同じくらい体格の光人形らしきものに変化し現れ、光の速さで楓に向かわせてきた。水蒸気のせいで見えづらくなった状態だった。

「あ、やっぱバレたか」とため息をつくフリをしながら、魔法陣を複数浮かべて、氷の弾丸を適当に放った。そして突然に斜め後ろに木剣振るった。

光の人形は、真っ二つに割れた藁人形となり、氷によりあたりが冷え水蒸気も消えた。


「君、素晴らしいな、さっきから無駄がないね」

「そりゃどーも、でもそろそろ決着させるか」

「いいだろう!」

と、いった瞬間、二人から謎の大きな力がゆらゆらと現れるのを鏡花たちは感じた。

「…、これは魔力というものかしら、それしか該当するものが思い浮かびませんわ」

「そうだね、でもこれだと…」

そうオーラの大きさが実際見えてる訳でもないのに、明らかにエリミエールの方が大きいと感じるのだ。

さらに不思議な点として、明らかに差があるはずだが、お互いに一切手を抜いていないのだ。

獅子はうさぎわかるのにも全力を出すエリミエール、

相手がどんな強敵だろうと心の強さだけで勝とうとする楓、

とそんなことだったら、こんなに戦いは続かない。

ようはもっと単純に、本人たちがいうようにお互いが本気を出すべき相手とみなしたからだ。

そしてついに二人が距離を詰めるために一歩動き出した。

その直後、エリミエールの姿と楓の刀の動きが、速すぎて見えなくなった。

激しい木剣の当たる音と共に、鏡花たちが再び目視できた時には、楓が脇腹を手で抱えしゃがむように倒れ、

エリミエールは首の横を抑えてゆっくりと崩れ落ちた、

血が出てないということは出血はしていないので命の危険はないだろう。

この戦いの判定は引き分けに終わった…。


リィンは戦っていた楓を見て、恐怖と好意という正反対とも言える感情を両方を爆発させていた。

最後の時、刹那に感じだのだ、楓の尋常ならざる殺意を、だ。

「あぁ、楓はそこが知れませんわ」と、目は輝かせつつも、体を少し震わせながらそう言った。

謎の構え、おそらく自己流であろう剣術を開発、そして完全に使いこなし、本番に対する対応力、順応力、相手を把握し切る分析もしていただろう楓であった。


「まあ、これが楓の実力ってやつかな」と鏡花は、楓のところに向かいながらマリィに自信なくそう反応するのだった。






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