青かび生えたボタモチ島
リズミカルにするためちょっと定型っぽくしました。
いつものごとく詩もどきです。
伊豆諸島にあるという
噴火を始めた謎の島
住民の有無も 規模も謎
昭和五十九年の
映画に出て来た島だから
その場かぎりで消えた島
その名も『大黒島』という
北の海のカスべの口に
同じ名前の島がある
持ち手の輪がないガラガラに
溶けたチョコかけ潰した形
元の名前があったけど
北の守りを守るため
急いでつけたこの名前
さてこれからが本命の
真打登場になるけれど
規模はずっと小さくて
カスべの臀鰭白鳥湾
その入り口に浮かぶ島
季節を過ぎた供え物
青かび生えたボタモチが
水にぽっかり浮かんでる
周囲700メートルで
直径おそらく200くらい
安全祈願の大黒天
祀ってあるから『大黒島』
イギリス船に乗っていた
デンマーク人の水兵さん
永眠しながら守ってる
だから『オルソン島』ともいう
島に咲く花 黒百合の花
見て来たように語られど
誰も一度も見たことない
何故ならこの島 『大黒島』は
観光名所に数えられ
離れたとこから見えるけど
一般人は立ち入り禁止
だから絵に描いたボタモチ島
青かび生えたボタモチ島
一応これも『大黒島』
歌うたいの歌知らず……です。